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ファミコン芸人フジタが選ぶ「容量の限界に挑む グラフィックが美麗なファミカセ」

 家庭用ゲーム機黎明期に誕生し、今も楽しめる名作から、“クソゲー”と呼ばれる不人気作まで、さまざまなソフトを生み出した『ファミリーコンピュータ』。そのソフトは1000タイトル以上と言われ、誰もが知っている名作から、まったく日の目を見なかったものまで、実にさまざま。そこで、ゲームソフト所有本数3万本、約3000万円をゲームに捧げたファミコン芸人・フジタ協力のもと、この“ファミカセ”を、さまざまな角度で切り取り、ピックアップ。第2回のテーマは「容量の限界に挑む グラフィックが美麗なファミカセ」。

繊細なタッチのドット打ちは職人技!技術者不足で“ドット”画消滅の危機!?

  • ファミコン芸人フジタが選んだ「グラフィックが美麗なファミカセ」

    ファミコン芸人フジタが選んだ「グラフィックが美麗なファミカセ」

 前回のBGMに続いて、今回のテーマはグラフィック。フジタは、「ファミコンソフトでいうと、背景がないことが多いですね。主人公とか敵キャラが描かれるなか、背景は黒のバックだったり。ただ、こだわっている作品はすごいですよ。背景からなにから細かく描かれているものもありますし」と、作品によって大きな差があるという。
 「メーカーの姿勢による部分も大きいと思います。シンプルで安く上げろというソフト会社も多かったと思うんですが、コナミさん、サンソフトさん(後期)、スクウェアさん、エニックスさんなどは特にグラフィックへのこだわりを感じますね。1986年くらいまでは、出せば売れていた時代で、こだわりのないメーカーもたくさんあったと思うんですけど、それ以降は、どんどん淘汰されていった印象です」。

 今回紹介するソフトは、ファミコンの中でも特にグラフィックの美しさを感じるものだが、現代のゲームに比べると、30年のテクノロジーの差を感じてしまう。だが、フジタは「技術的には今の方がきれいだし、滑らか。本当に人が動いているように見えるものも多くなっていますけど、それはそれでどうなんだと思うこともあります。はっきりしすぎない方が、あいまいな方がいいこともあると思うんですよね。ものによっては、生々しくなりすぎるというか。ファミコンソフトで出ている作品に関しては、今の技術があったとしても、あのグラフィックだからいい」とファミコンへの愛を語る。

 その一方で、グラフィックに関し、こんな問題提起も。「話を聞くと、今あの“ドット”を打てる人がいなくなっているらしいです。現代に需要が少ないんです。それを残そうと思ったら、それなりに需要がないと難しいし、“ドット”のゲームが出たらどれだけの人が買うのかというところなんですよね。ちょっと聞いたんですけど、今いろいろなゲーム会社の人って40代以上の人がドットのゲームを出したいという気持ちがあるらしいんですね。でもドット打てる人がいないからどうしようって話になるらしいんです。大手でも、その技術がなかなか受け継がれていないようなんです。「今の技術をもってすれば、当時できていたわけだからできるだろう」と思われるんですけど、繊細で細かいドット打ちというのはなかなか、難しいみたいです。ファミコンの素晴らしさを伝えていくという立場にいるので個人的には、若い人でドット打ちができる技術者が出てきてほしいですね」。

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