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ガンプラ転売問題を提起しながら、どこか笑える作品に…モデラーの根底にある「ガンプラは楽しいもの」という思い

(写真左)『ハイニューガンダムです。通してください。』 制作・画像提供/ lllo氏 (写真右)『HGUC 1/144 MRX-009 サイコガンダム (機動戦士Zガンダム)』 制作・画像提供/ haruka氏 (C)創通・サンライズ

(写真左)『ハイニューガンダムです。通してください。』 制作・画像提供/ lllo氏 (写真右)『HGUC 1/144 MRX-009 サイコガンダム (機動戦士Zガンダム)』 制作・画像提供/ haruka氏 (C)創通・サンライズ

 今夏、大きな社会問題となったガンプラの転売問題。一部“転売ヤー”の買い占めによって、店頭から人気モビルスーツのガンプラが消え、多くのモデラーや子どもたちが手に入れることができず怒り、失意に暮れた。現在、メーカー、小売店とも、さまざまな工夫を施し、転売対策を行っているが、まだまだ抜本的な解決には至っていない。そんななか、モデラーたちは、ガンプラを使って『転売NO』のメッセージを込めながら、どこか笑える作品を発表。その背景には、怒る気持ちとともに『ガンプラは楽しいもの』という思いを伝えようとするモデラーたちの思いがあった。

転売は問題。腹立たしさ、悔しさもあるが、笑いに変えて明るくしたい

 まず最初に紹介するのは、モデラーのharukaさん(@wineliker)の衝撃作。サイコガンダムが、大量のガンプラを持っている姿の作品をSNSに投稿し、多くの注目を集めた。

「『HGUC 1/144 MRX-009 サイコガンダム (機動戦士Zガンダム)』を使って遊んでいたときに思いつきました。ちょうど転売問題も話題になっていたので、腹立たしいこと、悔しいことなどを、少しでも笑いに変えて明るくできればなと思って…」

 モチーフにしたのは、「ガンプラモデラー界隈では有名な買い占めの瞬間を収めた写真」。2列に持ち、自身の頭以上の高さまで積んだ大量のガンプラをレジへ持っていこうとする後ろ姿を撮ったもので、harukaさんのサイコガンダムと角度がよく似ている。

「現実にこの光景を見たことはないんですが、ネットで写真を見る機会があってモチーフにしました。キットの素材画像や、持たせる角度、足の角度などにこだわりました(笑)」

 「注意喚起です、1種5個まで守りましょう」とメッセージを付けSNSに投稿すると、多くの共感の声が上がった。

「“例の写真”を見て、とても衝撃を受けました。それを認知している人がこんなにいて、こんなに反応してくれたことがうれしかったです」

 もちろん、モデラーだけでなく、“転売ヤ―”へのメッセージも込められている。

「ガンプラを楽しんでいる人たちからすれば、『売るために買う』っていう発想が、まずおかしい。当たり前ですが、作るために買ってるわけですから。私は、車で家電量販店や模型店など1日に何軒も巡って探し回ります。車を持ってない人や、中学、高校生は、自転車や電車で販売店をはしごしている。みんな限られたお小遣い、バイト代で楽しみにしているのに、(買えるかどうかわからないから)行く前から不安になるって悲しいですよね。そういったガンプラを愛する人たちに、少しでも行き届くよう、『買い占めや転売はやめてください』と伝えたいですね」

『RG Hi-νガンダム』を買えなかった…でも「この状況を笑いに」

 一方、モデラーのllloさん(@lllo_web)は、harukaさんとは異なるアプローチで、転売問題に一石を投じた。同氏は、転売問題の渦中にあった『RG Hi-νガンダム』を購入できなかったことから、本作の着想を得たという。

「9月に『RG Hi-νガンダム』が発売され、買えたと喜ぶツイートとともに、買えなかったと落ち込んだり、怒りをぶつけるようなツイートをたくさん見かけました。またちょうど、ガンプラ転売を問題視するツイートが増えてきた時期でもありました。
 僕も『RG Hi-νガンダム』を買えなかったのですが、僕は怒ることが苦手で。この状況を笑いにできないかと考えたときに、高価で手に入りづらいガンプラと真逆のもの、安くて簡単に手に入る素材で、『Hi-νガンダム』を作ろうと思いました」

 怒るだけでなく、手に入る素材を使って、買えなかったガンプラを表現する。モデラーならではの技と言えるが、同氏はそこで遊び心を忘れなかった。

「ベースに『MG ガンダムVer.Ka』を使用し、『Hi-ν』のファンネルに近い形のもの...と考えたとき、バランが思い浮かびました。安くて捨てられるような素材だけど、一目でそれと分かる形は面白いし加工もしやすそうだぞ、と。実際バランで『Hi-ν』のファンネルを作ってみました(笑)。素材がピラピラなので強くなるのは難しそうですが、バランの本分である『おかずの味移りを防ぐこと』『お弁当に緑の色味を加えること』を果たせたら本望だと思います(笑)」

 バランを使ったインパクト大な作品に、多くの反響が寄せられ、なかには『バランがクリアパーツっぽく見える』などコメントから気づかされることも。その根底には、ガンプラを最大限楽しもうとする同氏の信条があった。

「ガンプラは40年以上に渡って多くの作品が作られつづけていて、“ネタ系”もやり尽くされている感があります。新ネタを思いついても、ネット検索するとすでにやられていることが多く…。なので、ネタがカブらないように気をつけています。あとは何より楽しくやることが大切だと思います。ガンプラは大人も子どもも盛り上がれる、最高のおもちゃです」

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