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執拗な監視で社員を縛り付ける寮母さんが怖い…社員たちの合言葉は「脱出」 ”ヤバイ寮”での実体験
寮母さんの監視により、シェアハウス生活のようなキラキラとは無縁の生活に
ーー寮に入って、一番最初に「これはおかしい?」と“違和感”を抱いたのはどのようなことでしたか?
「私の入寮が決まったとき、友人など報告すると『シェアハウスみたいなのかな!ワクワクだね!』と言われました。しかし入寮した引っ越しの際に、私の父に向かって『お父様は”異性”なので、二度とこの部屋には入れませんから』と言われびっくりしました。これが最初の違和感です。
ーーたとえ家族であっても、”異性”にあたるから…ということなんですね。
「寮のルールはその時初めて知ったのと、事前に電話で母と父が引っ越しを手伝ってくれる旨を伝えていたにもかかわらず、このような言葉の投げかけに私は今後の生活に不安を覚えました。
その後も、『男が、女が』と性別で明確に区分けをし制限している様子に、到底シェアハウスのようなキラキラした生活とは無縁だと悟りました(笑)。一方で会社では、多様性の社会について研修で学んだりと、ダブルスタンダード状態でなかなか気持ちが追いつきませんでしたね」
ーー稲さんから見た寮母さんの人柄や態度はどのようなものでしたか?
「かなりお世話好きな人だったと思います。寮生のことをとても気にして、お世話をしたくて仕方なく、気にしすぎたあまり小まめに監視しているのではないかと推察しています」
「ここまでルールできつく縛る必要が本当にあるのか、議論すべきだった」
ーー漫画には、好き嫌いが激しすぎる寮母さんの姿も描かれていました。いつも怒られている先輩社員がいる一方で、稲さんは割と友好的な関係性を築けているほうだったと。
「どういう基準で好き嫌いを判定していたかは分かりませんが、嫌われていた先輩は自分の意見をはっきりと言うタイプでした。一方私は、波風が立たないようにニコニコと、自分の気持ちを押し殺すことがあったので、好かれたのかもしれません」
ーー寮母さんの行き過ぎた行動について、先輩社員、ご家族などには相談されたりしましたか?
「同じ寮に住む人とは、定期的に状況報告や愚痴を話していました。キーワードは常に『寮からの脱出をいつするか』でした。他の会社の人にも話していましたが、『寮ってそんなもんだよね』のような回答しか得られませんでした」
ーー「問題になって会社からの評価が下がったらどうしよう」「寮を出たくても引っ越せるお金がない」など、様々な事情や問題があったかと思います。時がたった今あらためて振り返ったときに、もっとこう対応すればよかったな…と思うことは?
「私はすぐにこの寮を出る!と心に決めていたので、なるべく事を荒立てないように生活をしていました。しかし、もっとルールについてなどを寮母さんと寮生とで話し合いの場を設けても良かったのではないかと思います」
ーーあらためて当時の厳しいルールについて、どのような印象を抱きますか?
「おそらく寮母さんは独自でルールを決めているようで、昔この寮に住んでいた先輩の話を聞くと『別の寮母さんの時は、もっとゆるかったよ!』ということでした。つまり寮のルールというよりは、寮母さんのルールでした。
しかし一方で、住み手の安全を一生懸命守っていたという寮母さんの思いも理解できます。世話好きの寮母さんのことなので、なるべく誰もトラブルを起こさず毎日を過ごしてほしいと思っていたのだと思います。ただ、会社の寮であり、住んでいるのは全員社会人なので、ここまでルールできつく縛る必要が本当にあるのかをもっと議論しても良かったと思います」
稲(いな)@エッセイ漫画
Instagram:https://www.instagram.com/inasan_mainichi/(外部サイト)
稲さんより「今後は、寮母さんの寮生に対する興味(もしくは愛)が止まらなくて、かなり過干渉になったエピソードも描いていくつもりです。楽しみにしていてください!」
■「私が住んでたヤバイ寮」の漫画は先読みするこも可能!
https://inasan-blog.com/(外部サイト)
■「Lovely」にてフォロワーさんの恐怖体験エピソードも連載中!
https://lovely-media.jp/writers/1064(外部サイト)