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運動しないでプロテインを飲んでも効果はある?【プロが教える筋トレ】
著者・監修者プロフィール
佐藤有一
千葉県にあるトレーナー専門学校を卒業後、区営のジムやトレーナー派遣会社、大手プライベートジムでのパーソナルトレーニング指導を経験。現在はご高齢の方へ運動指導、マラソン大会で救護業務、日本橋にある完全個室のプライベートジムIGFでパーソナルトレーニングを行っています。eスポーツチーム「EGJP Gaming」のマネジメントも手掛けています。
YouTube:https://www.youtube.com/channel/UCh4mgDXERAfG4uOrRfpEjwA(外部サイト)
佐藤有一
千葉県にあるトレーナー専門学校を卒業後、区営のジムやトレーナー派遣会社、大手プライベートジムでのパーソナルトレーニング指導を経験。現在はご高齢の方へ運動指導、マラソン大会で救護業務、日本橋にある完全個室のプライベートジムIGFでパーソナルトレーニングを行っています。eスポーツチーム「EGJP Gaming」のマネジメントも手掛けています。
YouTube:https://www.youtube.com/channel/UCh4mgDXERAfG4uOrRfpEjwA(外部サイト)
今回はプロテインについてパーソナルトレーナーが解説する。
そもそもプロテインを飲む必要性について
プロテインを摂取する理由は人それぞれだが、基本的にはたんぱく質を摂取する目的の人が多い。たんぱく質はからだ作りの栄養源なので、アスリートやボディビルダー、ダイエット目的など、幅広いユーザーから支持されている。
厚生労働省の「日本人の食事摂取基準」(※1)では、たんぱく質の推奨量・目安量・目標量が記されており、身体活動レベル別の摂取目標量も違うことが分かる。
例えば、アスリートのように活動レベルの高い人は、デスクワークが中心の人よりもたんぱく質が必要となる。
しかし、食事だけでたんぱく質を摂ろうとすると、膨大な量の食事が必要になるので現実的ではない。そんなときに活躍するのがプロテインだ。粉タイプなら、ジュース感覚で手軽にたんぱく質を摂取できる。
※1 「日本人の食事摂取基準(2020年版)」策定検討会報告書 II 各論 1エネルギー・栄養素 たんぱく質 11ページ PDFファイル(外部サイト)
プロテインの活用法・メリット
プロテインはたんぱく質だけではなく、ビタミン・ミネラル・食物繊維など、さまざまな栄養素が含まれている。髪や爪、皮膚、血液などを作る源となるので、たんぱく質を摂取することは、健康維持のために重要なのだ。
■プロテイン活用法1 〜太りたい場合〜
人によっては、太りたいのに太れないと悩んでいる方もいる。筋肉質な身体を維持しながら体重を増やしたいなら、プロテインを摂取するタイミングが重要。運動後は激しく活動した筋肉が栄養補給をおこなうため、運動直後にプロテインを摂取するのがおすすめだ。
太るために間食をしているなら、スナック菓子やチョコレートなどの高カロリーな食品よりもプロテインがおすすめ。たんぱく質やミネラル、ビタミンなどを摂取することで、身体の健康を維持しながら体重を増やせるのだ。
■プロテイン活用法2 〜痩せたい場合〜
ダイエットのためのプロテインとして人気なのが、大豆を原料にしたソイプロテインだ。ソイプロテインは消化吸収速度がゆっくりなので、満腹感が持続しやすい。間食をしなくなると、摂取カロリーを抑える効果が期待できる。
しかし、プロテインにもカロリーがあることを忘れてはならない。粉タイプのプロテインを牛乳で割ると、脂質の割合が上がってしまうので要注意。牛乳よりも低カロリーでビタミンB1を豊富に含んでいる豆乳で割るのがおすすめだ。
プロテインの疑問1 〜運動しなくても飲むだけで筋肉が付くのか〜
筋肉をつけるためには、トレーニングが必須となる。筋肉に負荷をかけることで、筋繊維が壊れ、回復する際にたんぱく質を燃料として使い、筋肉が以前の状態よりも強くて太くなるのだ。
また、筋力トレーニングで筋肉が太くなると、基礎代謝(消費カロリー)が上がり脂肪燃焼効果が期待できる。
効率的に筋肉をつけたいなら、プロテインを摂取するタイミングも重要となる。運動後すぐにプロテインを摂取することで、筋肉の回復に必要な栄養素を効率的に補給できるのだ。
プロテインの疑問2 〜運動をせずプロテインを飲むだけでダイエットができるのか〜
ダイエットや減量で重要なのは、運動と食生活の見直しだ。摂取カロリーよりも消費カロリーが多ければ、自然と余計な脂肪は落ちていく。
ただし、断食などの過剰な食事制限は危険だ。身体の成長に必要な栄養素を摂取できなくなるため、体調不良やリバウンドの原因につながるためだ。なので、主食・主菜・副菜・汁物などバランスの良い食事を摂り、適度な運動を続けよう。
運動しない人がプロテインを飲む場合の注意点
【注意点】
・牛乳やジュースで割ると脂質が高くなる
・プロテインを主食としない
・寝る前に摂取しない
粉タイプのプロテインを溶かすときに牛乳やジュースを使用すると、脂質を多く摂ることになるので要注意だ。カロリーを抑えるために、水や豆乳で割るのがおすすめだ。特に豆乳は牛乳よりもカロリーが低くて、ココア味やバニラ味のプロテインとも合わせやすい。また、原料となる大豆には、たんぱく質だけではなく食物繊維も摂取できる。
プロテインは満腹感を得られるので、置き換えダイエットにも活用されている。しかし、プロテインに含まれている栄養素は偏りがあるので注意しよう。主食として摂取するのではなく、不足しがちな栄養素を補給するときに活用してほしい。
就寝前にプロテインを摂取すると、消化のために胃腸が働いてしまい、結果的に負担をかけてしまう。胃腸の弱い人は、胃痛や胃もたれの原因になるので注意しよう。プロテインを摂取するなら、就寝前の2〜3時間前に摂取するのがおすすめだ。
運動しない人のためのプロテインの飲み方
【運動しない人がプロテインを摂取するタイミング】
・朝食
・間食
朝食を食べる時間が無くて、1日2食になってしまう方も多いはず。そういう方は、朝食代わりにプロテインを摂取しよう。朝食を抜いてしまうと、昼食を食べたときに血糖値が急激に上昇して太りやすい身体になってしまうのだ。
また、小腹が空いたときにスナック菓子やチョコレートなどカロリーの高い食品を摂取すると太りやすくなる。そういう時に間食をプロテインに置き換えるのもおすすめだ。
要するに、その時摂るはずの食事や間食の摂取カロリーをプロテインの摂取カロリーに置き換えるということになる。
通常の食事や間食にプラスしてプロテインを飲んでしまうと摂取カロリーが多くなり、体重増につながることになるので注意しよう。
再度言うが、プロテインを飲むことで筋肉が付く、筋肉質になるということはない。