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サビて朽ちたザクに寄り添う老人、“戦いの後”を制作したモデラ―が込めた平和への祈り

『ガンダム』でクローズアップされるのは、戦いのシーンやそれにまつわる人間たちの物語。戦いが終わって数十年後の話が語られることは少ない。モデラ―のMAEさん(@MAE_model)は、そんな“戦いの後”に訪れた平和な日常を想像して作品を制作。そこには、平和へのメッセージが込められていた。

物語の背景にある想い「今の平和は戦争の犠牲者の上に成り立っている」

――代表作は、サビて朽ちたザクのインパクトが大きいですが、これはどのようなイメージの元、制作されたのですか?
MAE主人公である老人の子どもや孫たちも戦争に巻き込まれてしまいました。その戦争も終わって数年後、悲しみは消えることはないが徐々に思い出に変わっていきます。動物たちと戯れる平和で平凡な日々を送ることができていますが、この平穏は戦争で亡くなった人たちが残してくれた尊い遺産。生き残った人々は、その犠牲者に思いを馳せながら毎日を大切に送らなければいけません…。

 「人の命を奪う戦争は憎むべきものだが、その犠牲の上に今の平和が成り立っている。その平和な世の中を生きる者たちは、犠牲者への感謝を忘れてはならない」という想いが、この作品を含め自分が作るすべての作品の背景にあります。ちなみに、この作品は、『UCハードグラフ ジオン公国軍ランバ・ラル独立遊撃隊セット』をベースに制作しました。作品名は『平穏』です。
――ザクの横に腰掛ける老人も非常に印象的です。“平和”を描くうえでこの老人の存在は大きかったのでしょうか?
MAE以前から、民間人が登場するジオラマを作っています。ジオラマというと、戦闘シーンであったり、戦闘前後の兵器と兵士が登場することが多いのですが、そのシーンの裏側で生活している民間人の笑顔こそ復興のシンボルと思っています。日本は、太平洋戦争や東日本大震災など大きな出来事を乗り越えてきました。戦争と震災をオーバーラップさせるのは不謹慎かもしれませんが、復興に携わった人たちの“負けるもんか”という思いは、共通しているのではないかと思います。どんな苦境でも必ず笑える時は来る、という思いを老人の笑顔に託してみたいと思いました。

 また、長い時間を生きてきた“老人”には、いろんな経験やエピソードがあります。老人を見ることによって、この作品に起きた“過去”を想像してもらえればと思っています。

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