可愛い世界の中に一筋の不気味さを表現した『ブレデュール家の娘たち』

　2作目は、けもの3姉妹の日常を描いた漫画『ブレデュール家の娘たち』もギャップが人気。３つ子たちの日常を描いた内容で「可愛さの話の中に新鮮味を感じる」「動物好きにはたまりません」と支持が高く、単行本も発売された。作者の財賀アカネさんは、『Cold apartment』などホラー漫画家としての認知度が高い作家だが、「前作で容赦なく描かせてもらって、とりあえずやり切った感がありました。今は『自分が可愛いものに癒されたい』気持ちが大きいのかもしれないです」とほのぼの系への挑戦理由を話している。

　第一話では、無垢な娘たちの前に卵を盗む悪役が登場する。「子供はできるだけ自分の気持ちに正直に、素直に描きます。悪役は話が通じない、理解できない感じに」描き、可愛い世界の中に一筋の不気味さを表現。読者からも「怖さや不気味さが描かれている」と評価も高い。

　「悪役を描くのって難しいですが…。理解できないものって人は怖がるので、そういう雰囲気、妙な違和感みたいなものをうまく出せたらなあと試行錯誤します。無茶苦茶にしたいのであれば『俺、ブラックホールから出て来た人。逆に』でいいんじゃないかなと思います。ホラー漫画と今作のような漫画、両方とも好きなジャンルですが、人を殺す方が難しいですね。『ホラーしか描きたくない人』と思われていたこともありますが、そんなことはないので、いろいろ描かせてください。両方受け入れてくださっている読者の方も多いので、本当にありがたいことだと思います！」

　人気ジャンルや日本の怪談、という伝統を踏襲しつつも「一癖もふた癖もある」マンガの登場に、目が離せない。

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  ほのぼの&ホラーの融合が巧みな『ブレデュール家の娘たち』

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  無垢な娘たちに何が...漫画の続きは画像をクリック (c) Akane Saiga / LINE

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