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『ワクチン副反応への神対策』医療従事者の“図解”に反響、不安抱く若者に届けるために必要な「発信の工夫」
感染を広げると言われるが、「Twitterには感染対策に関心のある若者がたくさんいる」
――そもそも、この図解を発信しようと思った理由は?
「私は医療従事者なので早めにワクチンを打ちましたが、想定していたよりも副反応が強くとてもつらかったんです。そこで、これからワクチンを打つ人に、備えることでつらさを回避してほしいという思いで作りました」
――どういったところに気を配りましたか?
「コロナワクチンの副反応はまだわかっていないことが多いので、明らかにされている情報をわかりやすく伝えることを重視しました。また、今後打つ予定の人の不安軽減と、副反応に対応するための事前準備を具体的に提示することを意識しました」
――ツイートには、ユーザーからコロナウイルス、ワクチンについての質問が続々と寄せられています。その点はどう感じましたか?
「コロナワクチンを打つ人が増えて、感染を抑えるためには、わかりやすい形で情報が周知されることが必要だと改めて感じました。情報が不足していたり、間違った情報に惑わされたりすることで、打たない選択をする人も多いのかもしれません。今回これだけ反響があったということは、実はみんな関心があるという裏付けになったと思います。テレビでは若年層が感染を広げていると発信されていますが、Twitterには感染対策に関心のある若者がたくさんいるということがわかりました」
求められる「発信する側の工夫」、若年層に必要な情報提供とは?
「厚生労働省のホームページを見れば、現時点でわかっている予防、接種についての情報を見ることができますが、多くの人はテレビやネットニュースのみで情報収集をしています。どこで情報を確認するべきか、発信する側の工夫があれば、みんなもっと安心できると思います」
――不確かな情報で不安になり、ワクチン接種をためらうといったケースもあるようです。
「ワクチン自体が不確かなものなので、不安になるのは当たり前です。今わかっている情報をしっかりと確認して、『打ってもいい』と思う方は打てばいいし、『打ちたくない』と思う方は無理に打たなくていいと思います。その判断材料を、誰もが容易に見られることが重要だと感じます」
――ワクチンの知識が少ない若年層などには、どんな形で情報を伝えるのが望ましいでしょうか?
「堅苦しい文字だけでは読む人が限られるので、イラストや動画などのさまざまな方法を用いたり、若者に身近なSNSやYouTubeで伝えたりする工夫が必要だと思います。情報の入口としてそれらのツールを活用し、詳細な情報提供ができる場へ誘導することが有効ですね」
――SNSには間違った情報もあるかと思いますが、情報を得る際にはどのようなことに気をつけたらいいですか?
「医療従事者でも政治家でも、間違った情報を発信している可能性はあります。また、受ける側の解釈で齟齬が生じることも珍しくないです。私も匿名でSNSで発信しているので言いづらいですが、 SNSだけで情報収集をすると間違った情報が入ってきやすく、それが正しいかどうか判断するのも難しいです。SNSだけでなく、厚生労働省のホームページ、製薬会社のホームページ、本や論文など、匿名性が低いところから情報を仕入れることが望ましいと思います」