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「筋トレのメリット」を最大限に活かすためのガイド【プロが教える筋トレ】
著者・監修者プロフィール
和田 拓巳
プロアスリートやアーティスト、オリンピック候補選手などのトレーニング指導やコンディショニング管理を担当。治療サポートの経験も豊富で、ケガの知識を活かしリハビリ指導も行っている。医療系・スポーツ系専門学校での講師や、健康・トレーニングに関する講演会などの講師を務めること多数。テレビや雑誌にて出演・トレーニング監修を行う。現在、様々なメディアで執筆・監修を行い、フィットネスに関する情報を発信している。
Official site:https://wada0129.wixsite.com/takumiwada(外部サイト)
Facebook:https://www.facebook.com/pt.wada(外部サイト)
和田 拓巳
プロアスリートやアーティスト、オリンピック候補選手などのトレーニング指導やコンディショニング管理を担当。治療サポートの経験も豊富で、ケガの知識を活かしリハビリ指導も行っている。医療系・スポーツ系専門学校での講師や、健康・トレーニングに関する講演会などの講師を務めること多数。テレビや雑誌にて出演・トレーニング監修を行う。現在、様々なメディアで執筆・監修を行い、フィットネスに関する情報を発信している。
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筋トレが基礎代謝を向上させる理由とその効果
基礎代謝とは
・基礎代謝
・身体活動代謝
・食事誘発性熱産生
・身体活動代謝
・食事誘発性熱産生
ちなみに、厚生労働省が発表している年代別の基礎代謝量の平均を紹介すると
18〜29才 男性 1,520kcal 女性 1,110kcal
30〜49才 男性 1,530kcal 女性 1,150kcal
50〜69才 男性 1,400kcal 女性 1,110kcal
70才以上 男性 1,290kcal 女性 1,020kcal
(厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2015年版)策定検討会」報告書より)
30〜49才 男性 1,530kcal 女性 1,150kcal
50〜69才 男性 1,400kcal 女性 1,110kcal
70才以上 男性 1,290kcal 女性 1,020kcal
(厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2015年版)策定検討会」報告書より)
また、年とともに基礎代謝が低下していくというということにも注目してほしい。これは活動量が少なくなり、筋肉量の低下が引き起こしている部分が大きいだろう。
基礎代謝を高めるメリット
●痩せやすく太りにくくなる
短期間でみれば、その差はわずかだろう。しかし、これが毎日、長期間続くことで、その差はとても大きくなっていく。
●美容効果
基礎代謝が高まることで、エネルギーの消費量が多くなり、基礎体温も向上する。体温が向上すると、血行が良くなったり新陳代謝が活発になり、古い細胞が新しい細胞に置き換わるサイクルが速くなる。体内の老廃物が効率よく排出されやすくなり、その結果、むくみの解消や肌の色・ツヤが良くなることにつながるのだ。
●体調の維持
また、体脂肪の蓄積を抑え体重過多を防ぐことは、内臓疾患や心疾患、脳血管疾患などを引き起こすリスクを低下させることにも繋がる。
ダイエットを成功させるための筋トレの役割
筋肉量の増加
見た目の変化
痩せて引き締めるだけでなく、体全体を大きくしたい人もいるだろう。そのためには筋トレが欠かせない。
食べることによって体を大きくすることは可能だが、それだけでは脂肪のみが蓄積してしまい、理想の体を得ることはできない。体を小さくするにも大きくするにも、カッコいい体を作るためには筋トレが必要なのだ。
筋トレをダイエットに取り組むなら
筋トレは、筋肥大を目的とした負荷設定がよいだろう。
筋肥大効果を高めるためには、8〜12回程度で限界を迎える負荷で行うこと。軽すぎても重すぎても筋肥大効果が薄れてしまうので、自分の筋力を確認して負荷を決めていこう。
また、筋トレと有酸素運動の順番にも気をつけよう。順番によってはそれぞれの効果が少なくなってしまう場合がある。
ダイエットを目的とするなら「筋トレ」→「有酸素運動」の順番で行うことをおすすめする。
ストレス解消とメンタルヘルス改善に対する筋トレの効果
やる気を向上させるホルモンの分泌
テストステロンは、やる気に影響を与えるホルモンであり、ポジティブな気分になったり、メンタルを安定させるほか、ストレスへの耐性を高める働きもある。
テストステロンが低下すると、倦怠感や無気力、気分の落ち込みなどのモチベーションに悪影響をもたらしたり、イライラ・不安感など精神の不安定を引き起こすのだ。
また、アドレナリンにも、集中力の向上や感情の高揚など、活動的になる働きをもたらす。アドレナリンが分泌されると、集中力や注意力が向上するのだ。
スポーツで高揚感や達成感などを得られるのは、これらのホルモンが分泌されるからなのだ。
自信がつく
また、途中途中で目標を達成していくことにより、成功体験を蓄積することも、自信につながる。
筋トレを続けることで、体の変化や達成感により自己肯定感を高め、ポジティブな思考になり行動的になっていくはずだ。
ストレス発散
運動で体を動かした後、スッキリとした気分になり爽快感が高まるのを経験したことがある人も多いことだろう。それは、筋トレでも同だ。
筋トレの場合、先述のホルモンの影響や、目標への達成感のほか、今までできなかったエクササイズができるようになったり、今まで持ち上がらなかった重量が挙げられた時の嬉しさなど、喜びを感じることも多い。これらはすべてストレスの発散につながるのだ。
健康的な生活習慣へのシフト:筋トレがもたらす変化
食生活が整う
また、サプリメントにも興味がわいてくる。たんぱく質だけでなく、ビタミンやミネラルなどのサプリメントを摂取する人も多いだろう。栄養バランスが整い、体調も良くなるという好循環が生まれる。
それらの栄養に関する知識は、一生ものだ。筋トレを通じて、健康的な食生活のための知識を学ぶことにもつながっている。
禁煙・禁酒など嗜好品を敬遠するようになる
アルコール摂取により筋トレの効果を低下させることは知られている。筋トレの刺激によって分泌され、筋肉を肥大させる働きをしている「テストステロン」は、アルコールを摂取することにより分泌量が低下してしまうのだ。
また、体にストレスを受けた際に分泌され、脈拍数の増加や血圧の上昇など、ストレスに対抗するために働いているコルチゾールは、アルコール摂取によって分泌量が増える。このコルチゾールが多く分泌されると、エネルギー源である糖を生み出すために、筋肉の分解を促進させてしまうのだ。
タバコの煙に含まれる一酸化炭素は、血液中の酸素と結びつく赤血球の能力を低下させ、筋肉や他の組織に供給される酸素量を減少させてしまう。また、肺の気道を炎症させ、粘液の分泌を増加させることによって、呼吸がしづらくなり、酸素の取り込み効率を悪くしてしまう。これらの影響により、運動時の持久力が低下してしまうのだ。
また、酸素の取り込み効率が悪くなることで心臓への負担が増加したり、筋肉へのエネルギー供給が低下し、疲労の増加、回復力の低下なども引き起こしてしまうため、筋トレの質の低下をもたらす。
ダイエット効果を高めるために、おやつなど甘いものを敬遠するようになる人もいるだろう。それらの嗜好品に対して自然と摂取しなくなるというのも、筋トレを始めたことによる良い変化といえる。
行動量が増える
普段ならエレベーターやエスカレーターを使うのに、筋トレを始めてから自然と階段に足が向く人も多いだろう。また、あえて筋肉に刺激が入るように行動するという人もいるはずだ。スキマ時間に周囲に気づかれないような筋トレをしたり、筋肉に力を入れて意識してみたりなど、細かい行動だが、それが積み重ねることによって行動量が増え、体の変化にもつながる。
筋トレを長期的に続けるためのコツとメリット
モチベーションを保つコツ
モチベーションを保つには様々な方法があるが
・中間目標を立てる
・目標達成時にご褒美を用意する
・理想の体を目にしやすいところに掲げる
・筋トレ仲間を作る
・成果をこまめに確認する
・目標達成時にご褒美を用意する
・理想の体を目にしやすいところに掲げる
・筋トレ仲間を作る
・成果をこまめに確認する
ある程度継続できれば、筋トレが習慣となり、自然とライフスタイルの一部として筋トレが欠かせなくなるはずだ。
※筋トレのモチベーション維持のコツについて詳しく知りたい人は、「筋トレが続かない原因と克服方法」をチェックしてほしい。
長期的に続けることによって得られる効果
例えば、健康について。体力は年々低下してしまうものだ。筋トレをしていれば筋力や筋持久力の維持・向上を図ることができ、体力の低下を極力少なくすることができる。もちろん、今以上に増やすことも可能だ。
また、紹介した通り、メンタルにも大きな影響を与えるので、やる気が高まることで行動的になる。
そのような人は、エネルギーにあふれている感じを周囲にも感じさせ、若々しく見える。実際、ジムにいる人を見ると、年齢よりも若く見える人が多いはずだ。
このように、筋トレを続けることによるメリットは多い。短期的な目標達成のためではなく、生活スタイルの一部になるように心がけよう。
まとめ
筋トレは、ハードで辛いというイメージを持っている人もいるかもしれないが、心配はない。もちろん、ある程度きつくなければ効果は薄くなってしまうが、筋トレ初心者の場合は、いつも限界まで追い込む必要はない。
これから筋トレを始めようと思っている人は、まずは、筋トレで適度に体を動かすことから始めてみよう。強度を高めていくのは、ある程度慣れてからで十分だ。体を動かすことで、徐々に成果や今回紹介したメリットを感じることができるはずだ。より効果を求めたくなった時が、筋トレ初心者卒業といえるだろう。