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南キャン・山里、“よしもと次世代担う”最右翼に? 炎上すら飲み込みネットユーザーを味方に
誰とでも組める“安定感”と、打席に立てば結果を出す類まれな“トークスキル”
そんな、どんなシチュエーションにも対応するオールマイティーな活躍は、業界関係者からの信頼も厚い。それは、前出の『毒出しバラエティ 山里 マツコ・デトックス』内でマツコが「なんで山ちゃんの扱いは日々便利使いなの?」と発言したことからも分かる。実際、週刊FLASH(光文社)の「テレビマン100人が厳選『U-50限定 この芸人が日本一おもろい』」という記事内では、「配られた台本が明らかにやっつけの雑なものだったが、山里さんが司会すると、収録はごく自然に進行した。番組後の反省会ではちゃんと台本の雑な部分を指摘し、それもソフトな言い方だった」という日テレの制作者コメントが掲載され、並みいる芸人の中で6位にランクインした。
“ブサイクいじり”を根気強く打ち返し、非凡な“対応力”を獲得
一方で、才能が評価されながらも山里には“炎上キャラ”という弱点があった。実際、Twitterやラジオでの発言で何度も炎上している。先日も、『ナカイの窓』でプロ野球の話題で盛り上がるゲスト陣のトークに水を差してしまい炎上。また『テラスハウス』でも、メンバーに対する発言で度々炎上している。しかし、『毒出しバラエティ 山里 マツコ・デトックス』に代表されるように、山里はどんな番組でもその現場の役割に徹しているため、“水を差す役割を求められているだけ”とうい見方もできる。それゆえに、山里の力を評価するマツコは、番組スタッフに向けて「日々便利扱いなの?」と叫んだのではないか。
板橋氏は「テレビの世界では、“キャラ”があってこそ重宝されるということは多いです。山里さんも、“ブサイクキャラ”と“炎上キャラ”の使い分けを武器にしてきました。それをテレビスタッフが上手く使うこともあれば、山里さんに“損な役割”を求めることもあったと思います」と分析。だが、現在の山里は“炎上キャラ”という負のイメージが薄まりつつある。
かつての敵である“ネットユーザー”を味方に引き込んだ「共感できる毒舌」
さらに、かつて敵にすることが多かった“ネットユーザー”を味方につけた点もポイント。最近、山里が発する“毒舌”にはネットユーザーの共感を集めるものが多い。『山里&マツコ・デトックス』では、実は視聴者が胸に秘めていた芸能人への“モヤモヤ”や“怒り”を代弁。視聴者からは「これが視聴者の意見だよな〜」「私の毒じゃないのに、山ちゃんが話し終えるとすっきり」と共感を集めていた。板橋氏は、山里の変化について次のように説明する。
「2010年に始まったラジオ番組『JUNK 山里亮太の不毛な議論』(TBS)では、コメントが短く編集されるTVとは違い、じっくりと話す機会を与えられました。この番組でリスナーやネットユーザーたちの共感を少しずつ集めていったことが、“共感できる毒舌”を手にするきっかけになったのではないでしょうか」
山里の“クズキャラ”トークには、視聴者の“孤立感”を癒す効果も!?
“ブサイクキャラ”や“炎上キャラ”など求められる役割に対して、プロ意識を持ちながら応え続ける山里。彼は今年40歳になったばかりだが、どんなタレントとも共演できる “トーク力”と“対応力”は現在のTV界にとって欠かせない存在。その実力は『よしもとの次世代を担う芸人』と呼べるのではないだろうか。