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ガンダムの世界線で日本警察はどうなる? 「妄想が膨らんだ」ジム・スナイパーII 警察仕様が誕生した背景
制作のきっかけは『機動警察パトレイバー』
Dan_Dありがとうございます。完成画像をアップしたら、その日からたくさんのいいね・リツイートをいただきました。先輩モデラーの方々やリアル世代で「ガンダム」「パトレイバー」を見ていた方々からのコメントもいただき、年代問わず楽しめるガンプラが一段と好きになりました。このような経験は初めてだったので、正直驚きました。自分が制作した作品を多くの人に知ってもらえてともうれしかったです。
――どのようなきっかけで制作を始めたのですか?
Dan_Dもともと『機動警察パトレイバー』というアニメが大好きで、そこに出てくる『イングラム』という機体のプラモデルをずっと作りたいと思っていたのですが、なかなか見つからず、ガンプラで近いものをつくれないかと思ったのがきっかけです。普段は仕事があるのでなかなか進まず、昨年末に作り始めて、半年かけてようやく完成しました。
――なるほど。言われてみれば『機動警察パトレイバー』感ありますね。投稿には画像と共に「連邦軍から払い下げられたこの機体は、京都府警にて試験運用されている」という言葉が添えられていました。背景にどのようなストーリーをイメージされたのですか?
Dan_Dガンプラを塗装したり、ダメージ加工したりするときは、自分なりの設定を考えます。今回は、ガンダムの“世界線”における日本の警察をイメージしてみました。
――ガンダムの“世界線”?
Dan_Dはい。MSが一般的な世界なら、それを利用した犯罪も発生しており、軍だけではなく警察にもMSが導入されるだろうなと…。これ、『パトレイバー』の設定とかなり似ていますね(笑)。でも、「連邦軍からの払い下げ」というところがポイントです。きっと日本の警察は独自で開発する予算がないでしょうから(笑)
京都を舞台に選んだ理由「過去、現在、未来が混在している」
Dan_D『ジム・スナイパーII』の機体のデザインが『イングラム』と似ていた点です。買った後に気付いたのですが、メカニックデザインがどちらも出渕裕さんでした。出渕さんがデザインされた機体は、角張っておらずスタイリッシュで大好きです。あとは、装備のスナイパーライフルがなんとも警察っぽいなと思った点ですかね。
――また、なぜ「京都府警」への“払い下げ”だったのでしょうか?
Dan_D京都は歴史的建造物と近代的建造物が点在しており、全体的に建物が低いためそんな町でMSが動いていたら面白いだろうなって思いました。過去、現代、未来が混在しているみたいな感じで。大学時代の4年間を京都で過ごしたので、街の雰囲気はイメージしやすかった、というのも理由の一つですね。
――白、黒を基調に、差し色の赤、ゴールドの「POLICE」の文字が印象的です。この絶妙なカラーリングについては、どのようなイメージで制作されたのですか?
Dan_Dカラーリングは、『機動警察パトレイバー』の『イングラム』と現代のパトカーをイメージして製作しました。「POLICE」の文字は、白か黒が一般的なのですが、ゴールドにすることで違和感なくオリジナリティを出してみました。
――この作品を作る際に、特にどの部分にこだわりましたか?
Dan_Dコトブキヤさんのバリスティックシールドを使用した両肩のパトライトです。パトライトがあることでぐっと警察のイメージに近づきました。
あと純正とAOSHIMAさんのパトカーのものを使用したデカールですね。ポイントは、右肩部と左膝部に「01」を貼り、1号機にしたことです。これは、『機動警察パトレイバー』の1号機『アルフォンス』をイメージしました。
2種類のシールドも、現代のパトカーを参考に「K1」と「京都府警」のデカールを貼った純正のものと、「POLICE」のデカールを貼ったバリスティックシールドを用意。京都府警仕様と汎用仕様の2パターンができるようにしました。
――素晴らしいこだわりですね。制作時に苦労した点は?
Dan_D白塗装ですね。もともと青系のキットだったので、きれいに白を出すことにとても苦労しました。つやを出したかったので、表面の仕上がりに注意し塗料の濃さを変えて何度か塗り重ねました。単純ですが技術のいる作業だと実感しました。
――素晴らしい発想と、その完成に向けた努力のたまものですね。最後に、Dan_Dがガンプラを作るうえで大切にしていることを教えてください。
Dan_Dガンプラを楽しむことです。ガンプラは、想像する楽しさ、作る楽しさ、飾る楽しさがあると思います。そのすべてを大切にしています。実は、今回の『ジム・スナイパーII 警察仕様』のようなアイデアが浮かんでいるので、近日中には制作に取りかかりたいと思っています。