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誕生から50年、“スナック菓子=しょっぱい”固定観念を覆した『キャラメルコーン』が市場を独占できたワケ

 発売から50年を迎えた東ハトの定番スナック菓子『キャラメルコーン』。“スナック菓子=しょっぱい”という固定観念を覆し、甘いスナック菓子市場を確立するとともに、現在に至るも独占を続けている。そんな『キャラメルコーン』が時代を超えて愛される秘訣や同封のピーナッツに隠された役割、類似商品が生まれない理由について、東ハトの前田雅也氏に聞いた。

“スナック菓子=しょっぱい”固定観念を覆した類似品がない

――長い年月愛されるロングセラーですが、どのような経緯で生まれた商品なのでしょうか?

前田雅也 もともと東ハトはビスケットや焼き菓子を中心に作っていて、市場を広げていくなかでアメリカや海外市場で人気のポップコーンに目をつけました。当時スナック菓子といえば、しょっぱいものがほとんどだったなか、甘いスナック菓子としてポップコーンのようなものを考えて『キャラメルコーン』が作られました。

――いまでこそキャラメル味はさまざまな商品で販売されていますが、発売当時は斬新だったと思います。

前田雅也 『キャラメルコーン』を作る前に、米粉を使った似たようなスナック菓子を作ろうとした時は上手くいきませんでした。甘い蜜をかけたスナックはすぐにくっついてしまい、乾燥方法が難しい。甘いスナック菓子を作るには、いろいろな試行錯誤が必要で開発には苦労しました。あの独特なCのカタチも蜜がしっかりと絡まり、口どけよく食べられるベストな形状なんです。

――スナック菓子は“しょっぱい”というそれまでの固定観念を覆し、甘いスナック菓子市場を切り開きました。

前田雅也 甘いスナック菓子はニッチな分野にはなりますが、よくも悪くも独自性のある菓子として市場を独占しています。類似品が少なく、甘いスナック菓子といえば『キャラメルコーン』というポジションを築き上げていると自負しています。

――しょっぱい味のスナック菓子だと思って購入した消費者からの厳しい声はなかったのでしょうか。

前田雅也 そうした声は聞いていません。『キャラメルコーン』という名称でフレーバーを想起させていることや、テレビCMなどで広告宣伝をしていたこともあり、独自の甘いスナック菓子としてすぐに受け入れられました。当時の市場にない商品だったので、発売後は大ヒットし、発売当初から消費者の反応は良かったです。

飽きが来ない、食べ続けられる甘さへのこだわり カギは“キレの良さ”

――『キャラメルコーン』といえば、クセになる食感と甘さが人気です。

前田雅也 それがとても難しいところ。クセになって買い続けてもらうものをいかに作れるかは大きな課題です。流行っている味、刺激的な味で目新しさを楽しんでもらうこともしていますが、何回も続けて買ってもらえるかというとそうでない。個性的でありながらも品質がよく、安心感がある商品が、また食べたくなる。続けて買われていくものになると感じています。

――飽きがこない甘さも特徴だと思います。キャラメル味の甘さへのこだわりは?

前田雅也 甘いスナック菓子として購入してもらうので、しっかりと甘さを感じてもらえることは大事だと思っています。ただ、そればかりでは重くなり食べ続けられなくなります。そこで、キレの良さを追求しています。食べた瞬間は強い甘さを感じますが、そのあとキレがよく引いていく。そうすることで、おいしく食べ続けられるようにしています。昨年も製法、配合をイチから見直し、味をリニューアルしています。試行錯誤を繰り返し、今の味があります。

――SNSでは“病みつきになる”味という声も多いようです。

前田雅也 ポイントは口溶けの良さ。すーっととろけるから甘さがしつこく後に残らず、次々に食べたくなる。それが『キャラメルコーン』の特徴のひとつです。一般的なスイーツは甘さが残るので、なかなか量を食べられない。軽い口溶けが次々と食べたくさせるんです。

――『キャラメルコーン』と言えば、同封されている少量のピーナッツも人気です。

前田雅也 ほんのり塩気の効いたピーナッツを入れることで、箸休め的な意味合いにより甘さを引き立てる役割があります。加えて、ピーナッツの香ばしい香りが生地に移るので、スナック自体が香ばしくなる。『キャラメルコーン』をよりおいしくするためでもあるんです。そういった複数の要素があってピーナッツは発売当初から入れています。
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