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金髪セーラー服のゴリラ像に15mの黄金聖徳太子…カオスすぎる展示品に「精神が崩壊する」 伊豆『まぼろし博覧会』館長が語る“価値の基準”とは?

なぜ人は行列に並ぶ? 情報があふれる社会で“自分で考えること”の意義


 ではなぜ、美術館のような展示法をあまりやりたくないのか。ここにセーラちゃんの哲学がある。「例えばテレビでラーメン屋さんが紹介されると行列ができるじゃないですか。それはその“情報”に並んでいるんですよね。自分の頭で考えてない。体験から来ていない。美術館にしても、その道の専門家が“これは価値があるものですよ”と教えてくれている。体系的に学問や芸術を学ぶことも大切ですが、それは習い事。まったく否定しませんが、それよりも僕は“自分で考えること”に意義があると思っているんです」

 そんなセーラちゃんは、現在はフェイクニュースも含め、情報があふれていると話す。また、政治家、権力者、お金持ち、大手メディア、コマーシャル文化に取り上げられることで“価値”が生まれ、人はその“情報”や“価値”に振り回される。そして“自分で考えること”を阻害している可能性があるのだと言う。「価値は自分が決めるもの」、それがセーラちゃんの考えだ。

 こうした“価値”を各人がもう一度問い直すために、セーラちゃんは『まぼろし博覧会』を作った。ちなみに名前の由来は“夢”や“頭の中”。「夢の中って、子供の頃の友達と今の友達と、時空を超えて一緒に登場しますよね。かように、夢では時間軸も整合性もなく、ごちゃごちゃになっているんです。分類できてないなら、そのまま出してあげればいい」。ゆえに“まぼろし”。

 だから博覧会内も、展示物を整理してない。お客さんも自由で、自分の持ち物を、自分の好みの場所に勝手に置いていくことも少なくないという。「夢や頭の中が“まぼろし”に満ちているのだったら、この場所に来て、今一度、頭の中の原点を見せてあげたいんです。情報過多の社会から解き放たれ、自分の脳に原点回帰。そこで無邪気な笑顔を取り戻してもらえたら。おかげで10回以上もリピートしてくださるお客さんも多い。客層的には20〜30代女性、カップルやファミリーも多いですね」

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