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ガンプラ世界大会『GBWC』で2位…19歳大学生の『閃光のハサウェイ』の大作ジオラマに絶賛の声「映画から飛び出してきたみたい」
夢の表彰台でまさかのひとこと「サウジアラビアの方に『表彰式の姿がパイロットに見えた』と言われました(笑)」
koseiありがとうございます。中学生の時に『GBWC』世界大会の素晴らしい作品たちに感銘を受け、本格的にガンプラを作り始めました。そして今、ずっと憧れていた舞台に立ち、その上賞までいただくことができたので、本当にうれしいです。
――中学生のころからの憧れだったとあれば、感慨もひとしおでしょう。Xでもたくさんの賞賛の声が上がっていました。
koseiたくさんの反響があり、とてもうれしく思っています。正直、これほど多くの賞賛の声をいただいたのは生まれて初めてだったので、最初は戸惑いました(笑)。いろいろなコメントをいただいたなかでも、サウジアラビアの方に「(『GBWC 11th』の)表彰式の(koseiさんの)姿がパイロットに見えた」と言われたのが印象に残りました(笑)。
――本作『Valiant』(ヴァリアント)は、『閃光のハサウェイ』に登場する支援艦をモデルにされています。船内設備が充実しており、モビルスーツなどの収納、整備が可能なマフティーの活動拠点です。なぜ本作を制作しようと思ったのですか?
koseiΞ(以下/クスィー)ガンダムのガンプラを作った際に、予想以上にかっこよかったんです。なので、大型のジオラマを作ろうと考えました。今回制作したヴァリアントのシーンのときに、横向きに倒されて整備されていたクスィーガンダムに新鮮さを感じていたので、ジオラマとして制作しようと決意しました。無事に空中受領を終えたマフティーの雰囲気をイメージしました。
――見事な表現力ですね。ちなみに劇場版『閃光のハサウェイ』はご覧になりましたか?
koseiはい。私は小説版を読んだことはなかったので、劇場でわくわくしながら観ました。これまでのガンダム作品に比べ地上戦が多かったので、モビルスーツの大きさがあらためて伝わってくる作品だと感じたことも、本作制作の一端になっているかもしれません。実は、まだ小説を全部読んでいないので、今後の映画でのマフティーの活躍が楽しみです(笑)。
かつて自分が憧れたように、自分の作品を見て憧れてくれる人が出てくれたらうれしい
kosei設定画を参考に制作したのですが、より近づけるために既製品を使わずスクラッチ(手作り)にこだわって制作しました。ヴァリアント内の手すりやはしご、クレーンなどは実物を実際に見てデザインしました。
――スクラッチはすごいですね。
koseiありがとうございます。パイロットや整備士たちのフィギュアはバンダイが出しているビルダーズパーツを改造しました。また作品内の電飾だけできれいに見えるように何度かテストを行って制作しました。
――本作を含め、「ガンプラ」で表現する際、一番気を付けていることはどんなことですか?
kosei自分が作りたいと考えたものは時間をかけてでも形にするように心がけています。本作も、2022年10月頃から制作を始め、約10ヵ月かけて完成させました。
――妥協せずに作り続ける姿勢が本作を完成に導いたのですね。それにしても、中学生の頃から憧れた舞台で入賞を果たすほどの技術は、どのように育まれたのですか?
kosei本格的にガンプラを作り始めた中学生の当時は、SNSもやっておらず、周囲に詳しい人もいなかったため、YouTubeや雑誌を見て手探りで制作していました。そのため独学で学んだ部分も大きいです。最近はネット上に自分では思いつかなかった発想や超絶技術で制作されている作品が数多くあり、その手法やディテールを参考にさせてもらっていることが多いですね。作品を作る前には同じキットを他のモデラーさんがどのように作っているかを調べてから制作を始めることが多いです。もちろん、人のアイデアを参考にした際には丸パクリにならないように、オリジナリティを加えて完成させるようにしています。自分が中学生の頃『GBWC』の作品を見て憧れたように、今度は自分の作品を見て憧れてくれる人いればとてもうれしく思います。
――すばらしいですね。それでは、最後に、ご自身にとって「ガンプラ」とは?
kosei初めて「趣味」というものを教えてくれた存在です。なにか他のことをしていても、頭のどこかでプラモのことを考えてしまうことがあります。またガンダムという作品を通じて交友関係が広がることも多々あったので、自分の人生にはなくてはならない存在ですね。