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紙とハサミでリアル「ポケモン、ゲットだぜ!」 子どものハートつかむ“ポケモン切り紙”の魅力とは?
大切なのは勢いと、ポケモンを愛する気持ち
「スピード勝負ということ以外にも理由があって、下書きを使うと線に勢いがなくなってしまうため、フリーハンドにこだわっています」
その言葉通り、SNSには切り抜いた側のいわば“抜け殻”となった紙も紹介されているのだが、作品と並べてみると、まさに今、脱皮したかのような臨場感にあふれている。これは線に勢いがあるからこそ生まれる魅力だろう。では、その作り方はというと…。
「まず、作ろうと思うポケモンのイラストをじっくり見て、どう切ってどう折るかを頭の中でシミュレーションしていきます。その後、一度試しに切ってみてから、細部の修正をします。試し切りをしないこともあれば、何回試し切りしても納得できないこともあります(笑)」
「小さくてシンプルなポケモンなのですが、『ひよこの饅頭』のような形を紙一枚で表現するのが難しく、納得するものになるまで時間がかかりました。未だにもっと違う作り方がないかなと考えています」
また、一番印象深い作品は、ロコンというキツネのポケモンだ。
「SNSで最初に反響があった作品なので特に印象に残っています。自分がキツネが好きなことも大きいです(笑)」
最近では、自宅で制作している姿を見ている3歳の娘さんが「自分もやりたい」と言い始め、子ども用のハサミを買ってあげたそう。「まだポケモンのことはわからないものの、『パパじょうず!』と言ってくれる」と顔をほころばす。子どもの心を動かすような作品にするためには何が大切なのだろう?
「作品を見せたとき、『カッコいい!』とか『かわいい!』とか感動してもらうことが大事だと思っているので、一番意識しているのは、そのポケモンが大好き! と思いながら切ることです。“紙で再現する”ということだけを意識して作ると、味気ない作品になってしまうことが多いですからね」