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【メーカーズコラム】サントリーウイスキー「美味品質」の取り組み
10月8日は1937年にサントリーのウイスキーの原点「角瓶」が発売された日にちなみ「角ハイボール」の日としている。この日にサントリーは都内で「サントリーウイスキー『美味品質』の取り組み」について説明会を行った。
サントリーのウイスキーが目指す姿
創業者である鳥井信治郎の「やってみなはれ」精神を継承し、日本の地で独自のウイスキーづくりを展開してきた。サントリーは1923年に山崎蒸溜所の建設に着手し、ウイスキーづくりを学んだスコットランドとは異なる日本の気候や文化に合わせたウイスキー製造を開始した。その結果、日本人の味覚に合ったウイスキーの開発が進み、国内外で評価されるブランドを築いた。
サントリーの美味品質への取り組み
「つくり分け」とは、様々な原酒を準備し、それらを組み合わせることで、品質を保ちながら多彩な味わいを表現する手法である。一方、「つくり込み」は、個々の原酒の品質を最大限に高めるプロセスであり、原酒の品質が高ければ高い品質の製品ができる。細かな原料品質管理からはじまり、貯蔵環境の管理、自生樽や樽材など調達樽の管理まで徹底的に行っている。
両者を組み合わせることで、サントリーウイスキーは高品質な製品を安定的に供給している。
このようにサントリーのものづくり精神は、創業時から現在まで脈々と受け継がれている。
原酒のつくり分けの大切さ
原酒のつくり込み大切さ
例えば、蒸溜工程では世界初水素エネルギーを活用した蒸溜により、CO2排出をゼロに抑える試みが進行中である。また、良質な地下水を育むために森林や生物多様性の保全・再生に取り組む「天然水の森」活動の経験を活かし、スコットランドの泥炭地(ピートランド)復元活動と水源保全活動にも取り組んでいる。これにより、品質向上と環境保護を同時に実現することを目指している。
サスティナブルなものづくりへの挑戦
品質向上への新たな挑戦
ジャパニーズウイスキーへの期待の高まり
※スコッチ、アメリカン、カナディアン、ジャパニーズ、アイリッシュ
この基準では、ジャパニーズウイスキーと表示できるのは、日本国内で製造されたモルトおよびグレーンウイスキーで、3年以上の熟成が行われているものに限られる。また、糖化、発酵、蒸溜も日本国内で行われ、瓶詰も日本国内で行われる必要がある。この明確な基準により、消費者はより透明性のある選択ができるようになった。
さらに、優良誤認を防ぐため、ジャパニーズウイスキーではない商品に「日本の地名」や「日本人の名前・国旗」を使用する場合、それがジャパニーズウイスキーでないことを明示することが義務付けられている。この取り組みによって、消費者の混乱を防ぎ、品質に裏打ちされたジャパニーズウイスキーの信頼性を高めることが期待されている。
世界でも認められる“角瓶”
1937年の発売以来、日本人の味覚に寄り添い続けているこの製品は、サントリーのウイスキーづくりの原点とされており、発売当初からデザインや中味に対するこだわりを持ち続けている。「角瓶」のボトルデザインには、薩摩切子の香水瓶にインスパイアされた亀甲文様が採用され、琥珀色のウイスキーを美しく反射させるデザインが特徴だ。また、品質の面では、徹底した熟成とブレンドの技術によって、日本独自のウイスキーとしての地位を確立し、世界でも認められる「角瓶」となっている。