ダンベルを使った下半身の筋トレメニュー【プロが教える下半身の筋トレ】
今回は下半身を中心にしたダンベルを使った筋トレを紹介していく。
和田 拓巳
プロアスリートやアーティスト、オリンピック候補選手などのトレーニング指導やコンディショニング管理を担当。治療サポートの経験も豊富で、ケガの知識を活かしリハビリ指導も行っている。医療系・スポーツ系専門学校での講師や、健康・トレーニングに関する講演会などの講師を務めること多数。テレビや雑誌にて出演・トレーニング監修を行う。現在、様々なメディアで執筆・監修を行い、フィットネスに関する情報を発信している。
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・ダンベルは何キロがいい?ダンベルの重量と選び方
・下半身を鍛えるダンベル筋トレ(ダンベルトレーニング)の種類
■腹筋
┗ダンベルサイドベント
■太もも・お尻
┗ダンベル・スクワット
┗ワイドスクワット
┗ダンベル・デッドリフト
┗ダンベルランジ
┗ダンベルサイドランジ
┗ブルガリアンスクワット
┗ヒップスラスト
┗グッドモーニング
■ふくらはぎ
┗ダンベルカーフレイズ
┗シーテッドカーフレイズ
・まとめ
ダンベルは何キロがいい?ダンベルの重量と選び方
ダンベルは何キロのものを用意すればいいの?という疑問の前に決めたいのが、ダンベルの種類だ。ダンベルには、重さが決まっているタイプと、重りを付け替えることができるタイプがある。
重さが決まっているのを”固定式”、重りを付け替えることができるものを“可変式”という。
固定式ダンベルのメリットは、重りを付け替える必要がないので手間がかからないということ。5kgを使いたいと思ったときに、サッと使うことができるのだ。
しかし、負荷を変えたい時に色々な重量のダンベルを別に用意する必要があるということがデメリットとして挙げられる。
可変式ダンベルのメリットは、負荷を容易に変えることができることだ。1つあれば、軽い負荷から重い負荷まで幅広く使える。デメリットといえば、重さを変えるときに手間がかかることくらいであろう。
トレーニング初心者の場合、まだ始めたばかりだから重いダンベルなんて使わない…と比較的安価な軽い固定式のダンベルを購入する人が多いようだが、この考え方はあまりオススメしない。
トレーニングを続けていき、効果を出そうとするならばどんどん重い負荷が必要になってくる。そうなったときに、固定式のものだと追加でダンベルを購入しなければならなくなるのだ。費用も置く場所も二つ分必要になってしまうのである。ダンベルを購入する際には、重さを変えることができる可変式のダンベルを選ぶことをオススメしたい。
タイプが決まれば、次は重さを選ぼう。ズバリ、買うならはじめから重めのダンベルを選ぶことをオススメしたい。
「どうせ重いダンベルを買っても使えないし」「軽いダンベルで慣れてから重いのにチャレンジすればいいや」と思う人も多いだろうが、ちょっと待ってほしい。
確かに腕などの小さい筋肉を鍛えるためなら、10kgのダンベルで十分間に合うかもしれない。しかし、胸や背中・脚などの大きい筋肉を鍛える場合、10kgでは負荷としては軽すぎて効果が期待できない場合もあるのだ。
また、トレーニングを継続すれば筋力もつく。そうすると初めは重く感じたダンベルも軽く感じるようになり、物足りなくなる。そして負荷が軽いことで、効果も出なくなってしまうのだ。
初めて購入する場合でも、最低でも片方20kgのダンベルは用意したい。
20kgなんて持ち上げられない…と思う人もいるかもしれない。しかし、先述の可変式のダンベルなら、シャフトのみである2.5kgから、5kg、7.5kg、10kg、12.5kg、15kg、17.5kg、20kgなどと小刻みに重量を変えることが可能なのだ。
初めのうちは10kgで十分かもしれないが、トレーニングは長期的に継続してこそ効果が表れるもの。長期的な視点でダンベルも購入しよう。
■下半身を鍛えるダンベルトレーニングの種類とやり方
ダンベルサイドベント(腹筋(腹斜筋)の筋トレ)
カラダを倒す時は真横に。わき腹のストレッチ感を感じられるように、倒せるところまでしっかり倒すこと。
ダンベル・スクワット(太もも(大腿四頭筋)・お尻(大臀筋))
動作中、上半身の姿勢が崩れないように注意すること。特に背中が丸まってしまうと腰への負担が増えてしまうので気をつけよう。動作はできるだけ大きく、太ももが床と平行になるまでしっかりしゃがむこと。
ワイドスクワット(太もも(大腿四頭筋/ハムストリングス/内転筋群))
脚を大きく開くことで内転筋を刺激しやすくなる。
バランスをとるのが難しくなるので、しっかり動作をコントロールして正しいフォーム・動作を心掛けること。
ダンベル・デッドリフト(太もも(大腿四頭筋/ハムストリング)・お尻(大臀筋))
3.ダンベルを足首のあたりまで下げたら、カラダの前面に沿わせながら元の姿勢に戻る。この動作を繰り返し行う。
動作中に背中が丸くならないように注意。股関節を曲げる意識でしっかりお尻を後ろに引き、膝が前に出ないように気をつけること。
ダンベルランジ(太もも(大腿四頭筋/ハムストリング)、お尻(大臀筋))
この動作を繰り返し行い、終わったら反対側も同様に行う。
膝を曲げる意識よりも股関節を曲げる意識で行う。足幅が広ければ大臀筋に、足幅が狭ければ大腿四頭筋に効きやすい。鍛えたい目的の筋肉に合わせて行うように。
ダンベルサイドランジ(太もも(内転筋群))
つま先の向きと膝の向きがしっかり合っているか気をつける。違う向きのまま行うと、膝へかかる負荷が大きくなってしまう。大きな動作を心掛け、膝が90°になるまでしっかりカラダを下ろす。
ブルガリアンスクワット(太もも(大腿四頭筋)お尻(大臀筋))
動作中は胸を張って上体をまっすぐにしておき、姿勢を崩さないこと。
前脚のつま先は正面を向け、膝が左右にぶれないように体勢を安定させて行う。
ヒップスラスト(お尻(大臀筋))
腰を反らせないように注意する。腰を反らせるとお尻への負荷が少なくなるだけでなく、腰を痛める原因にもなる。お尻を持ち上げる時に、顔は正面を見るようにあごを引くと、腰の反りを防ぐことができる。お尻を上げた時にギュッと締めるように意識するとより効く。
グッドモーニング(太もも(ハムストリングス))
動作中、背中を丸めてしまうとハムストリングスの刺激が少なくなるだけでなく、腰への負担が増してしまうので気をつける。カラダはしっかり下ろせるところまで下ろし、ハムストリングスのストレッチ感をしっかり感じながら行うこと。
ダンベルカーフレイズ(ふくらはぎ(下腿三頭筋))
ダンベルを持ち壁などに手をつくことができないため、姿勢が不安定になりがち。体勢を崩さないように注意しながら行うこと。負荷をさらに上げたければ、階段などでカカトが地面につかない場所で行ってみよう。
シーテッドカーフレイズ(ふくらはぎ(下腿三頭筋))
座った姿勢ではヒラメ筋に負荷をかけることができる。重い負荷でもできるので、どんどん重さを増やしていこう。できるだけ大きな動作を忘れずに。
まとめ
また、ダンベルは動きの自由度が高く、今回紹介した以外にも多くのエクササイズを行うことができる。数多くのエクササイズができるということは、カラダが刺激に慣れにくく、効果を出し続けることができるということでもある。しかし、そのためには部位の筋力にあった適切な負荷を使う必要がある。脚の筋肉と腕の筋肉では、そもそも持ち上げられる重さが全然違うのだ。
そのため、最初にも説明した通り、可変式の重めのダンベルが最も使い勝手がいいのである。
しっかりしたダンベルを1つ持っていれば、家でも十分鍛えることができる。
さっそくダンベルを用意するところから始めてみよう。カラダを変える一歩はまずそこからだ。
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