アニメ&ゲーム カテゴリ
ORICON NEWS

“戦いの後”“宇宙要塞制圧仕様”…正解も不正解もない、自由なガンプラの世界を楽しむモデラーたちの思い

「正解がない分、同じ機体でも『次はこうしたい』と作り続けていける」(Ma)

――Maさんは、「宇宙世紀」を題材にしながらアナザーストーリーが展開された『ガンダム・センチネル』をテーマにした作品が多いと伺いましたが、その理由は?
Ma高校時代に『モデルグラフィックス』での連載が始まり、今までにはなかったリアルさに衝撃を受けました。例えば実際の戦闘機にあるセンサー類がデザインされていたり、工業製品としての考えられた形だったり、単なるキャラクターとしてのデザインじゃないところでしょうか。連載と同時進行でキットが発売され、当時発売となった『1/144FAZZや1/144Ex-Sガンダム』を『モデルグラフィックス』掲載の作例を参考に改造し、作り始めたのがきっかけです。

 映像化されていない作品で、設定画稿も初期と後期でデザインの解像度が上がっていたり、『ガンダムセンチネルRPG』(1990年/大日本絵画社)や『ガンダム・センチネル―ALICEの懴悔』(1990年/大日本絵画社)などの単行本に掲載されている挿し絵が、違うラインに描かれていたりと、解釈の仕方や自分の中にあるSガンダムだったりZ plusが表現できるところが魅力ですね。正解がない分、同じ機体でも「次はこうしたい」と作り続けていけるし、「今ならこうする」という想像が膨らむところですね。
――代表作である『宇宙要塞制圧特務仕様Gクルーザー』(正式名称:MSA-0011[Ext] Ex-SGUNDAM G-CRUISER MODE)はどのような物語をイメージして制作されましたか?
Ma「宇宙要塞制圧特務仕様」という、『ガンダム・センチネル』の作品内でこんな設定があったらという「if」の世界観です。ガンダム世界に登場する宇宙要塞は、資源採掘用にアステロイドベルトから運ばれてきた小惑星なので攻略作戦ともなると、とても単機のMSでは不可能ですが「多弾頭熱核ミサイル4機装備」することによりEx-Sガンダム単機による制圧を可能にした、といったストーリーをイメージして製作しました。
 『電撃ホビー』に掲載されたソロモン・エクスプレスに登場するRX-78-2ガンダムをEx-Sガンダムに置き換えてイメージを膨らませていますので、両者の世界観をミックスした作品とも言えます。

――制作後の反響はいかがでしたか?
Maあまり『ガンダム・センチネル』に対しオリジナル要素を入れて作る人が居ないこと、Ex-SガンダムをわざわざGクルーザーモードで作る人も居なかったため、作品を発表した際、反響は大きかったですね、またMS形態と同じ配色でも形態が違うことでブルーの部分が際立つためか、調色したブルーの色についての反響が多かったです。
 他人がマネの出来ない色味(彩度・明度・トーン)に強いこだわりがあります。同じ作品を同じような色で作っても絶対同じものにはならない、自分にしか出せない作風をこれからも作り続けたいと思っています。

あなたにおすすめの記事

 を検索