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「副反応の不安や怖さが軽減できたら…」医療従事者のコロナワクチン接種体験イラストが話題 接種後の現状を聞いた

 新型コロナウイルス感染症のワクチン接種が徐々に広がるなか、社会福祉法人心の会「三輪医院」で非常勤職員(地域支援員)として活動する、たちばないさぎさん。医療従事者として先行接種をしたたちばなさんが、SNSに投稿したワクチン接種体験記が話題になっている。宝塚大学東京メディア芸術学部マンガ分野の非常勤講師も勤めており、イラストと簡単な言葉でわかりやすく解説。接種することでの安心感はあるが、副作用への不安感は拭えない。ワクチン接種時の様子をはじめ、接種後の反応や生活についての“リアル”を聞いた。

事前に“知ること”で対策が取れること…イラストと簡単な言葉でわかりやすく解説

――なぜ、ご自身の体験をSNSで公開しようと思ったのでしょうか?

たちばなさん 医療従事者として先行接種をさせていただいたのですが、周囲にはまだまだ未接種の方がたくさんいて、副反応のことをとても気にされています。病気のことも同様なのですが、知っていれば対策がとれて、不安や怖さが軽減するということがあるので、本業の漫画やイラストでわかりやすくお伝えしたら安心していただけるかも…と思いました。

――たちばないさぎさんのSNS(いさぎ@堀場工房)では、絵と言葉でわかりやすく、しっかりと伝えられています。SNSでは、「わかりやすい」「貴重なレポート、参考にします」といったコメントが多くみられました。どのような点に気をつけて体験記を書いたのでしょうか?

たちばなさん 簡単な言葉で、できるだけ絵だけでイメージできるように、という点です。

――生活する上で、さまざまな弊害があったようですが、特に大変だったことについて教えてください。

たちばなさん 腕を後ろに回せない、少しでも重いものを持てないということが、いかにつらいか…ということがわかりました。SNSでのコメントに、「自分の四十肩・五十肩と同じ」という書き込みもありましたが、その症状のある皆さんの気持ちを痛感できたという感じです。

――改めてワクチン接種時の様子を教えてください。

たちばなさん 1回目を接種した4月30日はまだ肌寒く、七分袖のワンピースを着て行きました。このときは服装の指定や情報などは無く、服の袖はインフルエンザワクチン接種などの皮下注射をする位置までなら上げられたので大丈夫かと思ったのですが、コロナワクチンは筋肉注射ということを失念していまして。筋肉注射の場合、接種する位置は肩の近くで、そこまで袖を捲り上げることができず…別室で、ワンピースを脱いで接種ということになりました。3週間後の5月21日には大きいサイズのTシャツを着て行ったので、余裕で肩まで袖をめくれました。ちなみに、2回とも私を含めて職員全員、アナフィラキシーショック(※全身性のアレルギー反応が引き起こされ、血圧の低下や意識状態の悪化が出現した状態)は出なかったです。この1回目の失敗談などを少しでも生かそうと思ったことが、レポートを描いたきっかけです。

100%大丈夫とは言えないが、接種後は罹患に対する安心感が大きい

――「1人でTシャツが脱げないほどの痛みも…」と語っていますが、ワクチン接種後どのような症状があらわれたのでしょうか?

たちばなさん 私の場合は、1回目は接種数時間後に腕の筋肉痛と眠気、12時間後くらいに軽い倦怠感がありました。2回目は筋肉痛と軽い倦怠感と頭痛くらいで、両方とも通常の生活が送れました。

――ワクチン接種後、一番つらかったことは?

たちばなさん 私は、ほとんど無いです。しいていえば(6キロと3.5キロの)猫を抱っこできなかったことくらい。

――SNSでは、「アイスノンがあったほうが良い」「眠気があるので運転は避けたほうがよい」などと、投稿されていました。このほか、注意点などありますか?

たちばなさん 友人のケースですが、食欲がなかったけどゼリーなら食べられたということと、寝込んだときに下肢静脈血栓予防として着圧ソックスを履いていたと聞いたので、どちらも用意しました。確かに着圧ソックスは足がスッキリした状態で起きられますが、筋肉痛の腕では痛くて自力で脱げなくて、夫に脱がしてもらいました…。

――ワクチン接種後、どのようなことに気をつけましたが?

たちばなさん 毎日やっている運動やストレッチはお休みして、重いものを持たないようにしました。

――生活面で大変だったことは?

たちばなさん 洗濯物を干す、取り込むという動作が大変でした。

――痛みや違和感がなくなり、どれくらいの期間で元通りの生活ができましたか?

たちばなさん 3日後の朝には、全く問題なく日常の生活に戻れました。

――ワクチン接種に関するさまざまな声が聞こえるなか、接種後に体調が悪くなるのではと不安を抱えている人もいます。個人差があるため一概には言えませんが、ご自身の体験を通して感じたことを教えてください。

たちばなさん 100%大丈夫とは言えないものの「これで新型コロナウイルスに罹患する確率が低くなった」という安心感が、とても大きかったです。引き続き感染防止対策はとっていきますが。

接種後ほとんどの人に副反応が…可能であれば休暇を取ることを勧めます

――ワクチン接種後、心理的な面での変化はありますか?

たちばなさん 自分以外の人と接する場合に、感染防止対策をとっていれば問題はないだろうという安心感を持てるようになったことです。

――ワクチン接種後、体調を崩さないのかと心配する人も多くいます。「仕事ができるのだろうか…」「休暇制度がなさそうだし…」といった不安の声もあります。特別休暇制度を設けている企業もありますが、体験者の声としてはいかがでしょうか?

たちばなさん 勤務先の病院の職員に協力してもらった、ワクチン接種アンケートをまとめたものをご覧いただくと、1回目も2回目も接種翌日は、ほとんどの人に副反応が出ていることがおわかりいただけるかと思います。仕事に行っても体調が悪くて効率が上がらない、使い物にならなくて早退する…というケースも多いです。可能であれば休む、どうしても休めない場合は同僚にフォローを頼んでおく、ということを強くお勧めします。

――ご自身の体験を通して伝えたいことは?

たちばなさん ストレスは免疫力を弱める原因となります。ワクチン接種後の数日は安静にして、それ以外の日は感染防止対策を取りつつ体を動かす、趣味を楽しむなど、できるだけ気晴らしをするようにお過ごしください。
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