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(更新: ORICON NEWS

オートミール市場、4年で約10倍に伸長、主食化の流れから“第4の米”に注目

 低糖質で食物繊維や鉄分を多く含むオートミール。その市場が、ここ4年で10倍という驚異の伸び率を記録している。もともと女性や健康志向の人、筋トレに励む層を中心に、ダイエット食として知られていたが、徐々に一般家庭にも浸透。スーパーでは売り切れが相次ぎ、“主食”として食べられる傾向にある。そんなオートミールが今、玄米、白米、雑穀米などに続き“第4の米”として注目を集めているという。急成長した要因と、“ご飯化”による今後の可能性について、日本ケロッグ合同会社に聞いた。

ダイエット食から“健康食”へ コロナ禍を機に認知度が急上昇

 2017年頃は、オートミールは主にダイエット食として認知。YouTubeやSNSで筋トレなどに取り入れている層が発信していたものの、「おいしい食べ物」というイメージはなかった。そんな中、急激な伸びを見せたのは2020年。ちょうどコロナ禍のタイミングと重なる。
 
 2020年の前半に、ダイエットにおすすめの商品として次々とSNS上で取り上げられたことから、人気に火が付いたオートミール。その後、ご飯など“主食”の代わりとして「米化オートミールレシピ」なるものも登場し、メディア等で紹介され話題を集めた。売上にして、2019年の6億4000万円から約18億円へと1年で3倍へ伸び、翌21年には49億へ成長。2017年と比べると、実に10倍の急成長だ。コロナ禍での健康志向の高まりなども追い風となって、オートミールへの注目が高まっていったのだ。
  • ケロッグで販売する『オートミール』

    ケロッグで販売する『オートミール』

 2017年頃は、オートミールは主にダイエット食として認知。YouTubeやSNSで筋トレなどに取り入れている層が発信していたものの、「おいしい食べ物」というイメージはなかった。そんな中、急激な伸びを見せたのは2020年。ちょうどコロナ禍のタイミングと重なる。
 
 2020年の前半に、ダイエットにおすすめの商品として次々とSNS上で取り上げられたことから、人気に火が付いたオートミール。その後、ご飯など“主食”の代わりとして「米化オートミールレシピ」なるものも登場し、メディア等で紹介され話題を集めた。売上にして、2019年の6億4000万円から約18億円へと1年で3倍へ伸び、翌21年には49億へ成長。2017年と比べると、実に10倍の急成長だ。コロナ禍での健康志向の高まりなども追い風となって、オートミールへの注目が高まっていったのだ。

 これまで多数の商品を展開してきたケロッグも、「こんなに急激に市場が伸びることがなかなかない」と当時の状況を振り返る。そのタイミングを逃さぬようにと、新商品の開発も急ピッチで進めたという。同社が最初にインスタントのオートミールを発売したのは2021年の4月のことだった。
「これまでシリアルを食べていなかった方にもお召し上がりいただいているので、カテゴリー全体で見ても、重要な変化だったと思います」(マーケティング本部 ブランドマネージャー 西村香里さん/以下同)

 同商品でターゲットにしたのは、もともと需要のあった20代のダイエット層。事前調査で、シリアルのように牛乳で食べる人たちは離脱率が高いという結果が出ていたため、話題となっていた「米化」をより多くの人に知ってもらい、ご飯の代わりに「主食として」食べてもらおうと意図していた。

 その後の6月、NHKの『あさイチ』でオートミールが特集されると、購買層は大きく変化した。40代、50代にも認知が広がり、「健康にいい」「腸内環境が改善できる」などの健康的な部分が支持されるように。ダイエットに特化したニーズだけではなくなり、認知度もそれ以降徐々に上がって9割まで上昇した。実際に食べたことがある人は1割程度とまだ少ないものの、シリアルやグラノーラと違い、ダイエットだけでなく、健康にいい、食物繊維豊富、糖質もご飯より低いといいった様々な角度からの情報がメディアでも取り上げられ、認知を広める要因になっているようだ。

“主食化”に伴い幅広い層へ浸透 商品名・売り棚にも緻密な戦略

 オートミールが、シリアルやグラノーラと大きく違う点は、温めて主食の代わりに食べられること。リゾットやおかゆ、お好み焼きと幅広いアレンジができる点も、急速な広がりの一因だ。主食はもちろん、ひき肉の代わりとしておかずにもなったり、パンケーキやクッキーに入れればスイーツになったりとレシピが多岐にわたる。

 多彩なアレンジができるで、朝食だけでなく、ランチや夕食と、食べるシーンも拡大。オートミールを、“主食”として食べる人が増えた。ご飯の代替としてオートミールを食べて「105kgから65kgにやせた」というツイートが話題になり、健康食、腸活で注目の発酵性食物繊維が豊富な食物として、ブームを加速させていった。
  • 2022年9月に発売した『粒感しっかりオートミールごはん』、パッケージにはお茶碗をデザインし“米化”を強調

    2022年9月に発売した『粒感しっかりオートミールごはん』、パッケージにはお茶碗をデザインし“米化”を強調

 これらの流れを受け、ケロッグでは、22年9月に『粒感しっかりオートミールごはん』を発売した。パッケージも、これまでの食し方とは異なることを強調するように、お茶碗に入ったオートミールのイラストを描き、“オートミールごはん”と銘打った。開発での1番こだわりも“いかに白米のようにおいしいオートミールを作るか”という点という。
「開発チームが様々な種類のオーツを取り寄せて、配合を研究しました。粒感がしっかりとある食感ともちもちした感じの両方がないとごはんの食感にはならないので、試行錯誤を重ねて黄金比を研究し、商品を完成させました」

 同商品のターゲットは、オートミールを知っているけれど、“まだ食べたことのない”層。「おいしくなさそう」や「どうやって食べたらいいかわからない」というネガティブなイメージを払拭すべく、開発を進めた。

 さらに、認知拡大のために各店舗での試食販売も昨年から徐々に再開。新たなユーザー獲得には、シリアルではなくお米のコーナーに商品を置くことだった。お米に並んで陳列されたことで、今まで認知されなかった層にも“米化”が強調され、注目されるきっかけづくりとなった。現在では同商品をお米コーナーに置いてある店舗は当初から約25倍に増え、シリアルの壁を越え“主食”として認知されつつある。今までシリアルコーナーには立ち寄らなかったシニア層にも、オートミールの認知が広がっている状況だ。
「リピート率がかなり高いのが特徴で、実際に買っていただいた方に、ご飯の代わりになると実感していただいていることを感じています。食べる頻度が高いからこそ、代替品となることがしっかりこの商品の強みになっていると思います」

白米、玄米、雑穀米に続く“第4の米”「米を食べる文化があるからこそ成り立つ商品」

 ダイエット食から健康食へと、人々の認識が変化してきたオートミール。ここ1〜2年でさらに存在感を増した理由には、手軽さも大きな要因になっていると西村さんは分析する。
「パックごはんと同じように1〜2分のレンチンで作れることは、炊飯器で炊くよりも手軽で利便性が高いと言えます。ひとり暮らしの方や、お子さんがいる方など、食べたい時に必要な量だけ作れるのは大きな利点ですよね。最近では、お子さんの食事に活用している方も増えているようです」

 現在放送中のCMでも、電子レンジをあえて映像で出し「レンジで90秒!まるでごはん」とテロップもつけることで、簡便さを強調しているという。どんなライフスタイルにも合う食品であることが印象づけられれば、より購買層も広まっていくだろう。
  • オートミールごはんを使ったおにぎり

    オートミールごはんを使ったおにぎり

  • カレーライスのご飯もオートミールごはんに代用

    カレーライスのご飯もオートミールごはんに代用

 現状では、オートミールの消費者は女性が多く、男女比はシリアルよりもさらに女性の割合が高い。味や食感に対するイメージからか、まだ男女でかなり意識の差はあるようだ。しかし、保存が効くという観点からも重宝されており、警視庁警備部災害対策が保存食として推奨するなど、今後もさらに注目されていくことは間違いない。

 洋食化が進み、米離れが叫ばれる昨今の日本。しかしやはり、日本人の食生活において、米は重要な“主食”だ。だからこそ、オートミールの米化は大きな意味を持つ。
「日本人がお米を食べる文化があるからこそ、この商品は成り立ちますし、主食として定着するきっかけが作れたと思います。海外のオートミールとは取り入れ方が全く異なり、オートミールの米化は日本ならではの現象と言えます」

オートミールは白米、玄米、雑穀米に続く“第4の米”に

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