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“黒い三連星”が水中でガンダム追い詰める? 声優も絶賛、ドムではない専用機誕生の背景

 名のあるジオン軍のパイロットたちが、“史実”と異なるモビルスーツ(MS)に搭乗していたら…。『シン・マツナガ専用ズゴック』『ランバ・ラル専用ゾゴック』などを制作し、ガンダムファンの好奇心と創造力を刺激している人気モデラーのK1(@K1h0923)さん。その過去作ながら、SNSに再掲載したところ大きな反響を得たのが、“黒い三連星”仕様のゴッグ。3体のドムによる「ジェット・ストリーム・アタック」をはじめ、抜群のコンビネーション攻撃を武器とし、連邦軍にも恐れられた彼らは、なぜ水陸両用機に搭乗したのか。 同氏に制作の背景を聞いた。

ドムではなく違う機体・戦場ならもっとガンダムを追い詰めることができた

――前回SNSで注目を集めた『ランバ・ラル専用ゾゴック』を紹介させていただきましたが、記事の反響はいかがでしたか?
K1お陰様でたくさんのお褒めの言葉をいただきました。なかでも「キットを制作してみたくなりました」「制作時の参考にさせて下さい」と、見て下さった方の制作意欲をかき立てることが出来たと、受け取れる声はとてもうれしく印象に残りました。

――モデラーの創作意欲を刺激し、お互いに高めあうのは理想的な関係ですね。『ランバ・ラル専用ゾゴック』もそうですが、ご自身は“ジオン水泳部”(ジオン軍の水陸両用機)のカスタムをライフワークにされています。水陸両用機のどのようなところに魅力を感じられているのですか?
K1水中という特異な環境での戦闘…まるで海底を強く生き抜く海洋生物を思わせるユニークなデザインに強い魅力を感じています。子どものころ、両親に動物園や水族館に連れて行ってもらった楽しい思い出が影響しているかもしれませんね。

――今回紹介する“黒い三連星”仕様のゴッグも、そんな“ジオン水泳部”のカスタム機です。過去作ながら、SNSで再び注目を集めていらっしゃいました。そもそもどのような経緯で制作されたのですか?
K1黒い三連星は、作中に登場するライバルの中でも上位の人気を誇るキャラクターですが、実はテレビアニメでは2話のみ、物語の中盤で姿を消しています。「もしも違う機体、戦場であったならガンダムをさらに追い詰めることができたのでは?」と思い、水陸両用機で地球でのジャブロー攻略戦に参戦させてみたくなり、制作に至りました。
 ちなみに写真の本機は、「高機動型ゴッグ/黒い三連星・マッシュ機」。HGUCゴッグ、MGゴッグを使用し、制作しました。

――あれだけの存在感を放ちながら、たった2話しか登場していないとは…。“黒い三連星”へ特別な思い入れがありそうですね。
K1素行の悪さから“兵隊ヤクザ”などと揶揄されていますが、兵卒からの叩き上げで、昔堅気の職人を感じます。カッコいいチョイ悪オヤジって感じも好きです。皆さんも同じだと思いますが、何より劇中で見せた三位一体の攻撃がカッコいいですよね。

“黒い三連星”の声優も絶賛のクオリティ「制作はすべてが苦労の連続」

――黒い三連星に搭乗させようと思った機体が、なぜゴッグだったのですか?
K1黒い三連星の搭乗機として印象の強いドムと同じ、重モビルスーツが似合うのでは、と思いゴッグを選びました。また、ゴッグはドムを製造したジオン系企業のツィマッド社の機体でもあり、ドムとゆかりのある機体だったことも決め手になりました。
 今回はマッシュ専用機として制作しましたが他メンバーのガイア、オルテガの3人も同じゴッグに搭乗するという設定で制作しております。もちろん、これは彼らの有名な攻撃フォーメーション、三位一体の時間差攻撃「ジェット・ストリーム・アタック」を、水辺や水中で、ガンダムに対して仕掛けてほしいからに他なりません。黒い三体のゴッグが並んでガンダムに襲いかかる姿を想像しながら制作いたしました。

――そもそも、ゴッグ単体でも凶悪な存在ですもんね。
K1そうですね。機雷やガンダムハンマーをものともしない重装甲、ガンダムを水中に引きずり込み装甲に穴を開ける巨大で鋭利な爪。はじめて映像を見た時、「もしかしたらガンダムを倒すことができるのでは?」と思わせてくれる程インパクトを受けました。

――それが、“兵隊ヤクザ”と組むんですからガンダムはたまったもんじゃない。このMSを迎えたことで、ジオン軍はどんな結末を迎えるのでしょうか?
K1シャアの赤いズゴック同様に、三連星の黒いゴッグが活躍する姿を想像したいのですが…。まだまだ戦わせたいライバルがたくさん思いつく程おりますので、ジオン劣勢、連邦軍の優位と打倒ガンダムというバランスは崩れてほしくないです(笑)。

――ジオン軍ファンのK1さんにとっては悩ましい問題ですね(笑)。制作時に苦労したところ、こだわったところを教えてください。
K1すべてが苦労の連続でした(笑)。こだわった部分は、オリジナルのボテっとした丸っこいデザインをスタイリッシュに見せたかったので、ボディ各所をスケールの違う外装パーツに変更。肩アーマーの大型化、腕の延長、手と爪の大型化などメリハリをつけました。また肩アーマーの中に大きな3基のスラスターを装備させて高機動性を表現しました。

――その苦労はしっかりフォロワーの方々に伝わって、多くの賞賛の声が上がりました。
K1そうですね。多くのコメントから、黒い三連星に対する皆さんの思い入れの強さを改めて感じさせられました。中でも「三連星カラーが似合う」「カッコよく強そう」などの声はたいへん励みになりました。
 あと個人的にはアニメ『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』でマッシュの声を演じられた土屋トシヒデさんからお褒めのコメントをいただけたのが、とてもうれしかったですね。

――本物の“マッシュ”からも賞賛されたんですね! では最後に、今後制作してみたい機体、もしくは構想があればお聞かせください。
K1しばらくは水泳部の制作が続きますが、いずれ以前取材していただいたキュベレイを、また違うアレンジで制作してみたいと思っています。楽しみに待っていただければ幸いです。

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