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【ファミマ】主力商品に成長した“革命児”コンビニフラッペ、身近なプチ贅沢叶えるのは「価格に転嫁しない」企業の努力
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各社で人気のフローズンドリンク、高価格に「買いたいけど買えない」ジレンマも
各社、あの手この手でオリジナルの味を開発し、トッピングに果物や生クリーム、クッキーを添えるなど、プチ贅沢が楽しめる商品として人気が高まっている。しかし一方で、“映える”商品は、気軽に何度も飲めない金額だったり、販売する店舗が近くにないなど「買いたいけれど買えない」というちょっとした格差を生んでいる部分もある。
そんな中、「全国展開しているからこそ、手軽さ、安さを叶えられる」と開発に着手、コンビニで初めてフラッペを販売したのがファミリーマートだ。全国約1万6300店舗で、300〜400円台という手頃な価格を実現し、これまで88種類ものフレーバーを開発・販売。コンビニフラッペ市場で、累計売上ナンバー1を誇っている。
「コンビニだからこそ買える“ご褒美ドリンク”という位置づけで、価格においては“ちょっと贅沢”くらいになることを常に念頭に置いて開発しています。正直、原材料をはじめ、様々な価格高騰のあおりを受けて、販売をスタートした10年前と比べると価格は少し上がってしまってはいるのですが…。お子さま連れのお客さまも多いので、なるべく価格は抑えるよう努力しています」(ファミリーマート 商品本部 津崎大樹さん/以下同)
叶えたいのは身近な“プチ贅沢”、原料や物流の見直しで「価格に転嫁しない」努力
毎回人気のブラックサンダーチョコレートフラッペ
クランキーフラッペも同時発売
「同じ味、同じコラボであっても、コンビニスイーツを求めるお客さまの期待を毎回、少しでも超えることを目指しているので、必ず何らかの変化を加えることを意識しています。今回、『ブラックサンダーチョコレートフラッペ』は、カカオの値上がりなど苦しい面もありましたが、原料や物流を見直し、価格に転嫁しないよう考慮しました」
これまでも「500円以下でこのクオリティはコスパが高い!」と話題になってきたファミマのフラッペ。そのため、とくに子ども連れのママ需要は高く、購買層は30〜50代の女性が主になっているという。
時はコンビニコーヒーブーム、差別化を目指して生まれた第1弾「カフェフラッペ」
記念すべき1作目、カフェフラッペ
当時は、各コンビニが淹れたてのコーヒーを提供し、コンビニコーヒーブームが到来。その一方で、1996年に銀座に日本1号店を出店したスターバックスが2013年には1000店舗を達成。贅沢なデザート感あふれるフラペチーノが若い女性を中心に大人気となっていた時だった。
「コンビニ各社が、マシンの進化によって安価で美味しいコーヒーを提供できるようになった一方で、オリジナルのデザートにも力を入れ始めている時期でした。当社でも他社との差別化として、何かしら看板商品を出すべきではないかと考える中、コーヒーマシンを使って手軽にフローズンドリンクを楽しんでいただける方法はないかという発想が開発のきっかけとなりました」
しかし、「コーヒーマシンのミルクでは氷がうまく溶けない」「氷の粒の大きさ、コーヒーやミルクを注ぐ穴の形は…?」など、大きな壁に直面。第1弾の「カフェフラッペ」を誕生させるまでには構想3年、具体的な商品開発には1年の歳月を費やしたという。
ある意味で革命? “客に完成を委ねる”商品、全国の従業員へ作り方指導
第2弾「マンゴーオレンジ」と「抹茶」
「もちろんあったと聞いています。ただ、お客さまに作る楽しみというワクワク感を提供できるのではないかという思いから、開発は進められたそうです」
とはいえ、新たな手法は浸透するまでに困難がつきもの。ファミマでも、接客にあたるアルバイト含めた全国の従業員に作り方を伝授しなければならなかったことが一番の障壁だったという。
しかし、試行錯誤の甲斐あって、第1弾の「カフェフラッペ」は大ヒットし、想定以上の売上を記録。その後も、2015年に第2弾「マンゴーオレンジ」と「抹茶」のフレーバーを発売。2018年にはフラッペのボタンを搭載したコーヒーマシンを開発し、フレーバーの種類はさらに増加。同時にフラッペの作り方を訴求するTVCM「ファミマのフラッペつくりかたダンス篇」を放映するなど、作り方の伝播にも注力し、人気を広げてきた。