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「こたつから出たくないガンダム」「変身ベルトを巻く炭治郎」…「オモ写」モデラーが描く“ありえない世界”へのこだわり

 ガンプラをはじめ、さまざまなキャラクターのフィギュアなどを用いて、その作品の本編とは関係ない独自の世界観を描く「オモ写」。SNSでさまざまな作品が発表されているなかでも、主にガンダムを擬人化した作品で人気の石澤ぐりさん(@AgUJ85zs3Q4h8M5)、ダウンタウンやドラゴンボールなどのフィギュアを用いたオモ写で人気のみっちーさん(@micchiy0829)は、高頻度で作品を発表し続けている。多くのファンを持つ2人のモデラーが描く“ありえない世界”へのこだわりとは?

“人間っぽさ”が増す細かい描写にこだわり(石澤ぐり)

 ガンダムやガンキャノン、ジムなどを“モビルスーツ”としてとらえず、まるで人間のように日常生活を送る様子を4コマで描いている石澤さん。ガンプラを使った「オモ写」へのこだわりは「暴力的な描写を排すこと」だという。
「『ガンダム』を使っていますが、暴力的な表現は控えています。自分が平和主義ということを主張しているわけではなく、撮影していて嫌な気分になってしまい、なんとなくシックリこない感覚がありました。なので極力そういった表現を避けるようにしています」

 ビームサーベルやマシンガンなどの武器の代わりにガンダムたちが持つのは、ビールジョッキや本、鍋など人間の生活で使うもの。そんな“ありえない世界”を描いた作品には、可能な限り人間らしさを盛り込むようにしているという。
「例えばジョッキで何か飲んだ後に口を拭うとか、立ち上がる前にヒザに手を置いて中腰の態勢になるとか、それを入れると“人間っぽさ”が増すんですよね。4コマだと細かい描写は入れられないケースもあるんですが、可能な限り入れていますね」
 従来の作品では近作では小道具も既製品が多かったが近作では、自作物が増えている。
「『紙バンド』という素材を使ってのミニチュア制作を知り、始めたところこれが面白くて。ガチャガチャやミニチュアで手に入りにくかったり、あったとしても値段が高くて手が出ないものも『自分で作れるかも』と思い、いろいろ挑戦しているところです。」

 4コマのイメージをして、小道具を自作し、撮影。さらにSNSへアップと、大変な作業をこなしているが、それを乗り越えられるモチベーションはどのようなところにあるのだろうか?
「なんでしょうね?考えてみると…やっぱり自分の出したものに対して反応があるとすごくうれしいのでそこは大きいと思います。その反応によって、『ああしてみよう』『こうしてみよう』と考えが浮かんでくるのも楽しいですね」
 これまでに発表してきた作品の中にも、「居酒屋じむや」シリーズなど、連作が可能な設定がたくさんある。今後どのような作品を生み出していくのだろうか?
「ギタリストのリーオー、会社勤めのガンダムマーク2、世界征服を企むガーベラテトラなど表現したいネタはまだまだあるので楽しんでいきたいです。そして、もっとたくさんの人に見ていただきたいと思ってます。できれば居酒屋セットとか展示会に出してみたいですね」

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