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コロナ禍で批判浴びるホスト業界、「クラスター経験したからこそ」現状とホストの“素顔”伝えたい

「カラダは離すも ココロは密で」、コロナ禍を詠んだ歌も

  • コロナ禍からホストの心情まで歌った短歌(『ホスト万葉集』より)

    コロナ禍からホストの心情まで歌った短歌(『ホスト万葉集』より)

 実際、驚くことにホストに短歌は合っていたという。

 「お酒の場では、複雑な会話よりも、短い単語、その行間、応酬を楽しむ部分がありますよね。だから、31文字という短い文字数の中で想いを伝えるのは、ホストたちにもある程度はできるだろうとは思っていたんです。でも実際は、想像以上にホストたちの歌がうまく、歌人の先生たちからも評価を得たことには驚きましたね(笑)。しかも、声に出したときに音の響きやリズムが良くて、韻が踏まれている歌まであった。ホストは文字を読むより、言葉を音として聞くような、聴覚認知に優れていると思いました」

 『ホスト万葉集』に収録された中から、印象的な歌についても語ってもらった。

 『最終日 LINE開いて 文字打てず 知りすぎた君に もう頼めない』

 「月末に売上を上げなきゃいけないホストの想いを詠んだものです。お客さんに営業しなければならない、来てほしい、ナンバー1になりたい。だがお金はお客さんが払うわけですから“お願い”なんですよ。でも知りすぎているからこそ、不躾なお願いはできない。売上だけを考えているわけではないホストの心情がわかって、これは僕もすごくいい歌だと思いました」

 『見つめ合い あ、これダメだね 照れ笑い カラダは離すも ココロは密で』

 「コロナ禍の今だからこそ、詠まれた歌ですね。あと数ヵ月もしたら、体を離すのは当たり前すぎて、意識することではなくなるかもしれない。体に染み付いた、距離を近づけてしまう感覚が残っている今ならではの心情。その時代や瞬間を切り取れるのも、短歌の魅力かもしれません」

 原因はあるにせよ、コロナ禍で批判を集め、厳しい立場に立っているホスト業界。だが、これらの歌から見えるように、そこには一人一人、生きている人間がいる。それを知ることで、また違う景色が見えてくるのではないだろうか。

(文:衣輪晋一)
『ホスト万葉集』
作者:手塚マキと歌舞伎町ホスト75人 from Smappa! Group
編者:俵万智 野口あや子 小佐野彈
発売:講談社 発行:短歌研究社

Profile
手塚マキ(てづか・まき)1977年、埼玉県生まれ。96年から歌舞伎町で働き始め、ナンバーワンホストを経て26歳で起業。現在は歌舞伎町でホストクラブ、BAR、飲食店、美容室など十数軒を構える『Smappa! Group』会長。歌舞伎町商店街振興組合常任理事。ホストのボランティア団体『夜鳥の界』を仲間と立ち上げ、深夜の街頭清掃活動を行う。17年に歌舞伎町初の書店『歌舞伎町ブックセンター』をオープン。18年には接客業で培ったおもてなし精神を軸に介護事業もスタート。近著『裏・読書』。
【公式サイト】(外部サイト)

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