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日本酒が“鬼”、ウイスキーが“騎士”に、進化した空箱職人が目指す次なる高み
大切なのは“リアルさ”ではなく、キャラクターが“魅力的”かどうか
はるきる僕は作品を制作する際、“ただ作る”のではなく、“作品を通してパッケージの世界観を作る”ことを目指しています。初期の頃は、ツイッターでみなさんに愛されているペコちゃんやプリングルスなどかわいらしいパッケージを選ぶことが多かったのですが、いつもかわいらしい世界観だと見てくださるみなさんも飽きてしまうと思うので、最近は鬼ころしなど、硬派なパッケージの世界観を活かしたカッコイイ作品も意図的に制作するようにしています。
━━昨年発表された「シーバスリーガル」については、SNS上で「スゴイ」に加え「溜め息出るほど美しい」という声も上がっています。スコッチ・ウイスキーと騎士というイメージがピッタリはまっていますが、どのような発想から生まれたのでしょう。
はるきるシーバスリーガルの銀の重厚なパッケージを見た瞬間、「これは騎士を作るしかない!」と思い浮かびました。『ダークソウル』(フロムソフトウェアから発売されているアクションRPGの人気シリーズ)という騎士がたくさん出てくるゲームが好きで、デザインやポージングは少し影響されたかもしれないです。
はるきる名前を見れば誰もが「その通りだ!」と思える作品を目指しました。肩や腕の筋肉の表現に特に力を入れましたね。YouTubeの僕のチャンネルで、メイキング映像を公開しているので、そちらで立体的に見ていただけるとうれしいです。
━━こうした人物(キャラクター)作品を仕上げる際、気をつけているのはどんなことですか?
はるきる体の比率やポージングをデザインする際に、“リアルさ”よりも“魅力的かどうか”を一番に考え、デフォルメやあえての“崩し”を入れるようにしています。紙だからこそのラインを活かすのもポイントですね。