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“コロナ禍の育児”描く漫画に共感が殺到、大変な子育ても漫画で昇華「妙な仲間意識が安心感に」

  • ユウコトリトリさん(@yuko_toritori)『コロナ禍の運動会あるある』

    ユウコトリトリさん(@yuko_toritori)『コロナ禍の運動会あるある』

 鳥獣戯画風のカエルが主人公の子育て漫画が、Instagramで話題を集めている。投稿者はユウコトリトリさん(@yuko_toritori)で、普段は会社員として働きつつ、小中学生と保育園児の三姉弟の母親でもある。なかでも、『コロナ禍の運動会あるある』や『マスクあるある』といった、コロナ禍や育児にまつわる“あるある漫画”も人気を集めていて、「面白くて吹いて、そしてうなずく」「共感しかない!」と、同じ状況の父母から多くのコメントが寄せられている。ユウコトリトリさんに、意図や反響への思いを話を聞いた。

いつもとは状況違う運動会、参観は「選ばれし1名」のみ…親の奮闘に爆笑と共感

 『コロナ禍の運動会あるある』は、コロナ禍ならではの運動会でよくある状況を漫画にまとめたもの。たとえば、参観者が各家庭1名の選ばれし者であったり、距離を取るためにかなり遠い場所から子どもの姿を見守ることになったり。一人での参観であるがゆえに、ビデオカメラとスマホの両方で撮影をする“二刀流”や、さらにそこに子どもの保護まで加えた“三刀流”を実践している親御さんをたくさん目撃したことが、このネタを描こうと思ったきっかけになっているとのこと。

 「『コロナ禍の運動会あるある』の中の“わが子を探せ!”というネタでは、マスクの着用により、探す難易度が一気に跳ね上がったことを描きました。それに対し、『うちは双眼鏡必須でした』というコメントをいただいて。その手があったかと、手遅れながらも後悔しました。これから運動会という方は、ぜひ双眼鏡をご持参ください」

 また、『マスクあるある』は、マスクの上から飲み物を飲もうとしてしまったり、いきなりゴムが切れたり、自分の鼻息がかなり熱いことに気づいたりする、マスクにまつわるあるあるをまとめた漫画。たくさんのマスクあるあるネタが紹介されているが、中でもユウコトリトリさんが特にお気に入りのエピソードがあるという。

 「次男が『マクス』と言い間違いをしているというネタです。なんとなく可愛いなぁと思って描いたのですが、多くの共感コメントをいただき、たくさん仲間がいるんだと嬉しくなりました。ちなみに、次男の“マクス呼び”は未だに修正されていません」

漫画に描くことで昇華、コロナ禍での大変な育児

 コロナ禍での育児には苦労をしている親御さんも多いだろうが、ユウコトリトリさんがもっとも大変だと感じているのは、レジャーが規制されて、家で過ごす時間が増え、兄弟ゲンカがものすごく増えたことだとか。「ケンカを鎮圧するために、私の体力もかなり削がれるので、なかなかつらいです」としみじみと語る。

 「ただ、大変なことでも、漫画に描くことによって昇華することができるんです! 共感のコメントをいただくと、『みんな同じなんだ…!』と“妙な仲間意識”と“謎の安心感”が生まれますね」

 カエルのイラストがとてもユーモラスで可愛らしいことが、ユウコトリトリさんの作品が人気を集めている大きな理由の一つでもある。実はこのカエルのキャラクターは、もともとは『鳥獣戯画』のカエルをモデルにして描かれたものだという。

 「インスタグラムを始めた当初は、普通に人間の絵で描いていたのですが、『鳥獣戯画風に描いたら面白いかも?』と思って描いたところ、とても反響が良くて。いつの間にか、そのままカエルのキャラクターが定着していました。ちょっと重いテーマや、描き方によっては暗くなりがちなエピソードも、カエルのキャラクターで発信することによって程よい脱力感が出ているかなとは思います」

 ユウコトリトリさんの作品には、読者から「わかります」といった共感の声や「笑いました」という反応がとても多いが、そのことに対しては「自分の描いた漫画で笑っていただけることは一番ありがたいですね」と喜びがあるという。

「“メッセージを届ける”というほど、立派な志で描いているわけではないのですが、同じような体験をすることで得られる“妙な仲間意識”と“謎の安心感”は、みんなで共有できたらちょっと嬉しいですね。これからも、無理のないペースで楽しく描いていきたいと思います」

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