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「大人しくお縄につかんかい」浪花節全開の“大阪府警”ストライクガンダム「男の子が憧れる2つを掛け算」

 昨今、ガンプラの新たなスタンダードになりつつある“警察仕様カスタム”に挑んだのは、モデラーの田中重工業さん(@hobbyseidai)。カッコよさと使い勝手の良さから、これまでもよくカスタムしてきたというEGストライクガンダムをベースに、まるで本当に大阪府警MS(モビルスーツ)犯罪対策課に配属されているかのような再現性の高い機体を作り上げた。なぜ、本作を作ろうと思ったのか? なぜ大阪府警だったのか? 制作の裏側を聞いた。

大阪府警の理由は「作者が大阪府民で、投稿文に関西弁を使えるから」

――本作『大阪府警MS犯罪対策課ストライク』がSNSで話題になりました。そもそも、“警察仕様”のガンプラという方向性はどのように生まれてきたのでしょうか?
田中重工業ツイッターでフォロワーさんに「面白い!!」と言ってもらえる作品を作るにはどうすれば良いか? を考えた時、『機動警察パトレイバー』のようなガンダムを作ってみてはどうかと思いました。警察車両は人気もありますし、その頃、量販店で警察車両に貼付する水転写デカールをたまたま購入していたので、それを使ってみるのも面白そうだと。偶然が重なって、創作意欲がわいたというところです。

――ベース機にストライクガンダムを選んだ理由は?
田中重工業EGシリーズを主としてガンプラ制作を進める上で、自身が初めて見たガンダムが『機動戦士ガンダムSEED』であったこと、EGストライクの完成度がそもそも高いこと、ツイッターでの認知度が高いことなどから、これまでもストライクガンダムをよく使用してきました。作中のストライクガンダムは、主人公機としての格好良さはもちろん、バックパックを換装してさまざまな戦局に対応できる“兵器”としての有用性など魅力が多く、男の子心をくすぐられる機体でした。装備換装によるフォームチェンジという面からも、改造しやすい機体であると思います。

――制作の際、どのような物語をイメージされたんですか?
田中重工業物語はあまり考えずに制作しましたが、フォロワーさんたちからたくさんのコメントをいただく中で、「この世界の犯罪者はジンに乗ってそう」とか、「“大阪府警や!大人しくお縄につかんかい!”って言いながら突入しそう」とかいろいろ考えるようになりました。

――ちなみに、なぜ“大阪府警”だったのですか?
田中重工業自分が大阪府民であることもありますが、投稿文の中で関西弁を使うことが出来るのが最も大きな理由かもしれません。大阪府警のイメージとして「チカン、アカン!!」と書かれたポスターを掲示するなど、他の地域にはない独特な面白さがあると考えました。

色の配分に苦戦「バラしては組み上げを繰り返し、時間がかかった」

――制作する上で気を付けたことはどのようなことですか?
田中重工業意識したのは、警察っぽさとストライクっぽさ、両方を維持することです。元々のストライクガンダムで白かった部分の色はほぼそのままに、警察っぽくない色(具体的にはストライクガンダムの青色、赤色)を警察っぽい色(黒)に変えることで、両方の「っぽさ」を出しました。盾の塗装は実際のパトカーの配色を参考に、上が白、下が黒になるようにしました。肩のパトランプは機動警察パトレイバーのパクリです(爆)。

――一番こだわったポイントは?
田中重工業一番こだわった点は、左腕のシールドです。パーツが分割されている本体と違い、シールドは一枚板。白と黒の配分をどうするか、デカールの配置はどこに置けば警察車両っぽいか、「G20開催中!!」のデカールを貼ればより警察っぽくなるのではないか、など一番頭をひねりました。また、全体の色配分にも苦労しました。一度組み上げてから「もう少し黒が多くても良いかも…」とバラしては組み上げ、バラしては組み上げしたので時間がかかりました。

――そんな苦労の甲斐もあって、SNSには多くの賞賛のコメントが寄せられました。
田中重工業今回特に印象的だったのが「かっこいい!」と「面白い!」の声が両方あったことです。その2つが同居している作品を目指したので、コレは素直にうれしかったですね。
 また、本作制作後、フォロワーさんが一気に増えてうれしい反面、プレッシャーも少し感じました。増えたフォロワーさんが「フォローして良かった!」と思える作品を今後も頑張って作ろうと思いました。

――昨今、ガンプラの警察仕様カスタムが増えているように思えるのですが、実際に制作されてみて「ガンダム×警察」の魅力はどのようなところにあると思いますか?
田中重工業純粋にカッコイイ×カッコイイの掛け算で、めちゃくちゃカッコよくなるところだと思います。男の子が憧れる2つの格好良さを掛け合わせたことによって、ロボットとしての魅力が高まるところが、警察仕様ロボの最大の魅力かと思います。

――なるほど、確かにそうかもしれませんね。本作も含め、ご自身がガンプラを制作する際、大切にしている信条を教えてください。
田中重工業先ほどもお話した通り、「カッコイイ!」と「面白い!」の両方を取り入れることです。面白さは、ギャグであったり、パーツの使い方であったり、さまざまですが、ひとつの作品の中にふたつの魅力を盛り込み、より多くの人の心に刺さる作品を作りたいです。

――すばらしい心がけですね。では最後に田中重工業さんにとって「ガンプラ」とは?
田中重工業「自分の居場所」です。僕が作ったガンプラをツイッターに投稿することで、フォロワーさんたちから感想や、お褒めの言葉をいただきます。それが、自分でも誰かの心を動かすことが出来るのだという自信につながっています。今後も「田中重工業のプラモが見たい!!」の声がある限り、ガンプラ制作、プラモデル制作を続けていこうと思います。

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