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主力商品「スコーン」もフルリニューアル “攻め”のブランド戦略が好調な湖池屋の狙い
「若者のスナック離れ」「コーン系スナックの苦戦」実は向かい風だった「スコーン」
「まず、大きな要因としては『若者がスナックを買わなくなった』ということが挙げられます。いま、中学生や高校生が買い食いするとなると、ファストフード、コンビニで肉まんなどのホットスナックを買うなど、小腹を満足させるための選択肢が多い環境になっています。それは言い換えると、“スナック菓子のライバルが増えた”ということ。そもそもスナック市場を全体で見たときに、ポテト系スナックが占める割合は6〜70%なのに対し、『スコーン』などのコーン系スナックは15%ぐらいと、規模はさほど大きくはないため、先ほどの傾向を踏まえると、今後より市場が縮小していきます。事実、ロングセラー商品の『カール』が昨年販売終了するなど、他社のコーン系スナックも苦戦しているようです」(新井さん)
「スナック離れ」が起きる時期を経て、成人すると、アルコールとの接点が生まれる。そこで需要が高くなるのが「おつまみ」そして「スナック菓子」だ。元々「スコーン」は、他のスナック菓子に比べ「味が濃い」ため、若者にも好まれやすい。このタイミングで新たな付加価値をつけることによって、大きく若年層を増やしていく狙いがある。
「今回のリニューアルで、バーベキュー味は肉の原料を加えてより肉肉しく、チーズ味は特有の“深み”をプラスするなど、味に奥深さを求めました。また、『♪スコーンスコーン湖池屋スコーン』でお馴染みのCMも、来年の販売時期に合わせてフルリニューアルして、商品を周知させる予定です」(新井さん)
湖池屋のロゴも一新させた「新社長」の方針もフルリニューアルのきっかけに
「新『スコーン』発表会でも『ポテチなんかぶっ飛ばせ!』とも説明していましたが(笑)、社長は常々『自身を持って攻めていこう』と言っているので、私たちも臆することなくリニューアルに踏み切れています」(新井さん)
今後、「スコーン」以外のロングセラー商品のフルリニューアルは考えていないとのことだが、今回の30年商品の改革をきっかけに、近々面白い動きが見られるかもしれない。