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パリ五輪にキティが“参戦”するかも? 平野美宇や西矢椛もサポート、「カワイイ×スポーツ」の意外な相乗効果
「こんな光景見たことない!」ゴルフ場にキャラクターが集結、選手の心の後押しに
その一つに、サンリオがある。同社は知っての通り、ハローキティやシナモロール、ポムポムプリンなどのキャラクターを擁する会社。「カワイイ」を作る企業としては有名だが、あまりスポーツのイメージは湧かない。なぜ、スポーツ支援という未知の分野に乗り出したのか。「スポーツとカワイさ、という組み合わせには馴染みがないかもしれません。ですが、意外な好影響もあるのです」と語るのは、同社コーポレートブランディング部ゼネラルマネージャーの金森治良さん。
それを如実に感じたのが、2021年。将来有望な若手女子ゴルファーが支援される機会が少ないとのことで、サンリオに声がかかった。『マイナビ ネクストヒロインゴルフツアー』のパートナーとして、「Sanrio Smile Golf Tournament」という大会を開催することになったのだ。
「大会では、サンリオらしい応援ということで、キャラクターたちがコースに赴いて選手を応援したんです」(金森さん/以下同)
一面緑のゴルフコースでカラフルなキャラクターたちが試合を見守る光景は、微笑ましいが少し違和感もある。実際、キャラクターたちを広いゴルフ場に集めるのはなかなかに大変で、「なにより天候が心配…」とヤキモキしたそうだ。
「ただ、これには思わぬ作用があったようで、『緊張がほぐれて普段以上の力が出せた』とおっしゃる選手がたくさんいました。また厳しい表情で試合を見ていた男性が、思わず顔をほころばせてキャラクターたちと写真を撮る場面も。サンリオのキャラクターにはスポーツにおいて、何かしらポジティブな効果をもたらす力があるのかもしれない。そう考えたのが、スポーツ支援に本格的に取り組むきっかけとなりました」
日本代表チームと互角に戦うキティ…、ジワジワ認知度上げる“モルック”
「モルックとは、フィンランドが発祥のユニバーサルスポーツです。体力のあるなしに関係なく老若男女みんなが同じフィールドでプレイできるのが特徴で、これはサンリオの『みんななかよく』という理念にも通じるのではないかと思いました」
近年は日本でもジワジワと競技人口を増やしつつあるモルック。日本代表チームの実力もなかなかのもので、今年8月にフィンランドで開催された世界大会では2位という快挙を果たした。
「その日本代表チームと互角に戦ったのが、我らがキティちゃんなんです!」
これはTOKYO MXで放送中の番組『キングオブモルックのモルック大作戦!!』での出来事。この日に向けてサンリオピューロランドでみっちり練習をしてきたというハローキティは、1投目からミラクルプレイを繰り出し、さらば青春の光・森田哲矢が率いる日本代表チームを思わず本気モードにさせた。
「ハローキティは、親子で参加できるモルック大会のアンバサダーを務めたこともあります。今後は国内でも大会はどんどん増えるでしょうし、サンリオでもチームを組んで出場しようかなんて話も出ているんですよ。社員同士がさらに仲良くなったのも、スポーツ支援に取り組んだ副産物でしたね」