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金髪セーラー服のゴリラ像に15mの黄金聖徳太子…カオスすぎる展示品に「精神が崩壊する」 伊豆『まぼろし博覧会』館長が語る“価値の基準”とは?
魔界・伊豆に作られた一大テーマパーク 拡がり続けて現在は東京ドーム級
「精神が崩壊するという言葉はきっと褒め言葉だと思うんですが、ここは確かに価値観が全部崩壊して、何がいいか悪いか分からなくなるという場所ではあると思います。普通だったら、美術館のようにケースに入れたり、スポットを当てたり、整理整頓してお見せするじゃないですか。でも僕は時代の空気を肌で感じてほしいので、そういうことはあまりやりたくないんです」(セーラちゃん/以下同)
コンセプトは「キモ可愛い」。「気持ち悪いぐらい可愛い」の略で、セーラちゃんも、普通の女性だったら気持ち悪がるぐらいの可愛い、突き抜けた衣装(セーラー服やビキニ、人魚姿)などをして、すべてのお客さんをお出迎えしている。
そんなセーラちゃんが最も大切にしているのはお客様が帰られる時だ。先述した、突き抜けた、気持ち悪いぐらいの可愛い衣装を着たセーラちゃんは、帰るお客さんの車を、旗を振りながら、館長本人が自分の足で“どこまでも”全力疾走で追い続けていく。というか、体力の限界まで“ついてくる”。「70億という人口のなかで、せっかくここで知り合ってくれたんだから、友達だと思って見送るんですよ。涙もこぼれる。触れ合った人と別れ際にしんみりできる関係を作りたいんです。友達ならお見送りは大切じゃないですか。分かり合う、心が通じ合う、それって大事だと思うんですよね」とセーラちゃんはしみじみと話す。