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「絵じゃないの?」「脳がバグる」ガチで”箱絵”から飛び出すガンプラに反響、歴2年の作者の“イラスト風塗装”を有名モデラーも絶賛

 ガンプラを使用しながら、まるで二次元のイラストのように表現する「イラスト風塗装」(アニメ塗)。本格的にガンプラを始めてわずか2年というモデラーのニコボルさん(@nicovol48)は、このアニメ塗に魅せられて自身の腕を磨き、近作として「MG ガンダム2.0」を発表。旧キットの箱絵(ボックスアート)をほうふつとさせる古き良き時代感を見事に表現し、一般のフォロワーだけでなく、「イラスト風塗装」の先輩である有名モデラーたちからも賞賛された。本作制作の裏話と合わせて、「イラスト風塗装」の魅力を聞いた。

先輩モデラーのブログとYouTubeで技法を習得

――「MG ガンダム2.0旧キットボックスアート風塗装」が、多くの人から賞賛されました。率直にどのように受け止めていますか?
ニコボル本当にたくさんのコメントを頂戴し、本当にうれしく励みになるものばかりでした。特に、「立体感を強調してるのにむしろ二次元に見える不思議」という引用リポストがまさにアニメ塗り、イラスト風模型の不思議さ、奥深さを表しており、感慨深かったです。
 また、今日さん(@kyo512a)や、前多ミライさん(@fgl_mirai)、annkoromotiさん(@ufjmFR0BF7t5Jq7)、p.e.n.n.y.1さん(@penny_1x)など、「アニメ塗」「イラスト風」作品で、いつも勉強させていただき、刺激をいただいている憧れのモデラーさんたちからもコメントをもらい、SNSで交流ができたことが、本当にうれしく、ありがたく、作品を作る原動力になっています。

――作品のお話にいく前に、ご自身は本格的にガンプラを始めて2年と伺いました。
ニコボルはい。プラモデルは子どもの頃に少し作ったことがあった程度で、約2年前に『機動戦士ガンダム』のアニメを再度見て、ガンプラを作ってみたくなり、今回と同じ「MGガンダムVer.2.0」を汚し仕上げで作ったのがきっかけです。

――SNSを拝見すると、「アニメ塗」「イラスト風」作品が多いようにお見受けしました。どのようなきっかけで、この作風と出会ったのですか?
ニコボル本格的にプラモを始めて2、3ヵ月経った頃、ネットでいろいろと作り方を調べるうちに、今日さんのイラスト風模型をたまたま見つけました。ガンプラが、二次元的に見えることが不思議で衝撃的でしたが、それ以上にとてもカッコ良く感じました。また、明暗を強調した仕上げがとても好みであることにも気付きました。

――それでご自身もやってみようと?
ニコボルはい。最初は「自分にはとても無理だ」と思っていたのですが、今日さんがブログやYouTubeでとても詳しく技法を公開してくださっていて。それに、その動画で見た『MG νガンダムVer.Ka』の二次元感、精密感が圧倒的で本当にカッコ良く、思い切って挑戦してみました。その後面ごとに明暗を付ける「モジュレーション塗装」に出会い、pZero2015さん(@pZero2015)のYouTubeで勉強させていただき、イラスト風に寄せたモジュレーション塗装がひとつの作風のようになってくれたのかなと思っています。

ボックスアートは“キットの顔”「箱を開ける前のワクワク感を倍増させてくれる」

――本作を発表された際、「リスペクトの気持ちを込めて、旧キット1/144の箱絵をオマージュして」とコメントされていました。どのような想いを込めて制作されたのですか?
ニコボルイラスト風の作品を制作するにあたって、自身に絵心があまりないのもあり、勉強のために設定画集やボックスアート集を収集しました。そのなかでも初期の旧キットのボックスアートが本当にカッコ良く、後にエアブラシを使って描かれているのを知り、いつか旧キットボックスアート風塗装に挑戦してみたいと思っていました。
 そして、「今ならある程度形にできるかも」と思い今回挑戦したのですが、既にこのボックスアートを旧キットで再現されたCodyさん(@JkGLFKFkxFi9TtG)の素晴らしい作品があるのも存じておりましたので、「リスペクトの気持ちを込めてオマージュ」させていただきました。

――なるほど。先人たちへの感謝を込めたオマージュだったのですね。モチーフのガンダム2.0は、ご自身が本格的にガンプラを始めたときのキットでもありますね。
ニコボルはい。ガンダム2.0は、数あるガンダムのキットのなかでもアニメの劇中イメージに近く、本当に大好きなキットです。モビルスーツとしても本当に強くてカッコよく、スーパーヒーローのような印象。「今なら2年前よりも“自分らしく”制作できるのでは」という思いもあり、今回制作しました。

―本作に置いて、一番苦労したところ、こだわったところを教えてください。
ニコボル普段はイラスト風をうたいながら、モジュレーション塗装の法則や手癖で塗っているのですが、今回はしっかりしたお手本を目指して制作しました。ちゃんとしたイラストとしての影やハイライトを入れることが難しくもあり、とても勉強になりました。また、ハイライト線でのエッジ出しが、このボックスアート風塗装の1番の鬼門でした。
 塗装によってエッジやハイライト線をしっかり出し、写真撮影も含めて、イラスト、箱絵風に見せることに今まで以上にこだわりましたね。

――これまでさまざまな作品を制作し、その奥深さを感じてらっしゃると思いますが、「アニメ塗」「イラスト風」のなかでも、今回挑戦された「ボックスアート」の魅力はどのようなところにあると思いますか?
ニコボルボックスアートは、“キットの顔”。そこに機体が存在するようなリアリティ、躍動感を感じさせるものが多く本当に素敵ですし、箱を開ける前のワクワク感を倍増させてくれます。本当にどのキットの箱絵も素晴らしくカッコいいです。

――その魅力が本作では、十分に伝わってきます。本作を含め、ご自身がガンプラを制作するうえで一番大切にしていることはどんなことですか?
ニコボルラスト風に限らず、自分自身が「カッコいい!」「好き!」と思える仕上げで制作することです。まだまだ未熟なのですが、表現の幅を広げるために筆塗りにも挑戦しています。

――1番大事なことかもしれませんね。それでは最後に、ニコボルさんにとって「ガンプラ」とは?
ニコボル今までで1番熱くなり、たくさんの方々と繋がれた大切な趣味です。

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