ORICON NEWS
西川貴教52歳「政治の話をするのなら政治家になれ」揶揄する声への思い “渦中”にいることで“現役”でい続けられる
「どこ目指してる?」理解得にくいフィットネス、「それでも挑戦する姿を見せることでしか、生きる価値はない」
「優勝の報告をした時に、『ええ!? どこ目指しているの?』とか、『どこに向かっているんだ、この人』みたいに言われることが多くて(笑)。もともと僕は、体型の維持、精度の良いパフォーマンスを提供するための嗜みとして、フィットネスを続けていたんです。ところが、優勝にしても見た目にしても、『自慢しているんでしょう』とか、ルッキズムに対する反発なのか、なかなか理解してもらうのが難しい。この言葉は、そんな反応に対して突き放すのではなく、『だったらこっち来いよ。同じ目線になったら絶対言えなくなるから』といった気持ちで放った言葉ですね」
大会へ挑戦したきっかけはコロナ禍。ライブやイベントが制限され、アーティストは手足をもがれたと同然になった。だが、そんな状況だからこそ「コロナ禍の中で見せられる西川貴教とは何か」を考えた上で、個別に行えるフィットネスに専念。「それでも挑戦する姿を見せることでしか、西川貴教が生きる価値はない」と、覚悟を決めたのだ。
「フィットネスは準備のスポーツ。大会当日にミラクルは起きないんですよ。毎日コツコツ積み上げることでしか評価されない競技であり、だからこそ大会で見られる景色、そこに向かうための日々は豊かな時間なんですよ」
批判への思い、「やらずに言う、同じ目線に立たないで揶揄するのは誰でもできる」
「大会当日は、本当に恥ずかしくて…。そもそもオーディションすら受けたことがない僕が、この年になって見ず知らずの人に審査される。それは、とても信じられない緊張感でしたね。でも、初挑戦だし砕け散ってもおかしくないという気持ちで演じました。恐怖を乗り越えることで、また次のチャンスってもらえるものなんです」
その結果、モデルジャパン部門ゴールドクラス(50歳〜59歳)で2連覇した西川は、「にわかでもいいから、とにかくやってみることが大事」と続ける。
「例えば、僕は出身地・滋賀県のふるさと観光大使として、地域改善、問題解決のための制度作りなどめちゃめちゃ深く関わっていますけど、『政治の話をするのなら、政治家になれ』っておっしゃる方もいるんです。でも、別に政治家にならなくても、僕のようにアーティストやいろいろな活動をしながら地域と密接に関われますし、資格が必要な問題でもない。やらずに言う、同じ目線に立たないで揶揄するのは誰でもできる。でもそれって結局、やらないことへの言い訳なんじゃないかと。やってみてから話そうよと、僕は思うんです」