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筋肉痛の時の筋トレで注意すべきこと

久しぶりに体を動かすと、必ずといっていいほど「筋肉痛」がやってくる。
筋肉痛は運動不足の証拠だと思っている人もいるかもしれないが、筋トレに励んでいる人の中には、毎日筋肉痛だという人もいる。運動不足だから起こるというものではないのだ。

この筋肉痛をしっかり理解し、うまく対策を行うことが、筋トレを継続していくにあたり重要になる。特に筋肉痛に慣れていない初心者は、できるだけ筋肉痛を起こしたくないと思っている人が多いはずだ。

今回は、筋肉痛の時の筋トレで注意するポイントについて解説していこう。

著者・監修者プロフィール

和田 拓巳
プロアスリートやアーティスト、オリンピック候補選手などのトレーニング指導やコンディショニング管理を担当。治療サポートの経験も豊富で、ケガの知識を活かしリハビリ指導も行っている。医療系・スポーツ系専門学校での講師や、健康・トレーニングに関する講演会などの講師を務めること多数。テレビや雑誌にて出演・トレーニング監修を行う。現在、様々なメディアで執筆・監修を行い、フィットネスに関する情報を発信している。

Official site:https://wada0129.wixsite.com/takumiwada(外部サイト)

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筋肉痛はなぜ起こるのか?

まずは、なぜ筋肉痛が起こるのか、そこから解説していこう。

筋肉痛は、正式には【遅発性筋肉痛:Delayed-onset muscle soreness(DOMS)】と呼ばれる。

文字の通り、時間が経ってから遅れて起こる筋肉の痛みということだ。筋肉痛は、筋肉が外部からの刺激を受けてから12時間〜48時間程度経過してから起こる。

ケガによる筋肉の損傷であれば、ケガをした瞬間に痛みを発するという点からして、ケガとは違うということを理解できるのではないだろうか。

筋肉痛のメカニズム

筋肉痛が出るのは、体をいつも以上に動かしたとき。運動や作業でいつも以上に筋肉に負荷がかかると、筋肉を構成する筋線維に微弱な損傷が生じ、炎症が起こる。この炎症が徐々に広がっていくことで、痛みを引き起こす物質が分泌され、痛みとなる。
筋線維が損傷してから、炎症が広がるまでに時間がかかるため、時間がたってから痛みが現れてくるのだ。

筋肉痛が回復するには、48時間~72時間かかるとされている。回復までの期間は、筋肉痛の強さや個人差などによって異なる場合があるが、長くても1週間程度で痛みを感じなくなる。

実は、筋肉痛には、出やすい・出にくい場合がある。
1つ目の要素は運動の負荷だ。負荷が高ければ筋肉痛は出やすく、負荷が低ければ筋肉痛は出にくくなる。
高負荷が一気にかかる「高負荷×低回数」のやり方は筋肉痛が出やすい。一方、「低負荷×高回数」のような負荷が持続的にかかる筋トレは、筋肉痛が出にくい。

スポーツでも、ダッシュやジャンプなど一瞬で大きな力を発揮する必要のある球技などの競技は、筋肉痛が起きやすく、ジョギングなどの持久的なスポーツでは、筋肉痛が出にくい。
2つ目は、運動の慣れだ。筋肉痛は、慣れていない動きで負荷がかかることによって出やすい。久しぶりの運動で筋肉痛が出るのは当然なのだ。

また、いつもと異なるトレーニングや、いつもと違う動きを行うスポーツを行うと筋肉痛が出やすい。いつもと違う筋肉を使うことで、筋肉痛が出るのだ。
このように、筋肉痛が出るのは様々な要因がかかわっている。筋肉痛が出るのが、体力や年齢の問題ではないということを理解しておこう。

筋肉痛の時に筋トレをしても良いのか

ここで疑問が浮かぶ。筋肉痛の時は、筋トレを控えるべきなのだろうか?ここではその疑問に対して回答していこう。

筋肉痛の時は筋トレを休む

基本的には、筋肉痛が残っている部位の筋トレは、あまりおすすめできない。その理由は以下の通りだ。

痛みで力を出しにくい

筋肉痛が残っていると、動作で痛みを伴う。そのため、いつも以上に扱う重量が少なくなってしまったり、筋肉を追い込むまで負荷をかけることができず、トレーニングの質の低下につながる。

関節可動域をフルに使いにくい

筋肉痛は痛みだけでなく、筋肉の張りによって筋肉を伸ばしきれないなどの関節可動域の制限も起こる。そのため、関節可動域をフルに使ったトレーニングが行いにくくなり、強度同様、トレーニングの質の低下を引き起こす。

オーバーワークになる

筋肉痛は、回復の目安となる痛みでもある。筋肉痛が出ているということは、回復の途中であるということだ。その時に続けてトレーニングを行うことで、筋肉が回復しきれずに、どんどん負担がかかってしまいオーバーワークにつながるのだ。

軽い筋肉痛の場合は筋トレもあり

筋肉痛が治りかけで、痛みが弱い場合は、目的によって筋トレを行うのもアリだ。
軽い筋肉痛の場合、筋肉に軽い負荷をかけることで筋肉痛や疲労回復につながるからだ。

ただし、本来の筋トレのように強い負荷をかけるのはNGだ。鍛えるのではなくケアをしているつもりで、軽い負荷を扱って筋トレを行おう。

筋肉痛を早く治す方法・筋肉痛の期間のケア方法

筋肉痛をなるべく早く治すためには、様々な対策を行う必要がある。
今回は「アクティブリカバリー」と「パッシブリカバリー」について解説する。まずはケアの方法をチェックしてみよう。

アクティブリカバリーとは

まずは、アクティブリカバリーについて紹介してみよう。
アクティブリカバリーには、ランニング、軽いエクササイズ、ストレッチ、ヨガ などが挙げられる。自分で体を動かしながら、疲労を除去していくという考え方だ。

体を動かすことは、血行の促進につながり、疲労物質の除去に役立つ。アスリートの場合、体に負荷がかかる試合の翌日は、完全に休養をせず、軽く体を動かすアクティブリカバリーの日とし、アクティブリカバリーを行った次の日を完全休養とする場合が多い。この方法は、筋肉痛の発生を軽減させたり、痛みを改善させるのに役立つ。

パッシブリカバリーとは

一方、パッシブリカバリーは、自分で体を動かすことなく、外部からの刺激によって疲労を除去していく方法だ。完全休養はもちろんだが、マッサージ、アイシング、入浴 などもパッシブリカバリーになる。

体を動かさない分、リラックス効果が高く、メンタル面のケアにもつながる。

アクティブリカバリーとパッシブリカバリーの使い分け

2つのケアはどのように使い分ければいいだろうか。

2つのリカバリーは、どちらが優れているというわけではなく、両方をうまく使いトータル的に体をケアしていくということが大事だ。

痛みや疲れによって、体を動かしたくない日もある。またゴロゴロしているだけでは、逆に体が重く感じてしまうということもある。これらのケア方法は、体やメンタルの状態によって、行いやすい方法を選ぶとよいだろう。

筋肉痛を発生させないポイント

筋肉痛を完全に予防するということはできない。しかし、対策をしておくことで痛みが少なくなったり、痛みが出ている期間を短くすることができる。

まずは、しっかりウォーミングアップやクーリングダウンを行うことだ。
運動前後に筋肉の状態を整えておくことで、筋肉痛の対策になる。

運動前は軽いジョギングや、体を動かしながら行う「ダイナミック・ストレッチ」を行い筋肉の血行を良くして柔軟性を高めておこう。

運動直後はアイシングで筋肉の炎症を抑えたり、ゆっくりと伸ばして行う「スタティック・ストレッチ」を行い、炎症や疲労物質の除去を行おう。


アイシングは、運動直後が効果的だ。運動によって起きた炎症が広がるのをいち早く防ぐことで、筋肉痛の軽減にもつながる。アイシングの方法は簡単だ。氷嚢やビニール袋に氷水を作り、運動で疲労が溜まっている部分や熱を持った筋肉に当て10分〜20分冷やすだけ。

アイシングは筋肉痛になってからでは効果が薄いので、運動直後に行うようにしよう。

筋肉痛の時の食事はどうすればいい?

栄養で筋肉痛を改善することは難しい。しかし、筋肉痛が出ている時は筋肉が回復しているタイミングであるため、筋肉の材料となる栄養素を摂取しておくことで、筋肉が効率よく再生する。

筋肉の元となるのは、たんぱく質だ。たんぱく質を多くとることで、筋量アップにもつながる。また、筋肉の合成に役立つBCAAやEAA、免疫を高めるグルタミンなどもいいだろう。

また、ビタミンCやビタミンEなどの抗酸化物質も効果的。活性酸素への抵抗性を高め、筋肉痛の期間を短くする効果が期待できる。

筋肉痛の時の筋トレで注意すべきこと

筋肉痛が起きている時の筋トレは、どのようにすればいいのだろうか。ここでは、筋肉痛が起きてもトレーニングが停滞しないようにする方法を紹介しよう。

筋肉痛の影響を受けないための筋トレメニュー

週1・2回程度の筋トレであれば、筋肉痛が回復してから次の筋トレに移ることができるが、週3〜5回の筋トレともなると、筋肉痛がなくなる前に次の筋トレの日になってしまうだろう。
そんな時は、筋トレの組み立て方を工夫する必要がある。

それは、筋トレの部位を分けること。
筋トレの頻度が多い人は、「胸」「背中」「肩」「腕」「脚」など、部位を分割しよう。

例)

Day 1:

Day 2:

背中

(胸の筋肉痛が発生)

Day 3:

(背中の筋肉痛が発生)

Day 4:

(肩の筋肉痛が発生)

Day 5:

OFF

(胸の筋肉痛が解消)
(脚の筋肉痛が発生)

Day 6:

(背中の筋肉痛が解消)

Day 7:

背中

(肩の筋肉痛が解消)
(胸の筋肉痛が発生)

Day 8:

(脚の筋肉痛が解消)
(背中の筋肉痛が発生)

というように、次の同じ部位に行く前に筋肉痛を解消することができる。
上手くプログラムを立て、筋肉痛が起こっていない部位を鍛えるようにメニューを組むとよいだろう。

筋肉痛を起こりにくくする方法

筋トレのやり方によって、筋肉痛の出やすさは変わる。筋肉痛が出やすい動きがあるのだ。

筋肉痛は、筋肉が引き伸ばされながら力を発揮した場合に起こりやすい。筋肉が伸ばされながら力を発揮する局面を「エキセントリック・コントラクション(伸張性筋収縮)」とよぶ。
筋肉が引き延ばされながら力を発揮すると聞くとわかりにくいが、重いものを下ろす際に重力に負けないようにゆっくりと下ろしている局面といえばわかりやすい。
バーベルカールでバーベルを下ろす時や、プッシュアップで体を下ろす時、スクワットで体を下ろす時など、重力やウエイトに耐えてブレーキをかけながら、力を発揮しているのだ。この時、筋肉は徐々に伸びながら力を発揮している。
日常生活でもエキセントリック・コントラクションは常に起こっているが、特に、階段や坂道を下る、ダッシュ時にストップするなどが、筋肉痛が出やすい動きにあてはまる。登山やスキーで筋肉痛が起こりやすいのは、このエキセントリック・コントラクションが多く起こるからでもある。
筋トレではエキセントリックをしっかり意識することで、筋肉に大きい負荷をかけることができ、筋力向上や筋肥大に効果的だ。だが、筋肉痛を極力出したくないという人は、エキセントリックでの動きの意識を緩めるといいかもしれない。

筋肉痛と筋トレ効果の関係は

前述の通り、しっかりエキセントリックを意識することで、筋力や筋肥大効果を高めることができ、筋肉痛も起こる可能性が高い。

また、トレーニングメニューを変えることで、強い筋肉痛を感じることが多い。

だからといって、筋肉痛の強さがトレーニングの効果に関連があるわけではないということは覚えておこう。

なぜなら、たった1回のトレーニングだけで筋力や筋肥大が起こることはないからだ。長期的に筋トレを続けることで、体は変わっていく。

筋肉痛の有無で効果を判断したくなるのは十分理解できる。しかし、筋肉痛の強さだけを追い求めるのではなく、筋力や筋肥大などの成果を定期的にチェックし、トレーニングメニューが適切かどうかを判断していくことが大切だ。

まとめ

トレーニング初心者にとって、筋肉痛は避けたい問題かもしれない。しかし、筋肉痛が出ることは悪いことではない。しかも、筋トレが習慣づいてくると、筋肉痛が出るのが気持ち良く感じるという人もいるだろう。そうなったら、もう立派なトレーニーといえる。

筋肉痛については、まだまだ解明されていない部分も多い。これからも筋肉痛についての情報がアップデートされていくはずだ。今回紹介した内容が覆されることもあるだろう。新しい情報を常に収集して、筋トレに活かすことを心がけよう。
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