アニメ&ゲーム カテゴリ
ORICON NEWS

モデラーの父も嫉妬…5歳の息子が手掛けた“ウェザリング”ザクにSNS絶賛「ガンプラは男同士で分かり合えるかけがえのないもの」

 小学生の頃からガンプラに触れ、ブランクを経て2年前に本格的に制作を始めたというモデラーのBB58さん(@BB58_chokugeki)。その息子・ぷーすけ君は、同氏がガンプラを組む様子を見て、3歳から興味を持ち、4歳から一緒に制作。5歳となった現在、ウェザリングを施したザクを完成させ、SNSでは同氏が嫉妬するほど多くの人に賞賛された。ガンプラで理想的な親子のコミュニケーションを築く同氏の矜持とは?

息子とガンダムを楽しむのは夢だった「まさかこんな早い段階で入門してくるとは」

――5歳の息子さん・ぷーすけ君がウェザリングを施したザクが、SNSで注目を集めました。そもそも、息子さんはどういうきっかけで、ガンプラに興味を持ったんですか?
BB582年前に私が、10年ちょっとのブランクを経て、本格的にガンプラを作り始めたんです。そんな時に会社の先輩から、横浜のガンダムファクトリーのお土産として『1/200 RX-78F00ガンダム』をいただき、それを持って帰ったところ、当時3歳の息子が食いついてきたんです。私自身「息子が大きくなったらガンダムを一緒に楽しみたい」という密かな夢がありましたので、ちょうどいいきっかけだと思い、息子に遊ばせるためにガンプラをどんどん作るようになりました。まさか、こんな早い段階で、しかもプラモデルからガンダムに入門してくるとは思っていませんでした(笑)。

――お父さんからしたら願ってもない展開ですね。その後、息子さんは自分で組み立てることにも興味が出てきたんですか?
BB58はい。4歳を過ぎたころから自分でも組みたがるようになり、最初は私がランナーから切りだした部品をはめる所から始めました。4歳半の頃、ニッパーを使わなくても組み立てられるキット『EG νガンダム』を、初めて自分で全部組み立てました。5歳になってからはニッパーで部品を切ったり、ヤスリでゲート後を削ったりもするようになりました。

――5歳でそこまでできるようになるとはすごいですね。息子さんは、ガンプラのどのようなところを楽しんでいる様子ですか?
BB58息子は、「作ったガンプラで遊ぶことが最終的な目的で、その為に頑張って作っている」と言うことを常々公言しています(笑)。特に、汚したり、部分塗装(ガンダムマーカー)したりして、自分でこだわって仕上げたガンプラで遊ぶことが、リアリティが増して非常に楽しいようです。以前、「父さんはガンプラを作っても飾るだけだが、自分は作ったガンプラを戦わせて遊んでいるので、趣味のレベルとしては自分の方が上だ」という趣旨の発言を息子にされました(笑)。

5歳児なのに激シブ「陸戦の香りがする、泥臭さが似合う機体全般が好き」

――今回話題となった、ウェザリングを施したザクですが、本作はどのようにして生まれたのですか?
BB58私が以前、ディランザをザクっぽく改造してウェザリングを施した作品を作ったのですが、それが息子に刺さったようで、「自分もザクを作って汚してみたい」と言い出したのがきっかけです。息子は、子どもなのにやたらと趣味がシブくて、陸戦の香りがするモビルスーツ(MS)、泥臭さが似合う機体全般に興味があるようです。ザクももちろん大好きですが、他にも陸戦型ガンダム、EZ-8、グフなどが好きだそうです。

――激シブな5歳ですね! ウェザリングにこだわりを感じるのですが、息子さんにはどのように教えたのですか?
BB58大したことは教えていないです。最初にメラミンスポンジで全体のつや消しを、その後リアルタッチマーカーをガシガシ塗ってふき取らせました。最初は口出ししていたのですが、ひとりで黙々と塗っては拭いてを繰り返し、最終的に味がある仕上がりになったのは驚きました。次に、ウェザリングマスターで泥とか砂がついた表現をさせました。これも最初は、口出ししていましたが、自分の感覚でカッコ良く仕上げてくれました。さらに、できた作品で遊ぶ→ウェザリングが落ちて汚しなおす、というのを何度か経ているうちに、汚しに深みが増して熟成されていったのではないかと思います。本人は、08小隊のようなジャングルでの戦闘を意識したと言っておりますが、自分の中にあるカッコよく汚れたMSのイメージに近づくように、塗っては拭いてを何度も繰り返し汚した結果かなと思います。

――息子さんはご自身の作品について、また、お父さんとガンプラを作ることについて、どのように言っていますか?
BB58聞いてみたところ、「アニメに出てくるみたいにカッコよくできて良かったです。汚したザクで遊ぶのが楽しいです。(お父さんは)カッコ良く作るやりかたを教えてくれるので、楽しいです」とのことです。

野球やサッカーを教えられなくても、ガンプラ趣味を共有できるのはいいもの

――本作はたくさんの方から賞賛されましたが、この反響をお父さんはどのように受け止めていますか?
BB58思いがけずカッコよく仕上がったので私自身も感心していたのですが、ここまで多くの反響をいただけるとは思っておらず、驚いております。「うちの子、スゲーな」と(笑)。
また、ウェザリングは初心者の強い味方だな、と改めて思いました。5歳の息子が、大人を唸らせることができるって、すごいことですよね。
 実は、今回左右の腕を間違えて逆に組んでしまっていて、右肩がスパイクアーマー、左肩がシールドになっているのですが、それに対して「5歳で左利きのザクをつくるとは、アレンジ力がすごい」といったコメントをいただきました。私の監督不行き届きで組み間違っているだけなのですが、それがいい具合にオリジナリティになってしまいました(笑)。
 あと個人的には、私が気合い入れて作った作品よりも多くの「いいね」をもらっていることについて、いくらか嫉妬もしております。「自分の力で勝ったのではないぞ!リアルタッチマーカーの性能のおかげだと言うことを忘れるな!」と言ってやりたいです(笑)。

――息子さんは、この反応についてどうですか?
BB58「たくさんの人が、このザクカッコいいね、って言ってくれてるよ」と伝えたところ、「たくさんって、100人くらい?」と返され、「100人より、もっともっとたくさん、かな」と伝えると、「え―っ!ヤバい!」と驚いていました。

――多くのモデラーがうらやむほど、親子のコミュニケーションツールとしてガンプラが機能しているように思えます。ガンプラを通して子どもと一緒に楽しむことをどのように思われますか?
BB58子どもと同じ趣味で楽しめるというのは、本当に幸せなことだと感じます。実は、公園などで、野球やサッカーを教えているパパを見かけるたびに「かっこいいな、自分もあんな風になりたいな」とうらやましく思っていました。でも、子どもとガンプラ趣味を共有できるというのも、なかなかいいものですね。
 私たち親子にとってガンプラは、「男同士だから分かる共通の楽しみ」になってくれています。息子の上に娘が3人いるのですが、残念ながらガンプラに興味を示していません。家族の中で私と息子だけが分かる楽しみとして、かけがえのないものになっています。
 息子は、自分で好きな色を塗ったり、改造したりして、オリジナル作品を作れるようになりたい、と言っています。コンテストとかにも興味があるようなので、応援・サポートしてあげたいと思います。そして、もうちょっと大きくなったら、お互いの作品で競い合ったり、アイデアを出し合って共作したりして、もっと世界を広げていきたいと思います。

あなたにおすすめの記事

 を検索