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プロテインの賞味期限と最適な保存方法【プロが教える筋トレ】

プロテインの賞味期限と最適な保存方法【プロが教える筋トレ】

著者・監修者プロフィール

和田 拓巳
プロアスリートやアーティスト、オリンピック候補選手などのトレーニング指導やコンディショニング管理を担当。治療サポートの経験も豊富で、ケガの知識を活かしリハビリ指導も行っている。医療系・スポーツ系専門学校での講師や、健康・トレーニングに関する講演会などの講師を務めること多数。テレビや雑誌にて出演・トレーニング監修を行う。現在、様々なメディアで執筆・監修を行い、フィットネスに関する情報を発信している。

Official site:https://wada0129.wixsite.com/takumiwada(外部サイト)

Facebook:https://www.facebook.com/pt.wada(外部サイト)

プロテインの種類

プロテインにはいろいろな種類があり、どれを選べばいいかと悩んでいる人も多いだろう。ここでは原材料や特徴に違いがある代表的な3つの種類を解説していく。
プロテイン選びの参考にしてみてほしい。

■ホエイプロテイン
「ホエイプロテイン」は牛乳から作られるプロテイン。牛乳からカゼインと呼ばれるたんぱく質や脂肪分を除いたものを乳清(ホエイ)といい、そのホエイのみを抽出・加工したのがホエイプロテインだ。

ホエイプロテインの特徴は、体内への吸収が速いという点である。筋トレなどの運動後は筋肉の合成がもっとも効率よい時間帯。その際に摂取するプロテインは、体内の吸収が速い方が効果的。その点でホエイプロテインが最適なのだ。
また、高たんぱく・低脂質なうえ、たんぱく質が筋肉で使用される利用率が高く、筋肉の再生を効率的に行うことができる。そのため、筋肉づくりとして一般的に販売されているプロテインは、このホエイプロテインが多い。

じつは、牛乳から抽出したホエイだが、それを牛乳で必要量を摂取しようとするのは難しい。なぜなら牛乳に含まれるたんぱく質はたった3%、さらに、その3%のなかの約20%しかホエイたんぱくは含まれていない。要は、1リットルの牛乳のうち、6g程度しかホエイが含まれていないということになる。
そのため、ホエイを効率的にとるためにはプロテインで摂取すると効率がいいのだ。


■カゼインプロテイン
「カゼインプロテイン」はホエイプロテイン同様、牛乳から作られている。牛乳に含まれているたんぱく質の約80%がカゼインたんぱくだ。

カゼインプロテインの特徴は、固まりやすいということ。ホエイプロテインに比べ体内への吸収スピードが遅く、時間をかけてゆっくりとたんぱく質を分解・吸収していく。
固まりやすいことで腹持ちがよくなるため、食事量を抑えたいダイエット目的向けの商品にカゼインたんぱくが多く使われている。


■ソイプロテイン
「ソイプロテイン」は、大豆(ソイ)から作られているプロテインを指す。上記の2つは動物性たんぱく質、ソイプロテインは植物性プロテインという違いもある。プロテインバーなどの健康食品にも大豆を使ったものが増えてきている。

ソイプロテインの特徴は、カゼインプロテイン同様に体内への吸収スピードが緩やかな点だ。そのうえ、食物繊維が豊富に含まれているので腹持ちがよい。
また、大豆に含まれるイソフラボンが摂取できるので、ダイエットや美容に効果が出やすく、女性向けプロテインとして多く活用されている。




「賞味期限」と「消費期限」

食品には「賞味期限」と「消費期限」があるがそれぞれの定義についてまとめてみた。
現在の考え方である賞味期限や消費期限は、平成23年に消費者庁から発表された「食品の期限表示制度の改善方策のための措置」に基づいている。

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「賞味期限」とは、定められた方法により保存した場合において、期待されるすべての品質の保持が十分に可能であると認められる期限を示す年月日のことです。ただし、当該期限を超えた場合であっても、これらの品質が保持されていることがあります。このため、「賞味期限」を過ぎた食品であっても、必ずしもすぐに食べられなくなるわけではありませんので、それぞれの食品が食べられるかどうかについては、消費者が個別に判断する必要があります。
これらの期限は、容器包装を開封する前の状態で保存した場合の期限を示すものです。一般的に、品質が急速に劣化する食品には「消費期限」を、比較的品質が劣化しにくい食品には「賞味期限」を表示すべきと考えられます。
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「消費期限」とは、定められた方法により保存した場合において、腐敗、変敗その他の品質の劣化に伴い安全性を欠くこととなるおそれがないと認められる期限を示す年月日のことで、開封前の状態で定められた方法により保存すれば食品衛生上の問題が生じないと認められるものです。このため、「消費期限」を過ぎた食品は食べないようにしてください。

例えば、「消費期限」は、弁当、調理パン、そうざい、生菓子類、食肉、生めん類など品質が急速に劣化しやすい食品に、また、「賞味期限」は、スナック菓子、即席めん類、缶詰、牛乳、乳製品など品質の劣化が比較的穏やかな食品に表示されています。
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※消費者庁「食品の期限表示制度の改善のための措置について(外部サイト)」より引用

賞味期限を過ぎていた場合はどうしたらよいか

プロテインはどの程度、賞味期限を過ぎていても飲むことができるのだろうか。

基本的には賞味期限までには飲み切ってもらいたい。だが、賞味期限が切れてしまったらすぐに捨てたほうがいいかといえば、そうとも限らない。
プロテインパウダーは、商品のパッケージにチャックが付いていたり、キャップで絞めるタイプが多く、湿気がほぼない状態であるので比較的品質が劣化しにくい食品であるといえる。なので、賞味期限が切れていても数日程度なら安全性に問題はないと言えるだろう。
ただ、保管状況によっても異り、風味の変化などもあるため、期限切れの場合は、におい、粉の状態(カビや異物がないか)を確認して少し味見をしてみるのがよいだろう。

プロテインの保存方法

長期間継続してプロテインを摂取するのなら、品質を維持したまま保存したい。そのためにはどんなところに注意すればいいのだろうか。
■基本的なプロテインの保存方法
プロテインパウダーは品質が変化しにくい。とはいえ、注意するポイントはいくつかある。

まずはしっかり密封できる蓋つきの保存容器で保存することだ。
空気に触れることで酸化し、品質が低下する恐れがあるからだ。内部の空気を抜くことができ真空状態にできるファスナー付きの密封袋などで保存するのがおすすめだが、もともとのプロテイン商品の袋の口がチャック付きになっているものもある。その場合はその袋を活用し、空気を抜いて口をしっかり締めるようにしよう。

次に保存場所。
プロテインは基本的には直射日光を避け温度や湿度が低い場所で保存すべきだ。
そのため大量に購入する人や品質を気にする人は冷蔵庫に入れている人も多いが、冷蔵庫で保存する場合、一度冷蔵庫で保存したプロテインは常温になる際に結露によって中身が湿けてしまうこともあるので気を付けよう。
また、湿気という点ではプロテインを飲む際の付属スプーンの扱いも注意したい。スプーンが濡れていた場合は、水分が内部に入ってしまい品質が落ちやすくなるからだ。スクープ時に濡れないよう気を付けよう。
とにかく保存時は湿気を入れないことが品質を保つためには重要だ。

以前、プロテインパウダーに小さな虫が混ざっていたというニュースが話題になったことがある。これは保存状態が悪かったことが原因だろう。プロテインは栄養が豊富なため、虫にとって生活しやすい環境でもあるといえる。なので、封をしっかりしていなかったり、高温多湿で保存してしまうとそのリスクも高くなる。保存には十分に注意しよう。
■プロテインの作り置きについて
プロテインの作り置きはやめよう。なぜなら色々なリスクが発生してしまうからだ。

最大のリスクは食中毒だ。
パウダーを水分に溶かした時点から、一気に食中毒リスクは高まってしまう。食中毒を引き起こす細菌は、「水分+栄養素」を必要としている。そのため、水を混ぜたドリンク状のプロテインは絶好の菌繁殖の環境となってしまうのだ。特に一度口をつけてしまったものには注意が必要だ。
そのほか、水に溶かしたプロテインは時間経過とともに劣化していき、味の低下も起こるので美味しくないプロテインを飲むことにもなる。
水分と混ぜてしまったら保存できないと考えた方が良いだろう。
プロテインをシェイクするのはそれほど手間がかかることではないので、作り置きをしてリスクを負う必要は全くない。

まとめ

筋トレ初心者にとっては、プロテインの選び方、飲み方、保存方法などわからないことが多いと思う。
今回は保存方法について解説したが、基本的にプロテインは食品なので他の食品と同様に、直射日光、高温多湿を避けることが品質を劣化させないポイントになる。

もし賞味期限が切れてしまった場合は、1週間以内であればにおいや粉の状態、味見などをして確認をしてみよう。
水分と混ぜた状態で作り置きはせず、繰り返しになるが商品の保存はしっかり密封して湿気を入れないことが重要である。
プロテインも安くは無いので、コストパフォーマンスを考えると大容量を購入する場合もあるので、賞味期限内に飲み切るように定期的なトレーニングを行ってほしい。
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