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西川貴教52歳「政治の話をするのなら政治家になれ」揶揄する声への思い “渦中”にいることで“現役”でい続けられる

西川貴教

成功者・西川でも若い才能に嫉妬、50代でも“現役”でい続けられる理由

 こうした信念が、西川貴教のオールマイティーな活躍の根底にあるのだろう。だが一方で、こんな言葉もある。「嫉妬したり、羨ましがっていい。それって諦めてない証拠だから」。これだけのキャリアがあり、様々な分野で成功を収めてきた西川。嫉妬したり、羨ましがったりするような、一見ネガティブな感情には無縁のように思うが…。率直に質問を投げかけると、「年中してますよ」と意外な答えが返って来た。

 「何に関しても若い才能は続々と出てきますし、特にデジタルネイティブの皆さんは我々と発想が違いますから。例えば、レコーディング一つをとっても、デジタル化の進化によって『あのテイク、消しちゃった!』みたいなことがない。今はファーストテイクから最終テイクまでしっかり残せる時代で、僕の時代からは考えられなかった。そういった技術面以外でも、新しい発想でいろいろな問題と向き合い、解決しようとしている。すごいなあ、悔しい。そんなことを考えちゃうんです」

 嫉妬や羨み。成功者に見える西川も、そんな感情を度々味わう。だが、その感情の処理を「へえ、君たちはそうですか」と、自分と別モノとして扱ってしまうとおしまいだという。

 「『僕とは違う、必要ない』としちゃったら、そこで進化が止まる。『こいつら何やっているんだろう? 悔しいなあ、でも面白そうだな』って思えることが大事で、そういう自分でいたい。僕は年代的にも、アナログとデジタルの中間世代だからかもしれません。とにかくどのジャンルにおいても、新たな技術、考え方を持っている人と出会う機会は増やしたい」

 蚊帳の外ではなく、渦中にいること。現役であること。そこから「悔しい」が生まれる。次の挑戦が生まれる。しかし、そう俯瞰して見られるようになったのは40代に入ってからだそう。今は、悔しさも感じながら、50代という年齢を楽しんでもいる。

 「フィットネスの世界も、20〜30代って『俺の方が筋肉がでかい、綺麗だ』とか楽屋でもバチバチしているんですよ。でも40〜50代クラスだと、ちょっと違う。皆さん、家庭や仕事がある中で、どうにか頑張って大会までこぎつけたわけじゃないですか。だから、『頑張りましたね〜!』『今年もエントリーされましたか、お疲れさまです』って、お互いたたえ合うし、同窓会みたいになるんです(笑)。そういうところも、若い頃とはまた違った出会い、関係が生まれています。フィットネスにもそういう奥行きがあり、豊かさがある。それを知らずして、気持ち悪いとは言わないでもらえたらうれしいです(笑)。何に関しても、やってみてから語る。僕はそういうスタンスでいます」

 年齢を重ねても、これまでどおり臆さず、いちから学んで挑戦する。音楽にしても、フィットネスにしても、向き合い方は同じだ。これこそが、西川貴教を現在の姿に導いた生き方と言えるだろう。彼の26年の歴史が詰め込まれた日めくりカレンダーには、長らく生きているとつい忘れがちな言葉が並び、ハッとする。

 「生活の彩として、先入観を持たずにクスっと笑ってもらえたらと思います。『こういうもの背負った西川が、今後もイノベーションに向かいます』と感じていただけたら嬉しいです」

(写真:田中達晃/Pash 文:衣輪晋一)

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