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プロが解説!ダイエット成功の秘訣!チートデイの正しい頻度とやり方
著者・監修者プロフィール
林本直
元アスレティックトレーナー|サプリメントインストラクター保有
了徳寺大学健康科学部卒 元日本体育協会公認アスレティックトレーナー&NSCA-CSCS。大学日本代表選手(ゴルフ、ビーチバレー)のトレーニングコーチや、ラグビーチームのトレーナーを経験。現在はサプリメントインストラクターを取得し、ライターをしながらオンラインでボディメイクを指導している。
・ブログ
https://www.bodymake-writer-nao.site/(外部サイト)
・Twitter
https://twitter.com/bodymake_writer(外部サイト)
林本直
元アスレティックトレーナー|サプリメントインストラクター保有
了徳寺大学健康科学部卒 元日本体育協会公認アスレティックトレーナー&NSCA-CSCS。大学日本代表選手(ゴルフ、ビーチバレー)のトレーニングコーチや、ラグビーチームのトレーナーを経験。現在はサプリメントインストラクターを取得し、ライターをしながらオンラインでボディメイクを指導している。
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この停滞期を防ぐために行うのが「チートデイ」だ。チートデイではダイエット中にもかかわらず、高糖質な食事を大量に食べられる。
1〜2週間に1度チートデイを行うことで停滞期を防ぎ、体重を順調に減らし続けられるのだ。
この記事では元トレーナーがチートデイのメカニズムと、具体的なやり方について解説する。
停滞期に入ってしまった方や防ぎたい方は、ぜひ最後まで読んでダイエットを加速させていただきたい。
チートデイとは(目的)
身体が低カロリーに適用するのを防ぐため、定期的に高カロリーの食事を摂る日を作り、脳をだまして停滞期を防ぐのがチートデイの目的だ。
■停滞期のメカニズム
ダイエットには順調に落ちていた体重が減りにくくなる「停滞期」という期間があるが、それは低カロリー食に身体が適応して、代謝が落ちることが大きな要因だ。
ポイントは肝臓のグリコーゲン。食事から摂った糖質の一部はグリコーゲンとなり、肝臓に貯蔵される。肝臓のグリコーゲンが減少すると、身体は脂質からエネルギーを生み出すために、脂肪の分解を促進させる。
ダイエット法の中でも主流になっている糖質制限は、この働きを利用している。
しかし、糖質制限食や低カロリー食が続いてエネルギー不足が続くと、身体は代謝を下げることで適応してしまう。代謝が下がると脂肪の分解も減少してしまうため、体重が落ちにくくなってしまうのだ。
■脳をだまして、停滞期を防ぐ
糖質制限食や低カロリー食を続けて、身体が代謝を下げることを防ぐために、チートデイを行おう。定期的にチートデイを行って、肝臓のグリコーゲンを満たす。脳をだますことで代謝を元に戻し、停滞期を防ぐのだ。
チートデイを行うメリット
一方で5kgや10kg以上など、体重を大きく減らしたい場合は数ヶ月のダイエットになるため、停滞期に入る可能性が高いだろう。その場合はチートデイをとった方がいい。ここではチートデイのメリットについて解説をする。
■代謝の低下を防ぐ
先ほど解説したように、チートデイを行うことで食事制限による代謝の低下を抑えられる。長期間のダイエットを成功させるためには、代謝が高い状態を保ちつつ、食事制限と運動をしなければならない。
チートデイを行うことで脳をだまし、代謝の低下を防げるのだ。
また、チートデイは1〜2日ほどで終わるため、大量に摂った糖質は肝臓や筋肉にグリコーゲンとして蓄えられやすい。そのため甘いものをたくさん食べても、脂肪はつきにくいのだ。
■モチベーションの維持につながる
チートデイでは、肝臓のグリコーゲンを満たすために大量の糖質を摂る。つまり、甘いものをたくさん食べられるのだ。
日常の食事制限が辛い人でも「あと◯日でチートデイだから甘いものが食べられる」と考えられるため、モチベーションが維持しやすい。
そしてチートデイでは大量の糖質を摂るため、ストレスを発散できる。そこで満足して「しばらく甘いものはいらない」となれば、次のチートデイまでの食事制限も我慢しやすいだろう。
チートデイのやり方
重要なのは肝臓のグリコーゲン(糖質)を満たすことだからだ。そのため、糖質が少なく脂質が多い食品を食べると、効果がないどころか脂肪が増えてしまうリスクが高まる。
先ほど解説したとおり、肝臓のグリコーゲンを満たすため、糖質を大量に摂ることが重要だ。むしろ、中途半端に摂ると停滞期を防げず無駄になってしまうため、糖質が豊富に含まれる食品を大量に食べなければならない。
糖質の量は体重×10〜12gを目安にしよう。体重60kgなら600〜720gの糖質だ。これを1〜2日の間に摂取する。
100gあたりの、糖質が豊富な食品。※1
・コーンフレーク 83.6g
・食パン 46.4g
・白米 37.1g
・角砂糖 100.0g
・はちみつ 81.9g
・あめ玉 97.5g
・ラムネ 92.2g
・コーンフレーク 83.6g
・食パン 46.4g
・白米 37.1g
・角砂糖 100.0g
・はちみつ 81.9g
・あめ玉 97.5g
・ラムネ 92.2g
チートデイはダイエット中の楽しみと考える人もいるが、大量に食べなければならないため、むしろ食事制限より辛いという人もいる。中途半端に食べても代謝の低下を防げないため、しっかり食べよう。
チートデイは代謝が下がって停滞期に入りそうなタイミングで行いたい。基本的には1週間に1日ほどが最適だが、自信がない人は一度チートデイを作らずにダイエットしてみてほしい。
毎日体重を計測して、変化を観察しよう。アプリやエクセルを使ってグラフにするとわかりやすい。同じような食事と運動を続けても、順調に減っていた体重が減らなくなってきたら停滞期だ。
ダイエットを始めてから停滞期になるまでの期間を見て、チートデイを設定しよう。10日後に停滞期に入ったら、次からは10日ごとにチートデイを作る。
逆に、そもそも運動しているのに体重が減っていかない場合は、食事制限が不十分な可能性が高い。その場合はチートデイを作らずに食事を見直そう。おすすめは糖質制限だ。
また、体脂肪率が高い人ほどエネルギー源となる脂肪を蓄えているため、停滞期に入るまで時間がかかるといわれている。そのため体脂肪率を目安に設定する方法もある。
例えば体脂肪率30〜35%の人なら2週間に1回、25〜29%の人なら10日に1回、24%以下なら1週間に1回などだ。最初からチートデイを設定したい人は、この方法を試してみてほしい。
基本的には最初に紹介したように、チートデイを設定せずにダイエットを始める方法がおすすめである。
チートデイの注意点
チートデイを行う上で、特に注意したい点を5つ挙げる。
1.食事制限を行っていない人はチートデイを作らない
チートデイは、食事制限でのエネルギー不足に、身体が適応して代謝が低下するのを防ぐために行う。そのため、十分な食事制限ができていることが前提だ。食事制限を行わず、運動だけで痩せようとしている人に、チートデイは不要である。
また、食事制限が不十分な人も要注意だ。自分なりに食事制限をしているつもりでも、不十分な人も多い。そういう人がチートデイを行っても、代謝は増えずに脂肪が増えるだけになってしまう。
2.低糖質の食品ではあまり効果がない
チートデイで重要なのは、糖質をしっかり摂って肝臓のグリコーゲンを増やしてあげることだ。カロリーを摂るために高脂質の食品ばかりを食べても、糖質が不十分であれば
あまり効果は見込めない。
脂質は気にせず摂ってもいいものの、糖質が豊富に含まれた食品を食べよう。
3.運動は休む
チートデイは、肝臓にグリコーゲンを蓄えることが重要だ。チートデイ中に運動してしまうと、せっかく摂った糖質がエネルギーとして使われてしまうため、肝臓に蓄えられにくくなってしまう。
チートデイの日は運動も休んで、糖質が豊富な食事を楽しもう。
4.プロテインは摂取する
チートデイの最中でも、前日や前々日までトレーニングをしていれば、筋肉合成の高まった状態が続いている。また、プロテインを使ってタンパク質を摂り続けることは、筋肉量維持にも重要だ。
チートデイでもいつもどおりプロテインを摂取しよう。
5.アルコールは控える
アルコールは、筋トレの効果を下げたり、脂肪がつきやすくなったりする作用がある。チートデイに限らず、ダイエット中はアルコール摂取を控えよう。
まとめ
停滞期に入る時、高糖質の食事を摂って脳をだまし、代謝を下げさせない。上手くチートデイを取り入れることで、長期間に渡るダイエットでも代謝を維持しながら続けられる。
また、1〜2週間に1回のペースで高糖質食を摂れるため、モチベーションの維持につながりやすい。ずっと食事制限を続けるのが辛くても「あと◯日でたくさん甘いものが食べられる」と思えれば、頑張りやすいだろう。
ただ、チートデイを行うには、適切な食事制限ができていることが前提だ。食事制限ができていない状態で大量に糖質を摂れば、もちろん太ってしまうだろう。
毎日体重を計測して、しっかり落とせているか、停滞期には何日で入るのかを見極めよう。適切にチートデイを取り入れられれば、あなたのダイエットが加速する。
・ダイエット -実践編- 山本義徳業績集