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【意識調査】サッカー中継に求める実況は『情熱派』、『冷静派』どっち?

 連日熱戦を繰り広げているサッカーワールド杯ロシア大会。戦前の予想を覆し、2大会ぶりの決勝トーナメント進出を決めた日本代表に、日本中が歓喜に包まれている。そんなサッカー中継を盛り上げるのが、各放送局の実況中継。だが、主観をまじえて盛り上がる【情熱実況】と、落ち着いて事実を伝える【冷静実況】のどちらが好みかは、視聴者によって意見が分かれるところだろう。そこでORICON NEWSでは、『好きな実況スタイル』を調査。その結果、【冷静実況】が38.0%、【情熱実況】が32.0%と、僅差ではあるが、冷静実況の方が求められていることがわかった。

若年層は情熱実況を求め、世代が上がるにつれ冷静実況を好む傾向

  • 中継に求める実況は『冷静派』がやや優勢の意識調査となった

    中継に求める実況は『冷静派』がやや優勢の意識調査となった

 各年代別に見ると30〜50代では、いずれも【冷静実況】を求める声が多数。中でも30代では冷静派が43.8%、情熱派が27.2%と顕著に。一方、10代、20代は情熱的な実況を望む声が主流。10代では情熱派が52.0%、冷静派が24.0%とダブルスコアの差をつけ熱く盛り上がる実況を望んでいる。

真っ二つに分かれる意見! 情熱派は松木安太郎を支持、だが冷静派からは…

  • ”応援解説者”の松木安太郎

    ”応援解説者”の松木安太郎

 それぞれの意見を見ていくと【情熱実況】では、「競技にもよるが、サッカーは実況が盛り上がると観てるこちらも盛り上がる」(東京都/10代・男性)、「W杯は世界的に大きなスポーツ大会で長い期間を掛けて予選を勝ち抜いた国同士が戦う熱いイベントだから熱く実況してもらった方が盛り上がるから」(静岡県/20代・女性)など、若い世代ほどヒートアップした実況で一緒に試合に没頭したいという意見が多数。

 もちろん年齢を経ても「野球と違いゴールまでの導線がストレスを一気に開放する感じがテレビからの熱い実況で2倍にも3倍にもなる」(千葉県/40代・男性)など、他のスポーツとの比較から熱い実況を希望する声も。また、「松木安太郎の応援が良い。どうせみんなミーハーだから」(千葉県/20代・男性)の声も。解説者ながら“応援解説”をすることで知られている松木氏と言えば「6分? ふざけたロスタイムですね〜」「おい!! PKだ! PKだ!! PKか!? ゴール!? よしよし!」などと絶叫。元日本代表、監督としてもJリーグ創世記に活躍した彼だが、自身のラジオ番組『松木安太郎の『バーンってやってドーン!』(JAPAN FM NETWORK)のタイトル通り、擬音だらけの解説でおなじみ。

 だが、2013年6月4日のサッカー日本代表がオーストラリア戦で1対1で引き分け、5大会連続5回目のW杯出場を決めた際、松木氏は香川真司選手がループシュートを放つと、松木氏は「ふわっと、いったね。ゴールキーパー1番・シュウォーツァー、大きいからね。ふわっと越すような」と解説。普通の解説者であれば、「ループシュート」と専門用語を使いたくなるが、「普段サッカーを観ない人にもわかりやすく」をモットーとする松木氏は老若男女誰が聞いてもわかる「ふわっと」をあえて使って表現。この感覚も支持される要因だろう。

冷静派からは自分たちが盛り上がりたいからこそ、“冷静実況”を要求する声も

 一方【冷静実況】と言えば、NHKが公共放送ならではの落ち着いたトーンで行うのが通例。中でも同局で多くの試合を実況してきた山本浩は数々の名実況を披露。1993年10月28日の日本対イラク戦のロスタイムで悲願の本大会初出場が目前で打ち砕かれた“ドーハの悲劇”も実況。試合前は「光が差し込んでいます。これまで開いたことのないワールドカップへ通じる道の重い扉から幾筋もの光が差し込んでくるように感じられます」と名調子で期待を込めて、選手と日本のファンの期待をあおった。だが、悲劇的な結末に「アメリカへの道。重い扉、ついに引き分けという形で終わってしまいました、ニッポン」と涙をのむようにアナウンスして、国民の声を代弁した。

 そんな冷静な実況を求める声としては「観ている方、視聴者にリアリティのある状況を伝えるのは報道する側の使命だと思います。報道する側も浮かれてしまうのは違うかと」(大阪府/30代・男性)と、あくまで報道の一環として平常心での実況にこだわる意見があった。また、「あまりヒートアップし過ぎると、却って状況が分かりにくくなるので、冷静かつ的確な実況を望みます」(福島県/40代・男性)、「とにかく絶叫するのが許せない。実況なので、状況を言葉で伝えるだけでいい。見ている私たちが絶叫したいのに、テレビの中で絶叫されるとこっちが冷める」(大阪府/40代・女性)と自分たちが盛り上がりたいからこそ、“冷静実況”を要求する声もあった。

 【どちらともいえない/わからない】の意見には「ゴールを決めた時などは熱く実況してほしい(一緒に興奮を分かち合いたい)し、そうではないときは冷静に解説してほしい」(愛知県/20代・女性)、「その場面によっては熱く語って盛り上げてほしいと思うし、時には冷静さも必要だし、臨機応変な実況放送が好ましいと思う」(福岡県/40代・女性)と瞬く間に状況が変わるサッカーならではの臨機応変な実況を希望する声が多数。「好きなのは、熱い松木安太郎さんとクールなセルジオ越後さんの組み合わせ」(東京都/20代・女性)と送り手側の“冷静と情熱の間”を求める声があった。

 コロンビア戦のNHK中継の視聴率は48.7%(関東地区/ビデオリサーチ調べ)を記録。冷静な実況が多いNHKだが、鳥海貴樹アナウンサーは大迫勇也が決勝点を決めると「半端ないヘディングシュートがありました!」と実況。サッカーファンの間で知られる「大迫、半端ないって」をモチーフにした名実況は試合後、ネット上でも話題となった。冷静な実況を望む声が多いという結果からは、このように普段の冷静な実況が“タメ”となり、漏れ出るように熱さが出るような姿勢が望まれているようだ。

実況は『情熱派』、『冷静派』各世代の意見

【情熱派】
サッカーのことを知らなくても、聞いてて面白いから(北海道/10代/女性)
国同士が戦うイベントだから熱い実況の方が盛り上がる(静岡/20代/女性)
ゴン中山と松木さんのアツい解説大好き!(京都/20代/女性)
自分自身がTV前でずっとスタンディングで観てしまう(神奈川/50代/女性)
ゴールまでの導線がストレスを一気に開放する感じ(千葉/40代/男性)
熱い実況者に、冷静に受け流す解説者のコンビが面白い(愛知/30代/男性)
【冷静派】
常にテンションが高いと見ていて疲れる(長野/10代/女性)
アナウンサーだけアツくならないでほしい(愛知/30代/女性)
静かな実況を求めてBSに切り替える(東京/30代/女性)
ゴール後の熱気が伝わりやすい(京都/30代/男性)
NHKの放送が一番良い(千葉/40代/男性)
論理的で納得できそうだから(三重/40代/男性)
【調査概要】
調査時期:2018年6月4日(月)〜6月10日(日)
調査対象:計1000名(自社アンケート・パネル【オリコン・モニターリサーチ】会員10代、20代、30代、40代、50代の男女)
調査地域:全国
調査方法:インターネット調査
調査機関:オリコン・モニターリサーチ
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