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マンガ、ゲーム、動画配信…若い世代が勤しむ“趣味系ポイ活”、隙間時間も逃さないお得術とは?
求めるのは「趣味と実益を兼ねたポイ活」、若者世代に浸透
「今や多く企業が『ポイント施策はサービスの認知拡大に有効』と考えているようです」と語るのは、ポイ活サイト最大手『ポイントタウンbyGMO』の木曽川祐太さん。その言葉どおり、同サイトにはあらゆる商品やサービスのポイント還元情報が掲載されており、「毎日のように新規案件が追加されている」とのことだ。
「コロナ禍にはゲームやマンガ、動画配信サービスなど“おうち時間”を充実させるネットサービスが増え、ポイント施策も活発に行われていました。“アプリをインストールするだけでポイント獲得”といった案件も多かったですね。ところが、インストール数は伸びているのにサービスが利用されていない実態も多々見られたことから、Apple Storeのレギュレーションが変わり、最近は“インストール後に条件達成でポイント還元”という方向にシフトしています」(木曽川さん)
一見、条件が厳しくなったように見えるが、ユーザーにとっては本当に利用したいサービスを使った上にポイントがもらえ、企業側としてもポイントがサービス利用の動機付けとなるという、両者にとって本質的にWin-Winな状況になったのは間違いない。
「一気に大量ポイントが獲得できるサービスもありますが、その多くは1回限りのもの。やはり日常的・継続的に利用するサービスはポイ活との相性がよく、特におこづかいが限られた10〜20代の若者はマンガやゲームといった趣味と実益を兼ねたポイ活を活発にしている印象があります」(木曽川さん)
電子書籍市場の激化でマンガサイトの施策も加速、「無料」と「お得」どう選べば?
「やはり、ポイントやクーポン施策などが充実しているところがユーザーから選ばれていますね。ポイントタウンの電子書籍系の案件では、コミックシーモアを利用する人が多いようです。ここでは、初回特典や定期的なポイント還元、ゲリラ的なキャンペーンが実施されています。サービス側の視点で見ても、新規登録者を継続利用に繋げるのが大事なのではないかと思います」(木曽川さん)
実際、「月に1000本以上のキャンペーンを実施している」というコミックシーモアに聞いてみると、お得施策が加速したのは2014年頃のこと(サービス開始は2004年)。背景にはやはり、「電子書籍市場の激化」があったという。2010年代には様々なマンガサイトやアプリが登場しており、各社がユーザー獲得に向けてお得な施策を実施してきた。最近では「100%オフクーポン」を発行しているサイトもあるが、どのように差別化を図っているのだろうか。
「たしかに他社のキャンペーンで、すごいと思うものはたくさんあります。ただ当サイトはキャンペーンを併用できるものが多く、結果的に“100%還元”よりお得になることも。ユーザーさんの中には“合わせ技”を研究して最大限に活用する上級者もいらっしゃいます」(コミックシーモア・前田絵美さん)
とはいえ、マンガサイトでは「待てば無料」「全話無料」といった無料施策も定番。無料とお得なキャンペーンは、どのように使い分けていくべきだろうか。
「無料施策は魅力的で、実はわたしも利用するときがあります(笑)。ただ無料のものは読める冊数や期間が限られているものがほとんど。サクッと読みたいときは無料で、たくさん読みたい・繰り返し読みたいマンガは購入と使い分けている方も多いのではないでしょうか。当サイトがお得施策を行うのは、お客様の好きな作品を、好きな時にいつでもお得に楽しんでいただくため。冊数が増えるほどお得になるクーポンや、書店員おすすめ作品がお得なキャンペーンなど、お得施策を通してよりたくさんの新しいマンガと出会えるような施策に今後も力を入れていきます」(コミックシーモア・藤本悠馬さん)