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『シャルロッテ』の箱でできた街に50万いいね!、空き箱職人明かす手法「脳内完成図がたより」

 多くの人が目にしたことのある商品の空箱を使って、立体作品を生み出してSNSで発信している空箱職人はるきるさん。使い切ったら捨ててしまうお菓子やティッシュの空箱も、はるきるさんの手にかかれば、そこにあらたな世界が生まれるとたくさんの“いいね”を集めている。今回はSNSで50万いいねを集めたシャルロッテの作品などについて、はるきるさんに聞いた。

シャルロッテの空箱で作った街に「住みたい」の声 制作時間15時間の超大作に

――現役の大学生さんなんですね。はるきるという名前は、ペーパークラフトの貼るとか切るとかから来ているんですか?

はるきる「名古屋市立工芸高校を卒業して、現在は、神戸芸術工科大学アートクラフト学科在学中です。SNS上で、空箱職人はるきりとして活動しています。はるきるという名前は、ペーパークラフトの“貼る”“切る”をかけています!」

――先日投稿されたシャルロッテの空箱で作られた“街”の作品がかなり注目を集めていましたね。作品は、「シャドーボックスに近い技法を使用した」とありましたが、シャドーボックスとはいったいなんでしょうか? 

はるきる「シャドーボックスとは、平面のイラストをパーツごとに切って数枚重ねることで奥行きを出し、立体的に仕上げるハンドクラフトの技法のひとつです」

――手がこんでますね。「各色4箱、計16箱」使用されたという大作ですが、制作時間はどれぐらいでしたか?

はるきる「制作時間は、約15時間です。アーモンドチョコレートやリッツの空箱で作った作品に次いで3番目に時間がかかった作品です」

――シャルロッテの作品でとくに苦労した点は?

はるきる「シャルロッテの作品でとくに苦労したのは、平面のイラストを立体的に起こす際、どうしても無理や矛盾が生じてしまうのですが、それをどのように自然に見せるかという点です」

――複雑な立体ですが、作品を制作するにあたって構成案(図案)のようなものは作ったのでしょうか? それとも組み立てながら考えるのでしょうか? 制作方法を教えてください。

はるきる「箱を見て、脳内で完成図を設計します。思い描いた完成図にそって形にしていきますね。設計図などは描きません」

――シャルロッテの作品について、SNSでは、「この街に住みたい!」など、楽しいコメントをたくさん見かけました。はるきるさんが気になったファンからの声はありましたか?

はるきる「とくに嬉しかったのは、シャルロッテのパッケージイラストを担当された浅野みどりさんからのお褒めの言葉です。返信はあまりできていないのですが、SNSでのコメントは、シャルロッテに関わらずいつも多くの方からいただいてありがたく読んでいます」

――コメントの中に、「中身はすべて食べた?」というものもありましたが、実際のところお菓子は全部食べたのでしょうか?

はるきる「さすがに、一人で消費しきれる量ではなかったので、友達と一緒に食べました(笑)」

元のデザインを活かした作品作りに重き マクドナルドからの依頼も

――作品の発想はどんなときに生まれるのですか?
はるきる「スーパーやコンビニなどで商品を見ながらウロウロしていると思いつくことが多いですね」

――作品をつくるときのルールはあるのでしょうか?
はるきる「空箱を使うときのポリシーとしては、元のデザインやイメージを最大限に活かす作品になるよう努力することですね」

――制作はどれくらいのペースで行っているのですか? 作っている間に行き詰ることもありますか?

はるきる「2週間に1作品ぐらいです。基本的に作り始めたら、あとはもう手を動かすだけなのでスムーズです。行き詰るのは、最初に脳内でデザインを考えるとき、なかなかいいアイディアが出ないということはあります。そんなときは、とことん悩み尽くして、自分が最良と思える案を捻り出します」
――今まで「これ失敗した〜」みたいなエピソードがあったら教えてください。

はるきる「失敗談としては、プリングルスの作品を作っていたときに、右手と左手を作るはずが、両方とも右手を作ってしまったということがありました。それなりに凹みました(笑)」

――作品の依頼も受け付けていらっしゃいますが、依頼ではどんなものをつくりましたか?

はるきる「直近のものだと、マクドナルドのアップルパイですね。マクドナルドさんからお仕事の依頼をいただいたことがとても嬉しかったです」
――今まで手掛けた中で、とくにお気に入りの作品はありますか? お気に入りの理由も教えてください。

はるきる「お気に入りは、ムーンライトです! 月やエンゼルなど、元のイメージやデザインを120%活かして作品にできたと自負している自信作です」

――空箱アートの魅力とは?

はるきる「みんなが知っている空箱が、まったく別の立体作品に変化する面白さこそが空箱アートの一番の魅力だと思っています」

――これから作ってみたい作品はどんなものですか?

はるきる「作品というより、挑戦してみたいことですが…。今は、Twitterやinstagramに完成品などをアップしているのですが、今後は、YouTubeでも作品を発表したいですね。制作過程の動画なども公開していきたいです」

(文/高田 薫)

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