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(更新: ORICON NEWS

【サンリオ推し】ハローキティ50周年!デザイナーが明かす“リボン”の秘密、ハイビスカスは平成ギャルよりキティが先? 令和の意外な推しは?

ハローキティ50周年のデザイン

(C)2024 SANRIO CO., LTD. 著作:(株)サンリオ

 今年、50周年を迎えたハローキティ。11月1日は、そんなキティの誕生日。アニバーサリーの今年はシナモロールやポムポムプリン、クロミやハンギョドンもリボンをつけたデザインでお祝いしている。そんな、キティにとってトレードマークとなっているリボンだが、実はそこに秘密や意外なトリビアがあるとか。キティを世界的な人気者に育て上げた担当デザイナー・山口裕子さんに、リボンへの思いや、まさかのギャルからの影響まで、じっくり聞いてみた。
この記事をざっくりまとめると…

・50周年ハローキティのリボンの秘密を担当デザイナーが明かす
・ハローキティのグッズやデザイン、どう生まれた?
・令和の“推し”はどんなハローキティ?
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ハローキティのリボンは右? 左? 顔やおヒゲにも秘密が…

――ハローキティといえば赤いリボンのイメージ。実はこのリボンには意味があるそうですね。

 「ハローキティのリボンには、気持ちと気持ちを結ぶ『なかよしのしるし』という思いが込められています。例えば35周年のときに打ち出したのは、『心と心を結ぶリボン』というテーマ。ファンのみなさんへの感謝の気持ちや、キティを中心とした友だちとの愛、親子の愛…。親子3代でファンの方も多いと聞いていたので、そんな意味を込めました」

ハローキティ35周年のときのデザイン

(C)2024 SANRIO CO., LTD. 著作:(株)サンリオ

  • ハローキティの象徴 リボン

    (C)2024 SANRIO CO., LTD. 著作:(株)サンリオ

――今やリボンだけでキティとわかるほど浸透していますが、最初から?

 「私が担当し始めた頃はそうでもなくて。キャラクターにとってわかりやすく目に焼き付くアイコンは大事ですが、キティにはないなと思っていて。今のように象徴的になったのは、やはり30周年の頃ですね」

――そんなキティのリボンには、秘密もあるとか…。

 「実はリボンが左右対称じゃないこと。向かって右のほうが少しだけ小さくなっているんです。完全に左右対称にすると頭からリボンが落っこちそうに見えてしまうので、デザインのバランスを取っているんですね。それはキティの顔も同じ。左右対称にするとどこか機械的に見えてしまうので、おヒゲの高さも違います」

――言われてみると確かに! また、双子の妹ミミィもリボンをつけていますが、ここにも何かトリビアが?

 「キティはつねに左の耳にリボンをつけていて、ミミィは右の耳。双子なので、ママが間違えないようにそうしています。ときどき2人が頭の中央にリボンをつけることもあるんですが、そのときはリボン以外のものを左右につけて、見分けがつくようにしています」

頭にハイビスカス、平成ギャルよりハローキティの方が先だった?

1996年、頭にハイビスカスをつけたハローキティ

(C)2024 SANRIO CO., LTD. 著作:(株)サンリオ

――キティがリボン以外のものをつけるときも?

 「初めてリボンではないモチーフのキティを描いたのは、1994年。夏だったので頭にハイビスカスの花飾りを付けたキティをデザインしたんですが、『リボンがないなんてキティじゃない!』と怒られると思いきや、誰にも何も言われなくて(笑)。だったら、髪飾りも衣装ももっと挑戦できるんじゃないかなと考えるきっかけになりました」

──当時のギャルはみんな頭にハイビスカスを付けていましたね。放送中の朝ドラ『おむすび』(NHK)にも登場しています。

 「ギャルブームが来たのは、キティがハイビスカスをつけるのより後だったんじゃないかな。ただ、たしかにその頃から渋谷で頭にハイビスカスを付けた高校生がちらほら増えていて。テレビのインタビューで『キティちゃんの真似をしています』と答えていた子もいました」

──まさか、ギャルよりキティちゃんの方が先だったとは。

 「いつしかサイン会にも、ギャルの子たちが殺到してくれるようになって。面白いことを言う子も多かったです。『キティちゃんがハチになったら可愛いんじゃない?』という一言をヒントに、ハチのコスプレをしたキティを描いたこともありましたね。この時、頭にはリボンの代わりにお花とてんとう虫をつけました」

ハローキティがハチのコスプレをしたデザイン

(C)2024 SANRIO CO., LTD. 著作:(株)サンリオ


「おしゃれじゃない」と言われたハローキティ、大人気ピンクのデザインはMILKからヒント

――さすが、ファッションアイコンのキティですね。

 「でも、最初からそうだったわけでもなくて。私がデザイナーに就任した1980年はキティ低迷期で、昔はキティグッズを買っていたという人に『なぜ買わなくなったんですか?』と聞いたら、『いつも同じ商品しかないし、いつも同じ服でおしゃれじゃない』と言われて」

──海外セレブも認めるおしゃれなキティちゃんが…?

 「それまでのキティは、小さな子向けのグッズをメインに出していました。だから中学生くらいになると、みんな卒業していったんです。ただ、中には『本当は今でもキティが好き。私たちが持てるグッズを作ってください』とお手紙をくれる高校生の子もいて。だったらキティも進化しなければいけないなと、その頃からトレンドを勉強するために毎日のように原宿に通うようになったんです」

――そうやって進化していったんですね。

 「ピンク色のシリーズを考えたときも、当時は『ピンクは赤ちゃんの色だ!』と言われて(笑)。でも、ファッションブランド・MILKのオーナーから『絶対ピンクの時代が来る』と聞いていたので、私には自信があったんですよ。キャラクター業界としてピンクを牽引していかなきゃと思ったし、何か変えていかないとキティも進化していかない。あとからトレンドに乗るのでは、追っかけになってしまいますからね」

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