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「おふくろの味」食品サンプル、お盆に帰省できない人々が共感…会えないからこそ募る母への感謝
帰省できない寂しさで作った食品サンプル、「親に会いたくなった」と反響続々
たかやさん 今年の4月に『トゥギャッチ』というWebメディアの編集部と「次の記事は何を書こうか?」と話し合いをしていました。その頃、東京都は3回目の緊急事態宣言が発令される直前で、「今年のGWも帰省できそうにないなぁ」「親のご飯、もうだいぶ食べてないなぁ」と考えていたんです。長らく帰省できずに寂しい思いも募っていたときに、“おふくろの味”を食品サンプルにすれば、帰省せずとも親の料理を自宅で愛でることが可能かも? と気づき、『おふくろの味食品サンプル化計画』がスタート。Twitterにも投稿しました。
――反響についてはどのように感じていますか?
たかやさん フォロワーの方々から、「私もだいぶ帰省できていません」「親に会いたくなった」といったコメントや、僕の学生時代の友人のお母さんからも「良い親孝行だね」と感想をもらいました。樹脂粘土で何かを作るのは初めてだったので拙い作品でしたが、いろんな方からお褒めの言葉をたくさんいただき、本当に嬉しかったです。
――お母さまからの反応は?
たかやさん 「そっくりじゃん!」と喜んでくれました。「もっと料理の写真送るなぁ」「次はこんな料理作ろうと思うんだけど」と、母の“料理魂”に火がついたのが面白かったです。妹もすごく感動してくれて、それだけでこの食品サンプルを作った甲斐があったと思います。母も好きですが、妹のことも超好きなので。
息子からの願いが、母親の“料理魂”に火をつけた
たかやさん そうですね。「料理を自由に作ってほしい」「料理の写真を送ってほしい」と電話でお願いしました。写真が届くまでの間、僕は食品サンプルの作り方をプロの樹脂粘土家のブログやYouTubeチャンネルで勉強し、実際に「樹脂粘土の目玉焼き」を作って練習して。せっかく母親が息子のために料理を作ってくれる以上、こちらも万全な体勢で臨まねば失礼なので。そして約1週間後、届いた写真をもとに樹脂粘土で再現していきました。
――制作する上で、特に苦労したポイントは?
たかやさん 母の“料理魂”に火をつけてしまったことですね。写真が届く前は「1品ぐらいかな」と想像していたのですが、息子からの久々のお願いで母も舞い上がったのか、5品も作ってくれて本気でビビりました。なので、当初予定していた制作スケジュールが5倍に延びたのが一番苦労したところです。今年のGWは一切外出せずに、粘土と格闘していました。
――実際に作るのは大変でしたか?
たかやさん 僕は食品サンプル作りの素人なので、試行錯誤の繰り返しでした。粘土が思い通りの形にならないし、本物通りの色味もまったく出せないし…。つまずいたらYoutubeチャンネルを観て、「オムライスの表面はこうやって作ればいいのか」「こんなにクオリティ高くできるの? すげー!」とプロの樹脂粘土家の方の技術と発想に感動していました。
――出来上がった食品サンプルを前にして、食事をしていましたが。
たかやさん “おふくろ味食品サンプル”の前で白米を食べると、定食屋で先にライスだけが出てきて料理を待っている感覚になります。「そろそろお母さんの料理が出てくるぞ…」とワクワクした気分のまま米が進みました。