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大橋彩香をつくった5つの音楽 ロック・ダンス・声優……小学生で受けたリンキン・パーク“重低音の洗礼”

この記事は、LINE初の総合エンタメメディア「Fanthology!」とオリコンNewSの共同企画です。
⇒この記事をオリジナルページで読む(12月11日掲載)

『アイドルマスター シンデレラガールズ』島村卯月役、『BanG Dream!』山吹沙綾役などで知られ、12月16日には3rdアルバム『WINGS』をリリースした声優アーティストの大橋彩香さん。水野良樹さん(いきものがかり)作詞・作曲によるリード曲『START DASH』をはじめ、DECO*27さんによる『HOWL』、e-ZUKAさん(GRANRODEO)が手がけた『MASK』など、『WINGS』というタイトル通り、アーティストデビュー5周年を経て「これからさらに羽ばたいていきたい!」という強い思いを込めた作品に仕上がっています。今回のインタビューでは、そんな大橋さんが影響を受けたアーティスト5組について深掘り。アルバム『WINGS』への手ごたえを含め、“アーティスト・大橋彩香”の魅力に迫りました。

撮影:田中達晃(Pash)/取材・文:森朋之

【凛として時雨】“唯一無二の天才”TKの世界観に憧れ「いつか曲を作ってもらいたい」

――まずは大橋さんがフェイバリットとして挙げてくれたアーティストのことを聞かせてください。最初は、凛として時雨。TKさん(Vo.&Gt.)、345さん(Vo.&Ba.)、ピエール中野さん(Dr.)による鉄壁の3ピースバンドです。
大橋彩香大好きですね! 凛として時雨さんを聴き始めたのは、中学生のときです。きっかけは友達に教えてもらったことかな。アニメの主題歌も作られていて、カラオケで歌ったりもしてました(笑)。その頃から明るい曲よりもダークな雰囲気の曲が好きだったので、凛として時雨さんの曲の世界観が刺さったんですよね。最初に買ったCDはアルバム『just A moment』(2009年)。『JPOP Xfile』という曲が大好きで、MVも何回も観ました。

凛として時雨『JPOP Xfile』

――TKさんの作る楽曲、すごく独創的ですよね。ボーカルにも個性があるし。
大橋彩香そうですよね。自分がアーティスト活動をするなかで、TKさんの楽曲のような雰囲気の曲もやってみたいと思ってるんですけど、あの雰囲気はTKさん以外には出せないし、本当に唯一無二の天才ってこういう方のことを言うんだろうなって思います。いつかぜひ、曲を作ってもらいたいですね……。

ピエール中野さんも、好きなドラマーの一人に挙げさせてもらってるんですよ。めちゃくちゃ上手いのはもちろん、DJをやったり、すごくマルチな活動をされていて。『COUNTDOWN JAPAN』(音楽フェスティバル)で中野さんのDJを聴いたこともあります。私、CDのクレジットを見るのが好きなんですけど、(大橋さん自身が)アニメ系のアーティストの楽曲でドラムを叩いてることもあって。中野さんの名前を見つけると「お!」って(笑)。

【三浦大知/東方神起】「ステージを支配する力」 歌って踊れるカッコよさに開眼

――中野さんの活動、幅広いですからね。続いては三浦大知さん、東方神起です。
大橋彩香ずっとバンドの曲ばかり聴いていて、打ち込みの曲はあまり聴いてなかったんです。でも、知り合いが「三浦大知さんのライブ、すごいよ」ってBlu-rayを貸してくれて、観てみたら本当にカッコ良くて。同時期に東方神起のライブ映像も観たんですけど、その2つの作品がきっかけで「歌って踊るって、カッコいい!」って思って、私もライブにダンスを取り入れるようになったんです。

――めちゃくちゃ影響を受けてるんですね!
大橋彩香はい! 私の前作アルバム『PROGRESS』からEDM(エレクトロニック・ダンス・ミュージック)の曲が増えたのは、そのせいです(笑)。それまでは「ダンスが増えると不安だ」って言ってたのに、いきなり「さあ、踊りますよ!」みたいになったから、ダンサーさんが「どうしたの!?」って喜んでました(笑)。三浦大知さんのライブは一つのショーみたいになっていて、そこにも影響を受けてますね。アンコールまでほとんどMCがない構成もいいなと思って、私もそういうセットリストを組んだことがあるんですけど、それをやり遂げるためには体力が必要だということがわかりました(笑)。

三浦大知『DAICHI MIURA LIVE COLORLESS / The Choice is _____』ティザー

――(笑)三浦大知さんの踊って歌う技術、すごいですからね。
大橋彩香どういう呼吸法を身につけてるんだろう?と思いますね。インタビューを読むと「インナーマッスルを鍛えている」とおっしゃっていて。私は外側の筋肉ばかり意識してたから、今はインナーマッスルをがんばってます(笑)。

――東方神起もライブパフォーマンスに惹かれているんですか?
大橋彩香そうですね。大きいドームのステージを2人だけで支配できる力がすごいなって。ライブを観にいったこともあるんですけど、演出もすごいんですよ。大きなトロッコですぐ近くに来てくれたり、移動型のステージで前に進んだり、どの席も“神席”になるように気を配ってるんですよね。あとはライブ中の映像。セクションごとに映像を挟むんですけど、それがドラマみたいな仕上がりなんです。バンド紹介、ダンサー紹介にも仕掛けがあるし、フライングしたり、車に乗って出てきたり、ステージにエレベーターがあったり、ライブを観るたび「今回は何をやるんだろう!?」って。
――ホントに細かく見てますね!
大橋彩香ライブのメイキング映像を観るのも好きなんですけど、「こんなに忙しいスケジュールでやってるんだ」ってビックリしたり。まったく妥協しなくて、気になるところを一つ一つ解消したうえでステージに立ってるし、スタッフさんへの気づかいもしっかりしていて。私は自分のことで精一杯になりがちだから、「いつかはこういうアーティストになりたい」って思います。

来年(2021年)5月のワンマンライブは幕張メッセイベントホールだから、私もどんな演出で皆さんに楽しんでもらえるかたくさん考えたいと思います。

【リンキン・パーク】小学生時代に重低音の洗礼 ガチなロックファンの一面

――続いてはリンキン・パーク。00年代のヘヴィ・ロック、ミクスチャーを代表するアメリカのバンドですね。
大橋彩香小学校の頃からめっちゃ聴いてたんですよ。お母さんに教えてもらったのがきっかけなんですけど、『メテオラ』(2003年)という、神曲しか入ってないアルバムがあって。学校から帰ってくると、和室に寝転がって、歌詞カードを見ながらCDデッキで聴くのが日課で。英語はぜんぜん得意じゃないんですけど、曲を聴きながら歌詞カードを目で追う技術は身についた気がします(笑)。

Linkin Park『Numb』MV

――すごい小学生ですね!
大橋彩香(笑)。リンキン・パークはとにかくサウンドがカッコ良くて。すごく重厚だし、エモーショナルなんですよ。その頃から重低音を求めていたんでしょうね。いまもCDを聴くときはイコライザーで低音が強く出るようにセッティングするし、イヤホンを選ぶときも低音重視なので。ライブ会場で重低音が体に響く感じも大好きです。

――大橋さんがドラムを叩くようになったのも、重低音好きが影響してるのかも。リンキン・パーク以外ではどんなバンドが好きなんですか?
大橋彩香マリリン・マンソンは聴いてましたね。あとはロストプロフェッツとか、フーバスタンク、エヴァネッセンスとか。重厚感があって、ダークなバンドが好きみたいですね。ミクスチャー系もいいですね。スリップノットとか。
――ゴリゴリのロックファンですね(笑)。洋楽系のフェスも行かれたことがあるんですか?
大橋彩香『KNOTFEST JAPAN』『OZZFEST JAPAN』(ともにロック・フェスティバル)は行ったことあります。『OZZFEST JAPAN』は幕張だったんですけど、途中でチケットを忘れたことに気付いて、「ギャー! やばい!」って家まで取りに帰ったんですよ(笑)。アタマから見たかったのに、結局、中盤くらいからになっちゃって、すごい落ち込んだ記憶がありますね……。

――目当てのバンドだけじゃなくて、全部見たいタイプなんですね。
大橋彩香そうですね。フェスの醍醐味って、その場で新しく好きになるバンドと出会えることだと思うんです。『COUNTDOWN JAPAN』でも、初めてライブを観て気に入ったバンドのCDを大量に買うし。フェスだとちょっとしか聴けないから、他の曲も知りたくなるんですよね。

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