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「芸人としては致命傷」がん闘病のはんにゃ川島、保証ない恐怖とコンビ危機で気づいたこと「お互いを必要としている」

コンビ結成10周年の苦しみ、病気になって気づいたこと「お互いに必要としていた」

──相方・金田さんのインタビューによると、川島さんが告知を受けた頃には、コンビ解散の危機があったとか?

川島章良 そうですね。僕らは同期でもわりと早くテレビに出させてもらえて。といっても、オリエンタルラジオがだいぶ先を走ってましたけど。『爆笑レッドカーペット』(フジテレビ系)でブレイクしたような状況になって、新ネタを毎週書き下ろさないといけない。その一方でテレビの仕事もどんどん入ってきて──。

──スケジュールでいっぱいいっぱいに?

川島章良 僕らは作家さんもいないので2人でネタ作りするんですけど、そのうちネタも出尽くして、稽古場もだいぶ険悪なムードで。がんの告知を受けた2014年はコンビ結成10周年だったんですが、その年の春にやったオール新ネタ単独ライブで、精も根も尽き果てた感じになってました。

──そんな2人のギクシャクした関係が、がんの告知をきっかけに修復されたとか。

川島章良 お互いに必要としていたことが、改めてわかったんですよね。僕らがやってきたのは、1人では成り立たないコントだってこと。それと同時に、病気をきっかけにピンの仕事ももっと精力的になろうと思うようにもなりました。

──コンビ芸とは相反することを?

川島章良 病気になる前は、“お笑い芸人”であることへのこだわりが強かったんです。だけど、それが自分を苦しめてたことに気づきました。何よりはんにゃの20周年につなげるために、1人1人がピンでも力を付けていこうと頑張っているところです。

身に染みた家族の支えとお金の大切さ、「僕の状況を知って、保険に入った芸人もいた」

──近年は、がんサバイバーとしての講演も増えています。お笑いライブとは違うタイプのお客さんを前にして、いかがですか?

川島章良 僕としては笑ってほしいので、真面目にやるだけじゃなくて、クスッとなるような話も盛り込むようにしてます。ただお笑いライブと違って、若い人ほど笑ってくれないんですよね(笑)。保険会社の若手セールスマンとかの前でも講演したりするんですけど、やっぱり「がん」というと身構えてしまうのかな。逆に70、80代のおじいちゃん、おばあちゃんが爆笑してくれたりして、さすが人生経験はダテじゃないなーと思いますね。

──作り込んだコントをしてきた川島さんにとって、ピンでトークするのは?

川島章良 いやー、本当に苦手だったんですけど、これも経験ですよね。いまだに噛みはしますけど、だいぶ慣れました。だけど講演会で「先生」と呼ばれるのはいまだに慣れないですね(笑)。

──先生といえば、4月開校のeスポーツ高等学院のアンバサダーに就任されました。

川島章良 それもお笑いにしか取り組んでなかったら、声がかからなかったと思います。若い子たちと話をするのが楽しみですね。eスポーツのことはもちろん、できれば人生観についてもお伝えできたらいいなと思っています。

──病気を経験したことで、人生観は変わりましたか?

川島章良 そうですね。「人生は一度きり」ってみんなわかってるけど、なかなか実感はできない。僕だってつい忘れそうになりますし、こういう取材や講演で改めて噛み締めてます。人生にとって何が大切か、お金なんてどうでもいいんですよ!

──そんなことおっしゃって、eスポーツ関連でかなり借金があることを、奥さまがブログで苦言を呈されてましたよ(笑)。

川島章良 奥さんには頭が上がりません…(笑)。お金は大事です。お金があればなんとかなることもあります、特に病気は…。僕も、まだ早いだろうと保険に入っていない状態でがんになったので、だいぶ苦労しました。僕の状況を知ったおかげで、保険に入った芸人もけっこういたんじゃないかな。でもやっぱり、一番大切なのは家族ですね。僕は“末っ子長男”だし、家族がいなかったらここまで頑張れなかったです。

(文:児玉澄子)

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