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“杉谷いじり”で培った優しさと巧みな言葉選び…西武ウグイス嬢、異例シーズンのアナウンスに込めた想い

埼玉西武ライオンズ事業部・鈴木あずささん 写真提供/埼玉西武ライオンズ

埼玉西武ライオンズ事業部・鈴木あずささん 写真提供/埼玉西武ライオンズ

 昨日放送の『とんねるずのスポーツ王は俺だ!!』(テレビ朝日系)の「リアル野球BAN対決」で、高校の先輩・石橋貴明とともに「チーム帝京」の一員として大活躍した北海道日本ハムファイターズの杉谷拳士選手。プレーはもちろん、それ以上に杉谷選手の名前を全国区にしたのが、埼玉西武ライオンズの本拠地・メットライフドームでの“杉谷いじり”。試合前、打撃練習を始めると、埼玉西武のウグイス嬢が “口撃”。そのいじり加減の絶妙さが話題となり、いまやこれを楽しみに球場に訪れるファンもいるほど。だが、2020年シーズンはコロナ禍もあり、球場で観客を楽しませることができない日々が続いた。このアナウンスを担当する埼玉西武ライオンズ事業部の鈴木あずささんに、異例のシーズンを振り返ってもらいながら、“杉谷いじり”への想いを聞いた。

“名口上”の始まりは杉谷選手からのお願い

 そもそも鈴木さんが、杉谷拳士選手を「いじる」ようになったのは、2014年7月。杉谷選手からの“お願い”がきっかけだった。

「試合前の打撃練習終了の際には、その旨、アナウンスするんですが、杉谷選手から『僕、今日のバッティング練習、順番が最後なので、【杉谷選手、バッティング時間、あと10分です】ってアナウンスしてください(笑)』って言われたんです。その日は見合わせましたが、シーズン終盤にタイミングがあったので、思い切って実施しました」

 以来、「テレビで見るより3倍爽やか、杉谷拳士選手です。その守備、その脚、その打撃、案外普通のヒーローインタビュー」「杉谷選手が今シーズン時折見せる鋭い打球が、本日もスタンドに飛び込む恐れがございます。謙虚なバッティングの中に勝負強さが見え隠れする杉谷選手の打球の行方には皆さま最後まで十分ご注意ください」など、“名口上”生まれ、埼玉西武×北海道日本ハム戦の名物として、多くのメディアで取り上げられてきた。

杉谷選手の活躍により「手が抜けない」と本気に

 数々の“名口上”がメディアに注目される大きな要因は、鈴木さんの言葉選びの巧みさ。自身も言葉遣いに気を付けていると話す。

「極力マイナスの表現や言葉は使わないように、同じ意味ならプラスの表現、前向きな言葉や言い回しを選ぶようにしています。ただ、やはり心配になり、一度、ご本人に『傷ついていませんか?』と確認したことがあります。ひじょうに爽やかに『むしろ、ありがとうございます!!』と言っていただきました(笑)」

 ウイットに富んでいるだけでなく、愛情のこもった言葉だからこそ、敵味方関係なく、鈴木さんの“杉谷いじり”は広く野球ファンの間で人気になっているのだろう。そんな鈴木さんの“杉谷いじり”への真摯な姿勢を表すこんなエピソードがある。

 2017年、ケガや不調などで一、二軍を行ったり来たりしていた杉谷選手は、シーズン終盤までメットライフドームでの試合に参戦することができなかった。だが、埼玉西武との最終戦直前に一軍昇格が決定。鈴木さんは「そこから試合前日まで、本当に一日中、杉谷選手のことを考えていました(笑)。何しろ、そのシーズン唯一の機会でしたから」と気合を入れた。

「ただいまバッティング練習を行っておりますのは、空前絶後の超絶怒涛のムードメーカー。野球を愛し、ファンに愛され、スタンド、グラウンド、審判団、そのすべての笑顔の生みの親。あまりのポテンシャルの高さから、スポーツ、球界、ファッション界、あらゆるメディアに狙われる。出身は大泉学園(メットライフドームがある所沢からほど近い西武線沿線)。所属、北海道日本ハムファイターズ、背番号2。あれから1年、メットライフドーム最終戦で初登場。みなさま、今日が最後のチャンスです! そう、彼こそは…北海道日本ハムファイターズ、杉谷拳士選手です」

 アナウンスに台本はない。ただし、以前はすべてアドリブだったものの、近年は杉谷選手の活躍が目立ってきていることから「本格的に手を抜けないなと思って(笑)」と、事前にワードを準備したりイメージを膨らませているという。

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