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コロナ禍で浮き彫りになるコメンテーターの“質”、価値を上げる人・淘汰される人

 新型コロナウイルスの影響が続く現在、普段以上に注目を集めているのが、ニュース番組、そして情報番組だ。情報番組では、キャスターのほかに各界のコメンテーターが出演し、コロナの状況や政府の対応等について情報を提供、自らの意見も述べる。平時なら、その内容に多少の問題があったり炎上したりしても、制作者側は視聴率につながる“ショー”として良しとしてきた。だが、今は有事。普段とは違う状況下であるからこそ、コメントの“質”が浮き彫りになっている。

有事だからこそ求められる“刺さる言葉”、単なるショーでは視聴者が納得しない

 ニュースや情報番組のコメンテーターといえば、ざっくりとタレント枠と識者枠の2つに分かれる。普段の放送であれば、タレントコメンテーターは“一般人代表”のような意見をしたり、歯に衣着せぬ発言、ユーモアある発言などを求められることが多い。一方で識者は、扱う事柄の専門家や、専門外でも自らの知見を生かした見解を述べる。

 「ですが、今は有事の時。しかもコロナという、誰にも身近な災禍であるがゆえ、観る側も単なる“テレビショー”では終わらせられない雰囲気がある」と話すのは、メディア研究家の衣輪晋一氏。

 「平時は野次馬的な感覚で、激論やバトル、的外れな意見をも楽しんでいた視聴者ですが、今は国民全員が当事者。今までのようなぬるい観点ではなく、質が高く、誰かの代弁者になり得、視聴者に刺さる言葉を語れるかが重視される。これをできるコメンテーターが存在感を増し、価値を上げている状況です」(同氏)

メディアの論調に否の声上げたカズレーザー、詐欺を予言した小木博明

 タレント枠で言えば、カズレーザーがその一人。カズレーザーは火曜のスペシャルキャスターとして『とくダネ!』(フジテレビ系)に出演した際(4月7日)、感染拡大を「若者の外出が原因」としていたメディアの風潮に対し、「巣鴨のとげぬき地蔵商店街にはたくさんのお年寄りが集まっている」とバッサリ。「外出しているのは本当に若者だけなのか」という議論を投げ入れた。衣輪氏は「当時、ネットやSNSではこのメディアの論調に対し、『視聴者の多くを占める高齢層に忖度して、印象操作が行われているのではないか?』との疑問が上がっていました。そんな時節だったからこそ、彼の提示した“事実”が視聴者の胸に刺さった」と当時の反響を分析する。

 ほかに、おぎやはぎの小木博明も株を上げた一人だ。小木は4月8日の『バイキング』(同系)に生出演し、「今後、(オレオレ詐欺のような新たな)コロナ詐欺が起こる」と発言。そして22日、同番組で新型コロナウイルスに関する詐欺やトラブルの相談件数が増加していることが報告される。これにMCの坂上忍は「(予言的中した)小木くんは、ある意味一流のコメンテーター」と絶賛。その後も小木は詐欺のやり口、個人情報流出の問題にまで言及し、坂上をして「もはや専門家」とまで言わしめた。

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