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武井壮、マイナー競技ゆえの“絶望”を胸に…フェンシング協会会長就任の真意を告白
「選手個人の強さだけでは普及に繋がらない」、競技ファン増やす基盤づくり目指す
――このたび、フェンシング協会会長にご就任されました。これからフェンシングのために武井さんがやるべきことは、どのようなことだと考えていますか?
武井壮太田雄貴前会長は大会をエンタテインメント化したり、スポンサーの開拓をしたり、マイナーだったものをメジャーにしていく活動を精力的に行ってきた方です。選手の活動環境や生活環境は確実によくなりました。でも、その中で、フェンシングのプレイヤーやフェンシング協会の会員登録者数を、目標値まで持っていくことができなかったのが心残りだったのではと思っています。
――メジャー化への課題はやはり競技にかかわる人口なんですね。
武井壮僕も、スポーツって選手個人が強くなるだけでは、普及には繋がらないと思っていて。そこにはさらに、そのスポーツを楽しんで観てくれる人や、プレイする人の数が増えることが必要です。さらに、選手たちが活動できる場所を増やして、多くの人がそれに触れられる場所を作らないとならないですね。プロ野球のように多くの人が知っていて、選手のファンであることが大事です。
――確かに、野球をプレイした経験はないけど野球ファンという人は多いですね。
武井壮メジャーかマイナーかとは、つまらないかどうかじゃなくて、知っているかどうかの違いだと思うんです。野球だったら、キャッチボールやバッティングセンターといった子ども時代の遊びが原体験となり、選手の技術の凄さが理解できる。それと同じように、フェンシングの知識を持って楽しんで見る人、フェンシングを楽しんでプレイする人を増やすというのが、まずは僕が着手するところなのかなと考えています。
――今現在では、なかなかフェンシングに触れられる機会は少ないですからね。
武井壮そうなんです。フェンシングはユニフォームやポイントを判断する電飾など、簡単に用意できるものではないため非常に参入障壁の高い競技です。そこに触れてもらう機会を作るというのは、非常に難しい。そういう意味では、例えばまずはフェンシングと似通った特性を持つレクリエーションを開発して、人々に興味持ってもらう、遊んでもらうことからはじめる必要があると思っています。