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水槽だから許される超密…習性を活かした“アナゴの恵方巻”が話題「筒から顔を出す姿が可愛いすぎる」

 複数匹のアナゴが、巻き寿司型の水槽に入り、自ら具材となった姿を展示している「アナゴの恵方巻」。SNSでは、「アナゴだから許される超密」「今の人間には無理な構図」「素晴らしい発想」とギュウギュウに詰まったアナゴの姿が話題になっている。「アナゴの恵方巻」を展示するきっかけを始め、アナゴの習性について、仙台うみの杜水族館の担当者に話を聞いた。

穴などを潜むことから「穴子」、習性をいかした“恵方巻”に来場者も興味津々

――「アナゴの恵方巻」はいつ頃から始めたのでしょうか?

担当者 昨年初めて展示を行い、大変好評をいただきました。今年は、1月16日〜2月3日まで展示します。

――展示を始めたきっかけは?

担当者 アナゴの展示は通常でも行っています。水中に筒を沈めて、そのなかにアナゴが集まる展示となっていました。季節モノの展示について会議のなかで、「アナゴの筒を巻き寿司風にしたら恵方巻きに見えないか?」とのアイデアが出たことがきっかけです。恵方巻について調べたところ、アナゴが代表的な具材のひとつであることがわかり、実施することになりました。

――水槽は特注で作られたのでしょうか?

担当者 特注ではなく、飼育員の手作りです。素材は全て生き物に影響のないものを用い、米粒を再現するために球状の発泡スチロールを1粒1粒つけるなど、細部にまでこだわり制作しました。

――お客さまの反響はいかがですか?

担当者 インパクトがあるので、お子さまは水槽を見つけて駆け寄ってきて、「かわいい」と言ってくれます。大人の方は、「SNSで見た」とこの展示目当てにご来館される方も多くいます。

――何ともいえないシュールさが魅力です。スタッフの間では、どのような意見がありましたか?

担当者 反対意見はありませんでした。仙台を含め東北の太平洋側の沖合は、世界三大漁場のひとつと言われているように、さまざまな魚が水揚げされる豊かな海です。「魚と食」の考え方に対しての抵抗はありません。展示を通して、魚に関する知識や日本と魚の関係、東北の海の魅力など、伝えていきたいと日頃から考えています。

――アナゴの習性を教えてください。

担当者 穴などを潜むことから「穴子」の名がついたとされています。夜行性であることが知られており、さらに狭い場所や、穴の中などを好みます。野性下では、昼間は岩陰や穴に潜んでおり、夜になると餌などを求めて活動します。また、アナゴは身近な生物でありながら産卵場などが長年不明でした。近年ようやく沖ノ鳥島南方で産卵しているのではないか? ということが解かってきました。

――飼育員さんから見たアナゴの可愛さは?

担当者 アナゴのくりくりした可愛らしい眼、筒から顔を出しているところが何を考えていのるかわからない感じがしてとても可愛いです。

「アナゴの恵方巻ぬいぐるみ」も完売間近? 「おひとりさまナイト水族館」など独自戦略でコロナ禍を乗り切る

――SNSではコロナ禍ということもあり、「水槽だから許される超密」「今の人間には無理な構図を実践」と話題になりました。アナゴには、“密に集う”習性があるのでしょうか?

担当者 穴などに入る習性がありますが、どうやらギュウギュウだったり、身を寄せ合う行動が水槽で見られます。筒が無くても水槽の横で個体同士くっついている様子は、頻繁に確認できます。体と接していると落ち着くようです。

――コロナ禍でも来場者に楽しんでもらうための施策を行っていますか?

担当者 なかなか来館できないお客さまにも楽しんでいただけるよう、元気な生きものたちの様子などをこまめにSNSで発信しています。また、私語もなく社会的距離も自然ととれ、感染対策をしながら安心して楽しめるイベントとして「おひとりさまナイト水族館」などの開催を行っています。

――「アナゴの恵方巻ぬいぐるみ」も話題になっています。完売間近とも言われていますが?

担当者 大人の方の購入が多いように感じます。昨年の展示の反響が大きく、今年はさらにアナゴの恵方巻水槽が話題になり、グッズ化に至りました。アナゴの特徴を捉え、細部まで忠実に再現しています。アナゴの可愛らしさと、素材の気持ちよさでリラックスできるところが魅力です。また、アナゴは恵方巻から取り外しが可能で、恵方巻部分を使って、好きな具材を入れて遊ぶこともできます。

――海の動物たちによる東北最大級のパフォーマンスが楽しめる仙台うみの杜水族館ですが、オススメは?

担当者 豊かな三陸の海を再現した大水槽を始めとした日本の海の展示、世界との絆を感じられる世界の個性的な生きものたちの展示が魅力です。イルカ、アシカ、バードのパフォーマンス「STADIUM LIVE」は、プールにガラス面がなく、臨場感をたっぷり楽しんでもらえます。

――三陸の海の豊かさを再現した大水槽は圧巻です。

担当者 大水槽「いのちきらめく うみ」は、50種3万匹の生きものを展示しています。幅14メートル、水深7.5メートルの大きさで、屋根がなく太陽光がそのまま降りそそぐつくりの水槽は、生きものたち本来の色鮮やかな姿を演出します。約2万尾のマイワシの群れや好奇心旺盛なスナメリが魅力です。マイワシたちが主役となり、音楽に合わせ、躍動感あふれる群れの泳ぎで魅了するプレミアムショー「Sparkling of Life」もお楽しみいただけます。

――「アナゴの恵方巻」を通してどのように水族館を楽しんでもらいたいですか?

担当者 展示を通して、アナゴが狭いところにかくれる習性や、食文化について学ぶきっかけになればと思います。今年から、アナゴと一緒に恵方巻になれる顔出しパネルを設置したので、水槽のアナゴの気分も楽しめます。

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