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“バラン・ファンネル”装備でHi-νガンダムに変身!? モデラー「ガンプラ転売問題を笑いに変えたかった」

 凝った塗装や、複雑なミキシングなどをしなくても楽しめるのがガンプラの大きな魅力。モデラーのllloさん(@lllo_web)は、今春からガンプラを使った“ネタ系”のおもしろ作品を制作発表している。なかでも、弁当や寿司折などでおかずを仕切るために使われる“バラン”をファンネルに見立てた『Hi-νガンダムです。通してください。』が、大きな注目を集めた。一見くだらないネタだと笑ってしまうが、制作の裏には、モデラーのガンプラの転売問題への思いが込められていた。

パワーアップではなく、“おかずの味移りを防げる”バラン・ファンネル

――バランを使った『Hi-νガンダムです。通してください。』が大きな話題になりました。そもそも本作はどういった経緯で誕生したのですか?
lllo9月に『RG Hi-νガンダム』が発売され、買えたと喜ぶツイートとともに、買えなかったと落ち込んだり、怒りをぶつけるようなツイートをたくさん見かけました。またちょうど、ガンプラ転売を問題視するツイートが増えてきた時期でもありました。
 僕も『RG Hi-νガンダム』を買えなかったのですが、僕は怒ることが苦手で。この状況を笑いにできないかと考えたときに、高価で手に入りづらいガンプラと真逆のもの、安くて簡単に手に入る素材で、『Hi-νガンダム』を作ろうと思いました。

――転売ヤーによる買い占めや、ガンプラのプレミア化を逆手に、面白い作品を作ろうと思われたのですね。
llloはい。ベースに『MG ガンダムVer.Ka』を使用し、『Hi-ν』のファンネルに近い形のもの...と考えたとき、バランが思い浮かびました。安くて捨てられるような素材だけど、一目でそれと分かる形は面白いし加工もしやすそうだぞ、と。実際バランで『Hi-ν』のファンネルを作ってみました(笑)。

――完成し、SNSで発表した時の反響はいかがでしたか?
llloバランを素材にした珍しさからか、たくさんの反響をいただきました。また、「バランがクリアパーツっぽく見える」など、みなさんからのコメントで気づかされることもありました。

――“バラン・ファンネル”を装備したことで、ガンダムはパワーアップしたのでしょうか?
lllo素材がピラピラなので強くなるのは難しそうですが、バランの本分である「おかずの味移りを防ぐこと」「お弁当に緑の色味を加えること」を果たせたら本望だと思います(笑)。

第2弾のウイングガンダムは衝(笑!?)撃的な飛行形態

――『Hi-νガンダムです。通してください。』からさらに進化した、『ウイングガンダムです。通してください。』も制作されたと伺いました。
llloはい。第1弾の大きな反響を受けて、「もっとバランの形を活かせないか」と、第2弾としてウイングガンダムも作りました(笑)。

――ウイングガンダムは、衝撃(笑撃!?)的な飛行形態ですね。
lllo『HGガンダム BEYOND GLOBAL』をベースにしたのですが、バランがちょうど良いサイズ感で、本当にただ貼り付けただけなのです。ウイングガンダムと名乗ってしまったので、それっぽく見えるよう飛行形態には気をつけました。

――バランを使った作品以外にも、発表されている作品は非常に笑えるものが多いです。と同時に、作品ひとつひとつのクオリティが高いのも特徴かと思いますが、ご自身の中で制作時に気を付けていることはございますか?
llloありがとうございます。仕上がりが雑だと、その部分が悪目立ちしてしまいます。表面のホコリやゲート跡の処理、ポージングの不自然さ、ピント合わせなど、どれも基本的なことですが、ネタに集中していただけるよう気をつけています。

――リアルさを追求するモデラーとは異なる形で、ガンダム愛にあふれた素晴らしい作品だと思います。本作に限らず、ガンプラを制作するうえでの信条は?
llloガンプラは40年以上に渡って多くの作品が作られつづけていて、“ネタ系”もやり尽くされている感があります。新ネタを思いついても、ネット検索するとすでにやられていることが多く…。なので、ネタがカブらないように気をつけています。あとは何より楽しくやることが大切だと思います。ガンプラは大人も子どもも盛り上がれる、最高のおもちゃです。

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