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コロナ禍で批判浴びるホスト業界、「クラスター経験したからこそ」現状とホストの“素顔”伝えたい

負のイメージを払拭し、教養を身につける…歌舞伎町初の本屋を開店

 ホスト業界がとくに批判を浴びた理由には、実際にクラスターが発生したこと以外にも、もともとのホストの“イメージ”があるように思われる。「怖い」「悪い人ばかり」「客を騙して大金を得ている」…世間からそんな負のイメージを持たれているため、実際以上に取り巻く目は厳しいものになる。

 「一般社会でも良い人、悪い人がいるように、ホストも同じで色々な人がいる」と語る手塚氏は、コロナ禍に際し、感情で動きがちなホストたちを啓蒙すべく、作成した動画を閲覧させるなど、様々に活動してきた。「動画を通じて、健康や公衆衛生の大切さを教えてきました。未知のウイルスですし、目に見えないから不安になる。ですが、正しい情報があれば不安は少しでも払拭できると思うからです。専門家と共に対処法を考え、それを伝える。頭で理解できればパニックにはなりませんから」。

 手塚氏は、コロナに限らず、ホストの負のイメージを払しょくし、彼ら自身に教養を身につけさせようと奮闘してきた人でもある。本を読まないホストたちに、もっと読書をして“言葉”を知ってほしい。そんな思いから、2017年には歌舞伎町初の本屋『歌舞伎町ブックセンター』も開店させた。

 「本を読むと感情の幅が広がる。自分自身の思いに気づけるし、もちろん他人の想いにも気付けるようになる。お客さんがうれしいときに一緒に喜べて、悲しいときには一緒に泣ける。これは、ホストとしてとても大切な資質となるのです」

「一人一人、そこに人間がいる」、歌会で詠まれた300首が“万葉集”に

  • 300首が収録された『ホスト万葉集』

    300首が収録された『ホスト万葉集』

 2年ほど前には、歌舞伎町ブックセンターで行われた歌人・小佐野彈の歌集『メタリック』発売記念イベントのワンコーナー『ホストとはじめる短歌入門』に参加。これをきっかけに、ホストたちによる出勤前の月一の歌会がスタートし、自粛期間中もZoomで続けられた。この歌会で詠まれた歌は2年間で実に900首。この7月には、そこから厳選された300首を収録した歌集『ホスト万葉集』(短歌研究社)が発売された。本書には、若手歌人の小佐野彈、野口あや子のほか、ベストセラー『サラダ記念日』の著者・俵万智も選歌・指南で参加している。

 「ホストというと、どうしても一括りに悪いイメージを抱かれがちですが、ホストだって政治家だって、良い人もいれば悪い人もいる。一人一人、そこに人間がいるということが想像されていいように思えます。いろんな人がいて、いろんな考え、思いがある。『ホスト万葉集』を読んでいただければ、様々な彼らの素顔も見えてくるのではないでしょうか」

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