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上坂すみれの濃厚“読書”日記 & この際読んでほしい「ロシアの本」3選+α 社会主義グルメに偏愛ドストエフスキー!
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撮影:石川咲希(Pash) 取材・文:遠藤政樹
「ジャイアント馬場」に「“ヘンタイ” 美術史」 タイトル買いの醍醐味
読んでいなかった“積ん読”系を片付けがてら読んだり、もう一回読んだりしたのもあったのですが、いろいろ読んだなかで面白かったのが、『1964年のジャイアント馬場』(柳澤健、双葉文庫)です。60年代のアメリカンプロレス全盛期に馬場さんがアメリカで修行していてとても人気だったという話や、力道山との関係性が興味深かったです。「Shohei Baba」(馬場さんの本名)って英語でポスターに書いてあるのがカッコいいなって思いながら読みました。
――ずいぶん意外なところからきて驚きました(笑)。興味を持ったり読んだりする本はジャンルを問わないのでしょうか?
ジャンルは問いませんが、本屋さんに行って買うのは基本的に新書や図鑑といった専門書系のものが中心で、マンガや小説は電子書籍で買うことが多いですね。
強いて言うならタイトルです。例えば『完全教祖マニュアル』(架神恭介/辰巳一世、ちくま新書)という新書はタイトルを見て買いました。内容も面白かったですし、意外と身近なケースに当てはまるなって(笑)。
――興味深いタイトルですね……! では最近読んだもののなかで、特に印象的だった本を教えてください。
山田五郎さんの『ヘンタイ美術館』(こやま淳子との共著、ダイヤモンド社)です。以前、山田さんとイベントをご一緒した際にいただいたもので最近読み返してみたのですが、ルネサンス三大巨匠のダ・ヴィンチとミケランジェロとラファエロなどの逸話が書かれていて。まったく美術史に明るくないのですが、ルネサンス期から近代の20世紀くらいまでの画家の人を“ヘンタイ”という目線で語っている本で、すごく面白かったです。
しまう場所は本当に大変なので、一回読んだら処分するという気持ちで読んだり、処分してもいいように面白かったところをメモしてお別れするということもあります。
――そういう読み方もあるのですね。ちなみに、そうやって手放したけど後々もう一度買ったという経験はありますか。
手放したというのとは違いますが『下妻物語』(嶽本野ばら、小学館)という小説が大好きなのですが、お風呂で読んでいて水没させたりコーヒーをこぼしたりで、3回買い直しました(笑)。ながら読書はよくないなとは思うのですけど、そういう失い方は時々ありますね。